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【岸辺】八千草薫さん出演のテレビドラマ【熱秋】

1 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/19(水) 12:32:12 ID:T7BaCyfG
前スレ 八千草薫「熱い秋」 が容量オーバーになったようなので
新しく立てました。
また是非よろしくお願いいたします。

2 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/19(水) 12:35:33 ID:T7BaCyfG
八千草マニアさん 有難うございます。
写真は時間があったらまた他もアップしますね。
それから、光文社で岸辺のアルバムの文庫本が新刊として書店に出ていました。
表装と解説が違うだけで内容はこれまでのものとまったく同じですが(ホテルで抱き合った
則子と北川のその続きのシーンが加筆されているかも・・と期待したアホな私です)
とにかく本が目に触れるところに出てきて、少しでも多くの人たちに目にしてもらえることは
うれしいことですね。


3 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/19(水) 12:41:11 ID:T7BaCyfG
それから、前スレの最後の画像の部分をコピペしておきます。


久しぶりに画像シリーズです。

まずは八千草さん
 
パッソルのカタログから ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32194.jpg
同じくパッソル ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32195.jpg
文化出版の表紙はめずらしいです。 ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32196.jpg

秋山しのぶさん

ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32197.jpg
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32198.jpg
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32199.jpg

山内住江さん

ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32200.jpg
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32201.jpg
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32203.jpg

昭和40年代のミニスカミセスさん

ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32204.jpg
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32205.jpg
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up32206.jpg


4 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/19(水) 19:24:59 ID:T7BaCyfG
全てを恵実に放ち終え、手を握り合ったまま、繁は力を失って、恵実の上へ倒れこんだ。
恵実の豊かな乳房が繁を優しく迎える。
繁はそこで。息を整えた。恵実も、息をしている。
はっとして、ようやく我に返った繁は、上半身を起こした。
そして、所在無げに、ベッドの淵に座った。
(とんでもないことをしてしまった!)
快楽が急激に引いて、繁の脳裏に、様々な思い出が駆け巡った。
こんなことになって、この人は・・恵実は自分のことをどう思っているのであろう・・
友人の母親に手を出す卑俗な人間と思われていないであろうか・・
信彦がこのことを知ったら、どういう気持ちになるのであろうか・・
きっと、殴りかかってくるかもしれない・・
そう繁が思う間に、恵実もようやく上半身を起こした。
繁のほうを見て微笑んだ。
それで、繁は、少し救われた。
そかし、繁はすぐに、そんな感傷的なことではない、こういう場面で男が絶対してはいけない2つの重罪に気付いた。
 ※男は、自分だけ満足してはいけない。必ず相手の女性を最後まで導かなくてはならない。
 ※終ったあと、男はそそくさと体を離してはならない。やさしく、相手の女性を抱き寄せて、介抱してやらなくてはならない。
色々な本や雑誌で、大体共通してそういう事項が書いてあった。
それを繁は、自分ばかりが夢中になり、どちらもまったく実行できていなかった。
しまった!
自分は最低の男・・そういう図式が成り立ってしまう。
あわてて繁は恵実のほうに向き直った。
「あの・・!ぼく・・」
その時、恵実は・・また静かに微笑んで、そしてまるで<いいの・・>と伝えるかのように、右手の人差し指を立てて自分の唇にそっと押し当てた。
しゃべらなくてもいいの・・気にしないで、いいのよ・・
恵実は瞳の奥で、そう言っていた。
その恵実の表情としぐさに、繁は言い知れぬ感動を覚え、体が柄にもなく震えた。
素晴らしい人に、初めての体験をさせてもらった。それが繁の実感であった。
そうしているうちに、恵実はおもむろに、横にあったクリネックスを数枚手早くとると、少し両足を広げた。
彼女が後始末をしようとしていることが繁には分かり、そしてそれには、少し恥ずかしい格好をしなけれなならないことも恵実の足の開き方から悟った。


5 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/19(水) 19:30:42 ID:bRF2oMmG
桃井かおり、研ナオコと出てたドラマなんていったっけ
主題歌はパル?? ちょっとだけヒットしたよね

6 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/19(水) 19:44:13 ID:T7BaCyfG
ちょっとマイウエイ ですよね。確か、この板にもスレがあったはずだよ。
岸辺と違って、ナンパされた八千草さんがビビッて逃げてしまうシーンがあるらしいです。

7 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/19(水) 20:51:49 ID:ORk7iV6k
>>3
乙。一生懸命パッソルのカタログを探してるが、なかなか見つからない。
4種類ほどは集めたが。なにぶん30年近く経ってるしなあ。

8 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/19(水) 21:15:29 ID:T7BaCyfG
>>7 自分はカタログはそれほど持ってはいませんが、広告は結構持っています。
雑誌によってカットと言うか、同じ場所で撮影したものでも微妙に違ってたりして
面白いです。それも時間があったらアップしますね。

9 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/20(木) 06:47:53 ID:motr6key
http://page3.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/c119491863

ヤフオクにパッソルのカタログ出品中。一番有名なバージョンですな。
当然オークション終了後しばらくしたら消えると思われるので
早めにご覧下さい。

10 :八千草マニア:2006/04/20(木) 12:01:32 ID:kPUuCviA
作者さん
新しいスレを立てられたのですね。
いやいや、繁くん、段々大人への階段を登りつつありますなぁ。
それにしても恵実さんの、正に「大人の女」を感じさせる態度・・・
やっぱり女性はこれでなくては!
と思います。

11 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/20(木) 23:09:13 ID:DohfU/P9
八千草マニアさん 有難うございます。そうなんですよ。前スレでカキコできなくなって
しまいまして。小説のアップのしすぎですね。和子さんファンさんやROM専さん、他、前スレで
応援していただいた方がこのスレに気付いてくれるといいのですが・・
取り急ぎ続きをアップします。

12 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/20(木) 23:11:04 ID:DohfU/P9
あわてて繁は恵実に背を向けた。
後ろで、クリネックスと恵実の肌がすれるかすかな音がしていた。
息を吐き、軽く咳払いするような恵実の様子も感じ取れた。
しばらく繁はそんな雰囲気を感じていたが、少しして、音がしなくなった。自分も服を着なくてはならないので、振り向いてみた。
その時恵実は、既に後始末を終え、ベッドの淵に座って、パンティーをはこうと、それに片足を通そうとしているところであった。
繁は目を見張った。
かすかに汗ばんでいる美しい肌。
うつむいている恵実のその表情。
くの字に、交互に伸びた美しい脚線美
手に取っている純白のパンティー
その恵実の姿を見た瞬間、繁は激しく動揺した。
いや、そう自覚したくはなかったが、動揺ではなく、明確な性的な興奮であった。
繁の、男としての、あたりまえの本性であった。
ふいに、繁は恵実に近寄った。
恵実は気付いて、繁を見た。
直後、恵実がはこうとして手にしているパンティーを、繁はいきなり奪い取った。
あっけにとられている恵実をよそに、そのパンティーをどこかへ放り出すと、繁は恵実に挑みかかった。
「繁君・・!?」
しかし繁は答えず、恵実を抱きしめると、再び唇を重ねた。
激しく唇をこすり合わせた。
恵実と肌を合わせて、彼女の下腹部に触れる、自分のしっかり回復したものを繁は感じた。
恵実は悟ったのか、繁の背に両手を回してくる。
しばし、熱い抱擁をかさねた後、繁は恵実の体を求めはじめた。
乳房を大きくもみしだき、乳首をしたで触れ、両手で彼女の色白の美しい体を上から下へ爪を立てるようにして触れた。
それだけで恵実は体を震わせて、声を上げた。
たった1回の体験であったが、それが繁を十分な自信に結び付けていたのだ。
若草の生えた丘から股間へ、触れる繁の手が、先ほど後始末を下ばかりの彼女のそこをあっという間に潤わせた。
「ううん!」
恵実が目を閉じて、大きく一言そう声を上げた。
そして、下半身をびくっと動かして、もう一度声を上げた。


13 :八千草マニア:2006/04/21(金) 11:25:57 ID:h2XDBrLN
作者さん
繁くん、「2戦目」ですね。(笑)
いやあ、素晴らしい描写です!
それにしても、ここまでリアルな描写ですと・・・私の想像力の範疇を超えてしまいます。
作者さんの筆力には、脱帽するばかりです。

14 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/22(土) 01:57:16 ID:qaGMbLvX
八千草マニアさん ありがとうございます。どんどん行きますよ!


15 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/22(土) 01:57:55 ID:qaGMbLvX
その時、一瞬、せつなそうに薄目を開けた恵実を繁は見た。
彼女か『来てほしい』と視線でそう言っている。繁には分かった。
今度は上手くやるさ!
繁はそういきがって、恵実の足を大きく押し開いた。
また恵実が手を差し伸べたが、その時はもう繁のそれは彼女の中心に押し込まれていた。
「あっ!」
恵実が目を閉じてそう声を上げた。
押し込んだ繁は、彼女の両足を抱えてぐっと引き寄せて、そして抱きしめたい感情を抑えて、膝立ちのまま、両手を彼女の豊かな乳房に伸ばした。
その二つをわし掴みにすると、大きく揉みながら自分の腰を大きく突き上げた。
「ああっ!」
恵実が大きく声を上げた。
繁はさらに腰を動かす。
「ああっ!あああっ!」
恵実が首を振って悶える。
あわてるな!ゆっくり、しっかりやるんだ!
落ち着いて、我慢して、最後まで・・
繁は荒々しさの中にやさしさをこめるように大きくゆっくりと恵実をついた。
恵実が体を震わせて悶える。
一度放出してはいることと、耐えようと自覚していることが、悶える恵実の信じられないくらいの刺激的な姿を目にしても、
なんとか繁を男のままにしていた。
何度も何度も、恵実を揺さぶった。
その繰り返しを絶え間なく続けることが出来た。
そして。さらに激しく恵実は身を悶えさせた。
「ああんっ!ああんっ!ああんっ!」
もっと!もっと燃えてくれ!
繁は心でそう叫んで腰を動かした。
しかし、その直後、恵実は信じられない言葉を吐いた。
「好き・・・」
えっ!?
そして恵実はさらに言った。


16 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/23(日) 08:16:57 ID:rHnxNfMx
「繁君!好き・・好きよ!」
その言葉は予想外であった。
刺激的とかそういうことを超越していた。
あっという間に、それまで努力してきた気力が崩壊した。もう繁はわけが分からなくなってしまった。
それまで耐えに耐えていた、恵実と結び付けていたそれがあっという間にオーバーヒートして、繁の全身を震えさせた。
恵実は悶え続ける。
「繁君!繁君!ああっ!ああっ!」
もう!
我慢できそうもない・・・
恵実さん!ごめんなさい!ぼくはもう・・・!
今にも・・・
その時であった。
結んでいたそこが、恵実が突然震え出したのだ。
そしてその震えは恵実の裸体全身に広まって、そして最後に彼女は首を大きくそらせてこういった。
「ああーっ!ああーっ!あああ・・・」
そして、彼女は動かなくなった・・
恵実さん!
そうなのだ・・男として、絶対にしなくてはならない事項の1つ目を、繁は成し遂げたのだ。
もう何も遠慮することがなくなった。
素直に繁は安堵した。
そして、情熱のまま、思い切り射精を始めた。
自分でも呆れるくらい、それは恵実の体に何度も放たれた。
恵実は、全身の力が抜けたように、陶酔しきった表情で、繁を受けた。
美しい・・繁は恵実のその表情に見とれながら、全てを放出し終えた。


17 :八千草マニア:2006/04/23(日) 11:30:53 ID:EP26z4ja
作者さん
凄い・・・凄い描写です!
頭の中で、国広富之氏(無論、若い頃の)と、秋山しのぶさん(同じく)の
光景を想像してしまいました。
いや、繁くんはいい初体験をしましたね。
さて、この体験が今後の彼の母親に対する気持にどう影響するか?
興味深いところであります。

18 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/24(月) 23:58:51 ID:+7vXgM2/
八千草マニアさん 有難うございます。
繁と恵実さんが運命のように自然な流れで結ばれる記述を目指したのですが
うまく行っていたでしょうか・・
また、この体験が母に対してどのように影響するのか今後もじっくり考えて
続きを書こうと思います。
よろしくお願いいたします。

19 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/25(火) 00:01:20 ID:+7vXgM2/
二つ目の必須事項は、繁が意識しなくても、ごく自然にそうなることが出来た。
仰向けになった繁の、その胸板に、恵実が頬をすり寄せてきたからだ。
いとおしげに・・
女性と営む時、男のほうは放出してしまえばひとまずはそれで区切りがつくものだと、繁はずっと思っていた。
繁は自慰しか経験したことがなかったのだから、そう思っていたのは当然であった。
しかし、今初めて、本当の喜びは、終ったあとのこの静かなひと時であることを繁は悟った。
下半身のいきり立ちは納まっているのに、全身に沸き起こるような充実感がある。
征服感といっても良かった。男なのだから、それは当然である。
しかも、自分の胸にしがみ付いている沖田恵実は、ドラマにあるような満足しきって目を閉じているうそっぽい表情ではなく、
目を開けて、しかもどこか一点を見つめて、何かを悟ったような、何かを思い返しているような・・そんな表情で
繁の胸に顔を横にしている。
二人とも一言もしゃべらない。
いや、言葉は要らなかったのだ。
繁は右手で彼女の手を握り、左手で、彼女の黒髪をなでた。
彼女が・・沖田恵実が、手を握り返してきた。
繁は、先ほどの、恵実の言葉を思い出した。
<繁君!好き・・好きよ!>
繁は口を開いた。
「ぼくも・・、恵実さんのことが好きです・・すっと、好きでした。初めて会ったときから・・」
すこし、恵実は顔を上に上げて、そして言った。
「名前で呼んでくれたのは、初めてね・・」
恵実は微笑んだ。
そして、どちらともなく、唇を重ねた。
しばらく、唇同士は触れては離れ、離れては重ねられ・・
二人は、やさしく、抱き合った。
そして、今度は、強く硬く抱き合う。
ベッドサイドの時計が、午後4時の昼下がりの終わりを示していた。
まだ・・多摩川の岸辺には、明るい日差しが穏やかに差し込んでいた。


20 :八千草マニア:2006/04/25(火) 12:15:05 ID:BLAv1pyl
作者さん
ムードがあっていいですね。
私が中高生の頃に流行ったフランスやイタリアの「初体験物」
の映画の一場面を見るようです。
繁君のお話もいいですが、やっぱり私と致しましては、則子さんの
方も、また覗いてみたいような・・・
今後も楽しみにしております。

21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/26(水) 18:56:55 ID:a9whIY/q
八千草マニアさん 有難うございます。
フランスやイタリアの「初体験物」 そんなジャンルがあるんですね。みて見たいです。
(やっぱり人妻に若い子が手ほどきされるのかな?)


22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/26(水) 19:03:40 ID:a9whIY/q
午前中は、まだ昨日の、北川の名残が体中にあった。
当然今日は北川からの電話はない。群馬に行くことも伝えているので、ここしばらくは北川からはかかってこないであろう。
(いつまでもこうしていてはいけないわ。繁ちゃんとあさってにはお出かけもすることだし、お家のことはしっかりやっておかないとだめだわ・・)
そう思い立って、則子はスーパーへ出かけた。
律子のためにおかずの作り置きをしておかなくてはと、いろいろと買い込んだ。
4時ごろ家に戻ったが、繁はまだ戻っていなかった。
繁の帰宅は遅くなりそうだ。久しぶりに親友と外出したのだから・・。
ただ、今日は見送りのはずだった。普通であれば、もう信彦とは別れて、帰ってきていてもおかしくはないはずだと思った。
(道草を食っているのね。しようがない子ね・・)
そうつぶやきながら、則子はポットの冷水でのどを潤した。 Image  ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up33267.jpg
繁が戻ってきたのは、6時ごろであった。
母は、玄関まで繁を出迎えた。
「信彦君はどうだった?」
いつもどおりやさしく微笑む則子に、繁はすこしドキマキして・・
「普通に出かけて言ったよ・・。その・・新宿まで一緒に言ったんだ。」
「東京から新幹線に乗ったのね」
「そうだよ」
「新横浜のほうが近いかと思ったわ」
「距離はそっちのほうが近いけど、町田からの横浜線が少ないし、ボロいし・・戦争前の電車使ってるんだぜ、横浜線て」
Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up33272.jpg
まさか、今まで信彦の家にいたなんて言えるわけがないので、お茶を濁しながら、繁はスニーカーを脱いだ。
向こうを向いた母の、白いブラウスを着た背中がそこにあった。
当たり前の話だが、母は、今日自分が体験したようなことを、ずっと続けてきているのだ。
そんな風には見えない母の背中であった。
(お母さん・・ぼく、少し大人になったように見えるかな・・)
もし許されるなら、母にそう聞いてみたいところではあったが、もちろんそんなことを聞けるわけがなかった。
そんな繁の変化に則子が気付く様子もなく、いつもどおりのこの家の時間が過ぎ去って行った。


23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/26(水) 22:14:28 ID:vwZ5POOy
繁の心の変化は、作者さんの実体験かw
童貞捨てた後の変化が、上手く書けてるね。

24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/26(水) 22:29:40 ID:a9whIY/q
>>23さん 有難うございます。こちらのスレに気付いておられたか心配でした。
またどうかよろしくお願いいたします。実体験!?微妙ですね^^でも、上手く・・と
お褒めいただきまして本当に光栄です!どうか今後もよろしくお願いいたします。
リクエストも是非どうぞ

25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/26(水) 22:40:24 ID:vwZ5POOy
実は先程気付きましたw

リクはないですよ〜
作者さんの考えた物語を読むのが楽しいんだから。
思いつくままに書いて下さいな。

次回も楽しみにしてます。
それでは失礼します。

26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/26(水) 23:32:50 ID:UVadlUJq
お静もあとわずかで終わりか

27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/26(水) 23:57:47 ID:a9whIY/q
2階の自分の部屋に入り、繁は、ベッドに仰向けになる。
天井の模様も、横でぶら下がっている蛍光灯も、いつもと変わらない見慣れた姿であった。今日の信彦の家での出来事が、
まるで夢の中の出来事であったかのような錯覚さえ覚える。
しかし繁は、何度目かの行為の間の、自分の胸の中での恵実の言葉を確かに思い出していた。
<・・私の下着、どこへ行っちゃったのかしら・・?>
<ぼくが捨ててしまいました。もうこの地球上にはありません>
<やだわ・・それじゃ、ここから出れないわ・・>
<出なくてもいいじゃないですか>
そう言って、また自分たちは抱き合った。
不思議だった。
どうしてあんなこっ恥ずかしいことを自分がすらすらと言えたのか。
ただ、思い返せば、彼女だって同じであったように思える。
きっと、なにか、彼女だって魔がさしていたのかもしれない。
信彦がいなくなって、寂しかったのかも・・?
これから自分たちがどうなるのか・・今日これっきりになる可能性だってある。
繁は・・自分はどう行動すればいいのか。もし彼女に再び出逢った時、どう接すればいいのか。その答えをすぐに
出せそうになかった。
「繁ちゃん、お夕飯が、出来たわよ」
1階で、自分を呼ぶ母の声がした。
母は・・そう、母はあの男とホテルで過ごした。何時間も。
当然、母はあの男の腕の中で悶えたのだ・・。
そして、終ったあと、やはり男の胸に抱かれて、語り合ったのであろうか?
いや、語り合ったに違いない。
何を、語り合ったのであろう。
「繁ちゃん・・」
もう一度、母の呼ぶ声がした。

その日。
群馬の大学を下見に出かける日。
まあ、自分も、そして母も、半分は温泉に行けることが楽しみではあるのだが・・。繁は少しだけ塾に寄って、母とは狛江の駅で待ち合わせを
することになった。


28 :八千草マニア:2006/04/27(木) 00:13:55 ID:qHYpmNbs
作者さん

少年が、年上の女性に性の手ほどきを受けて・・・という作品は、
例えば「個人教授」とか「課外授業」「青い体験」という作品が
有名ですね。
それと挿し絵の写真、実にいいです。雰囲気に合ってますね。
さて、この先繁君はどうなるのか?
そして則子さんは?
気になる展開ですね。


29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/27(木) 22:23:57 ID:ktzNxOVx
>>25さん、ありがとうございます。ご期待に沿えるように、自分のオリジナリティーを
出しつつ頑張りますので、どうか今後もよろしくお願いいたします。

八千草マニアさん 有難うございます 自分は映画を見ない口なのですが、
どれも過ごそうな映画ですね。また是非ご紹介ください。

30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/04/27(木) 22:25:18 ID:ktzNxOVx
別に塾を休んでも良かったのだが、模擬試験の登録があったので、仕方なく立ち寄りしたのだ。
塾を出て、着替えの荷物の入ったバッグを抱えて、狛江の駅へ繁は向かった。
9月半ばだと言うのに、街路樹からはセミの鳴き声がしていた。まだ、暑いのだ。
そして、ホームで待つ母を見た。
多少は予測はしていたが、母は、美しく着飾っていた。白地に模様の入ったノースリーブのワンピースを着て、化粧をしていた。
ポーチを左手にもち、自分を探しているのか、周囲を見渡している。 Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up33268.jpg
綺麗だと思った。
自分の母親である。普段のくつろいだり怒ったりした姿を見ている。だから、普段はまったく意識していないが、
考えてみれば、沖田恵実と母はさほど歳は変わらないのだ。自分が沖田恵実を綺麗だと思うのだから、母だってまだ「いけていて」
当然なのかもしれない。
母がどうしてあの浮気相手と知り合ったのかは知らないが、客観的に見れば、母と付き合いたいという男がいても不思議ではないと思った。
ただ、この2日間は、繁は母の浮気のことは考えるのはよそうとは思っている。
せっかく二人で出かけるのであるのだから・・。
「お母さん!」
母は、振り向いて、にこやかに笑った。

上野駅で、前面に『佐渡』と大きくボードを掲げた急行電車に乗り込み、二人はほっと一息ついた。
指定席ではあるが4人がけのボックスシートなので、二人以外に誰か別の客が来ることが考えられたが、平日の午後だからなのか、乗客は
少なく、そのエリアは貸切のようであった。
「冷凍みかん、売りに来ないかなぁ・・」
「湘南電車じゃないから、ないわよ」
「あるよ、ほら・・」
繁はそう言うと、窓を開けて、大きなケースを持った売り子さんを呼んだ。
買い求めた冷凍みかんの袋をあけ、そこから一つを、繁は則子に渡した。
則子はうれしそうに冷たいそのみかんを頬ばった。
「確か食堂車もあるんだよね」
繁が言う。
「食べることばかりね・・」
則子は笑った。
やがて、ジリジリとベルが鳴って、急行列車は動き出した。


31 :八千草マニア:2006/04/28(金) 16:50:33 ID:vkeKj9J/
作者さん
久しぶりに、母子二人の水入らずの旅行ですね。
しかし、繁くんの心の中には、何となく母に対する
変化が・・・
やはり自分の「初体験」が影響しているんでしょうか?
ところで「挿し絵」に使われている写真ですが、これは「岸辺」の第一話の
映像ではありませんか?
私はあの1話のシナリオを本にしたものを持っていますが、その中に
「則子、電車を待っている。夢のように美しい」という
ト書きがありました。
着ているのも柄物のワンピースですし・・・
如何ですか?

32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/01(月) 00:53:44 ID:0ACv4o9L
八千草マニアさん 有難うございます。
そうですね。確か1話だったかな?北川が電話でホームで奥さんを見かけた・・
といっているあたりの画像です。駅は和泉多摩川でした。北川氏が一目ぼれしてしまうのも無理のない
美しさですよね。挿絵には使いませんでしたが、他のカットも一応アップしておきます。
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up33899.jpg
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up33900.jpg

33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/01(月) 00:55:01 ID:0ACv4o9L
午後2時ごろ、列車は高崎に着いた。
高崎には二つの私立大学がある。
タクシーで2箇所回って、その足で伊香保温泉に向かうスケジュールであった。
一つ目の大学は、どうも繁にはあまりピンとこなかった。地元の短大と併設のいかにも田舎の大学と言う感じのところであった。
「どうだった?」
「あんまりよくなかったよ・・」
「じゃ、次に行きましょう・・」
二つ目の大学は・・そこは河野先生が推奨していた大学だ。
繁はタクシーを下りて、そのキャンパスに足を踏み入れた。
確かに、新しくて広い。
歩いている学生も、芝生でくつろいでいる学生も、どこか活き活きしている様に見えた。
決してレベルの高い大学ではない。正直に言えば、受けた人は全員合格する大学だ。しかし、楽しそうな雰囲気ではあった。
(悪くないかもな・・)
河野先生がお前に向いているぞと言ったわけが判るような気がした。
しばらくキャンパスを歩いて、そして入った正門とは違う横の出口から出た。
タクシーのほうへ向かうと、母もタクシーを下りていた。
きっと自分が同じ正門から帰ってくると思っているのか、繁が横から歩いてくることに気付かず、
正門のほうをずっと凝視している。
その横顔を、母の横顔を、繁は見た。
なんとなく、さみしそうな印象があった。
そう・・繁もようやく気付いた。
もし自分がここに入学するようなことがあったら、きっと間違いなく下宿であろう。信彦のように。
そうすると、母とは離れて暮らすことになる。
もしかすると、母はそう思っているのであろうか・・。
考えすぎであろうか・・。
「お母さん!」
はっとして、則子が横にいる繁を見た。
「あら・・、こっちから出てくるのかと思ったわ。」
そう言って、則子は笑った。


34 :八千草マニア:2006/05/01(月) 13:43:10 ID:KDu1jAVB
作者さん
ご紹介の写真、やっぱりそうでしたか。
それにしてもあの「美しい則子」の映像を見れば、北川氏ならずとも
「電話」をかけてみたくなるかもしれません。
さて、しばらく繁君と則子さんの旅行のお話がつづくのでしょうが、
繁君にも、微妙な変化が現れてきたようですね。
やはり、大人になるとちがいますね。

35 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/01(月) 23:31:04 ID:0ACv4o9L
伊香保温泉はタクシーで40分ほどで着いた。
熱海や熱川のような大きな温泉街ではなかったが、タクシーが温泉街に入ると、道際には温泉街らしい色々な店舗もあって
楽しそうな雰囲気であった。
則子もその雰囲気を気に入ったらしい。
「少し落ち着いたら、街を歩いてみようかしら」
「そうだね」
やがてタクシーは目的地の宿に着いた。
こじんまりとしているが、落ち着いた綺麗な宿であった。
部屋に通された後、仲居さんにチップを渡し、二人ほっと一息ついて、お茶を飲んだ。
「今日も暑かったから、温泉に入ってみようかしら・・」
「いいね。ぼく温泉大好き!そうしようよ。そのあと、街を散策しようよ」
そう言うと、二人は部屋を出て、浴場へ向かった。

長風呂が好きな繁が部屋へ戻ると、母は、則子は既に戻っていて、浴衣を着ていた。
繁は普段着のままの着替えであったが、母の浴衣姿は予想していなかった。
随分前に家族で伊豆に行ったときにも母は浴衣を着ていたが、もちろんその時は特段の感情は沸かなかった。今回は、少し驚かされた。
「なかなかサマになっているじゃん」
「あら、浴衣?そう・・」
そう言って則子は笑った。
散策は楽しいものであった。
射的では、繁は母の希望で、猫の置物を狙った。
取れたときの母のはしゃぐ様子が無邪気で可愛らしかった。
他にも、お決まりの温泉饅頭の店とか、スマートボールの店があった。
「あら!あそこ!」
「なに?」
「ほら!風鈴市!」
そう言って則子は風鈴のたくさんかかっている軒先へ足を運んだ。
涼しげな音色が響いていた。
「かわいい風鈴だわ」
則子はその一つを手に取った。 Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up33898.jpg


36 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/01(月) 23:32:50 ID:0ACv4o9L
八千草マニアさん いつも有難うございます。
ラストの写真は以前、前スレで白黒版でアップしたことがあるのですが
カラーも入手しましたので織り込みました。(この写真があったので散策の様子を
記述したようなものですね)

37 :八千草マニア:2006/05/02(火) 16:37:15 ID:McbriAOo
作者さん
この写真、ひょっとして「某銀行」の広告ではありませんか?
私も以前、ある新聞の縮刷版を見ていた時に、発見しました。
その時は白黒でしたが、まさかカラーで見られるとは・・・
それにしても、写真からこうした場面を想像して文章に出来るとは
作者さんの腕前には、本当に感心するばかりです。

38 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/03(水) 21:23:31 ID:+1Pmiq5E
八千草マニアさん そうです!これは住友銀行さんのチラシです。
自分の知る限り八千草さんが担当されている広告は・・
・いの一番
・住友銀行
・ヤマハ
・不二家
・東芝
・ホーユー
・レオパレス

なかでも期間的に長かったのが住友銀行さんではないかと思います。まだ岸辺主演前の清純?な役どころが
多かった頃ですね。
他に(最近のものは除いて)出られていた社のものがありましたら是非お教えください・・

(チラシは持っていないんですが拾い画像でこれがあるんです。何の広告なんでしょうかね?
かつお風味のほんだし♪みたいですが、あれは池内淳子さんでしたし)
ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up34215.jpg


39 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/03(水) 21:27:44 ID:+1Pmiq5E
「買って、お家につるそうかしら・・」
「ちょっと季節はずれだけど、いいんじゃない」
則子はうれしそうに微笑んだ。
(群馬に来て、よかったな)
繁は母のうれしそうな顔を見て、そう思った。

その後も足のむくまま散策を続け、宿に戻って一休みした後もう一度温泉に入り、そして部屋に運ばれてきた食べきれないほどの
夕食のご馳走に舌鼓を打つ。
まあ、ごく普通の温泉宿でのすごし方ではあるが、則子と繁は久しぶりのその風情をすっかり満喫していった。
「最近はこんな山の宿でもお刺身が出るのね」
「そりゃそうだよ。群馬にだって魚屋はいっぱいあるんだから」
「そうよね!昔は山のお宿だったら山菜や煮物ばっかりだったから、そう思ってしまうのね」
そんなことを話しながら二人は箸を進めた。
食事のあと、テレビを見た。
コント55号の「なんでそうなるの?」をどうやら東京より1ヶ月遅れで放送しているらしい。
繁は知らなかったが、則子が、「見たことがあるわ」と言っていたからだ。
繁はあまりコメディーには関心のない年頃になっていた。大人びたわけではないが、あまり面白いとは思えなくなっていたのだ。
クレージーはとっくの昔に勢いをなくしていたし、ドリフターズも荒井注がいなくなってから見るのをやめた。
コント55号も一時の腹を抱えて笑えるようなダイナミックな志向ではなくなっていた。
でもなぜか、今日は違った。きっと気分が良かったのだろう。
欽ちゃん扮するウエイターが「うちのジュースは口から飲んではだめ!」という。
そこで二郎さんが「口から飲んじゃだめなんだね?」と戸惑いつつ、ストローをものすごい音を立てながら鼻から吸って咳き込んだ。
その二郎さんの必死の寄り目に二人は爆笑した。
いつのまにかそうして時間が過ぎていった。
気がつくと、10時が過ぎている。
テレビを消して、静かな宿の静寂が訪れた。
しばらくして、則子が「繁ちゃん・・」と、口を開いた。
「お父さんのことなんだけど・・」
「どうしたの、お父さんが・・?」
「前にロンドン行きの話をしたでしょう・・」
父の謙作が、海外の新支社の立ち上げの仕事をしていることは聞いていた。それでいつも帰宅が遅いことも。


40 :八千草マニア:2006/05/04(木) 11:54:58 ID:SiSlxrAt
作者さん
謙作氏はロンドン行きですか・・・
則子さんはどうするんでしょうね。
気になるところです。
まさかついていって・・・なんてことはないでしょうね?
私としては、早く北川氏との「熱い」ふれあいをもう一度見たいのですが・・・

41 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/04(木) 21:43:14 ID:Q6ywTse8
そのうちロンドンに長期出張になるかもしれないとはなんとなく母からは繁は聞いていた。
「決まったの?」
「決まったわ・・」
「じゃあ、お母さんも一緒に行くんだろ?」
則子は首を振った。
「お父さんに、私も行かなくてはねと言ったけど、あなたの受験のことがあるし、いいって」
「いかなくて、お父さん大丈夫なのかい?」
「代わりというわけではないけど・・」
則子は少し間をおいて、言った。
「律子ちゃんが行くわ」
繁は少しビックリした。
「姉さんが!?」
「お父さんがロンドンに行くと分かった瞬間に、本場の英語に触れられると、自分で大学に掛け合って留学扱いで行くって・・」
「それはかまわないけど、でもお父さん、そう滅多に帰ってはこれないんだろ?」
繁のその問いに、則子はうつむき加減に言った。
「半年に一度がせいぜいね」
「だろうね・・」
母が、どうしてそのことを今話したのか、繁にはよく分からなかった。
確かに、夜もふけてきて、静かな雰囲気で、親子の会話を交わすにはいい時間ではあるが・・。
その時繁は、昼間の、大学の正門での少し寂しそうな母の横顔を思い出した。
「ぼく、そうしたら、群馬の大学にはいけないね・・」
則子ははっとして、すぐに言った。
「どうして?」
「だって、お父さんも姉さんもいなくなって、ぼくまでが群馬に下宿したら、お母さん一人になってしまうだろ・・」
そういう繁の脳裏には、母が狛江の家に一人ぽつんと寂しそうにいる様子が思い浮かんだのだ。
そうなれば本当に母が不憫だし、それに・・そのその寂しさを紛らわすように、あの男と何度も関係してしまうかもしれない・・。
いや、その母の寂しさに付け込むようにきっとあの男は母を誘惑してくる・・それは自分の勝手な妄想だろうか・・?
「あら・・繁ちゃんはお母さんのことを心配してくれるのね・・いいのよ。繁ちゃんは自分のことだけを考えて頂戴」
しかし・・母はそう言っても、何か素直には受け取れないものがあった。
それに、父は半年に一度しか帰ってこないという。


42 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/04(木) 21:43:56 ID:Q6ywTse8
今まではあまり意識はしていなかったが、大人の男女には営みが当然のように必要なものだと自分が沖田恵実と結ばれて認識するようになった。
母と父は夫婦だから、そういう状況はいいはずがないのだが。
「繁ちゃんは気にしないで。しっかりお勉強してくれればいいのよ」
則子はそう言って繁に向かって微笑んだ。
夫婦とは、そんなものなのかなぁ・・と繁は母のやさしそうな微笑を見て、そう思案した。

翌朝・・
朝食は旅館の1階の広間で、他の部屋の人と共同で取った。
とはいっても、この時期の平日には宿泊者は少なく、部屋には繁と則子以外には向こうに年取った夫婦が一組いるだけであった。
「おいしいわ・・このお味噌汁」
そういって則子は品数は少ないが丁寧に作られた一品一品を口に運んだ。
繁も空腹を覚えていたが、昨夜の出来事が頭からはなれず、箸が進まなかった。
母はおいしそうに箸を運んでいる。
女性って、強いものだと・・繁は母のその姿を見てそう思いながら、茶碗の飯を無理やり口にかき込んだ。

帰りの急行電車で、二人はあまり口を聞かず車窓を眺めた。
繁はこの2日間のことを思い起こしていた。
下見をして良かったと思う。いい大学だと思った。
しかし自分はそこに行くだろうか。
ふと、繁は横目で則子を見た。
同じように、車窓をゆったりと眺める母の美しい横顔がそこにあった。

『行ってこられたのですか?』
電話の向こうで北川が言う。
「ええ」と則子。
『楽しまれましたか?』
「とっても・・ふふ」


43 :八千草マニア:2006/05/05(金) 17:16:49 ID:WAfA4rP5
作者さん
意味しんな展開になってきましたね。
とうとう父と姉はロンドン行きですか・・・
これからが楽しみです。


44 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/05(金) 17:54:14 ID:ceXtZnb0
茜さんのお弁当屋さんがまた見たいな

45 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/05(金) 22:57:05 ID:uTUODzdf
茜さんのお弁当屋さん って自分は見たことがないのですが、拾いでこんな
オークションの画像は持っています。茜さん、とあるのでそうかと思うのですが。

ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up34465.jpg

また詳しく教えてください

46 :八千草マニア:2006/05/05(金) 23:20:17 ID:WAfA4rP5
作者さん
私の想像ですが、この本の写真は、おそらく「階段の下の暗がり」という
舞台のスチール写真だと思います。
この文章を書いておられる「堀川とんこう」氏は、「岸辺のアルバム」の
プロデューサーでもあり「茜さんのお弁当」も製作されたと記憶しています。
いずれにしろ、曖昧なものなので、必ずしも正しくはないかもしれませんが。

47 :和子さんファン (^^;):2006/05/11(木) 22:41:32 ID:SgRSX49W
作者さん、お久しぶりです!
長期出張からもどり、早速【熱い秋】をみようとすると、あぁぁぁ!!!
どうしたものかと思いました。
そうです 【赤い殺意】にありました作者さんのメッセージからここにきました。
実は【赤い殺意】の方もファンなんですよ!
今後もよろしくお願いします。
はぁ〜秋山しのぶさん、山内住江さん初めてみました。
べっぴんさんですね〜

48 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/11(木) 22:58:33 ID:iX958sr0



>>46 八千草マニアさん有難うございます。そうか、茜さんとは別な写真の
可能性があるのですね。もう少し調べなくては・・なんだか男性に迫られていて
意味深な写真ですよね。

>>47 和子ファンさん 気付いていただいてうれしいです!またどうか
よろしくお願いいたします。
赤殺、の方も盛り上がっていてうれしいですね。片山版の小説を希望される方もいて自分が手を挙げたいところですが
おっと、まず岸辺のほうをしっかり書きませんと・・

私はというと・・すみません・・、GWがほぼ出勤であったため、8日から代休で旅行に行って
おりまして、続きをまだ書けておりません。
どうかもう少しお待ちください

49 :八千草マニア:2006/05/13(土) 14:00:15 ID:J3gq1/bp
作者さん、お久しぶりです。
続きが楽しみですが、焦らずにゆっくりやってください。


50 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/17(水) 11:38:22 ID:V5qYGFBf
「息子さんは?」
「塾に行っているわ。今日は模擬試験で、そのあと1日中採点会・・」
『ライバル、は今日はいないわけですね』
北川のその言葉に則子は「まぁ・・」と笑みを浮かべながら、居間のソファーに足を投げ出して受話器を再び握りなおした。
Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up35869.jpg
「いない、と言ってしまったら、どうなってしまうのかしら・・」
電話口の向こうで、北川も笑みを漏らしたように思えた。
それからも、他愛のない会話を繰り広げたあと、いつものように会う約束をした。
電話を切り、受話器を握ったままの則子の心に、秋に向かっているのに春風が則子の心に吹きぬけた。
自分は、恋をしているのだろうか・・
ふと、壁際にあるカレンダーを見た。
来月、10月で誕生日が来る。
(41才か・・もう、恋なんていう歳ではないのに・・)
則子は照れ隠しのように苦笑して、そして和室のようダンスに向かった。

北川と、午後1時にフィリポで落ち合った。
則子が店に入ると、北川はいつもの席に、濃紺のスーツ姿で座っている。
逢うのはほぼ1週間ぶりである。
則子が、淡いピンク色のワンピース姿で無言で北川の前に座り、そして二人は一瞬目を合わせて、そしてどちらともなく
目を伏せて、お互い笑った。
「なんだか、こうして普通に待ち合わせをするのは久しぶりのような気がします」北川が言う。
「そう言えば、そうね・・」
則子はそう言うと、前回逢った時に北川の前で見せた自分の姿を思い出して少し恥ずかしくなった。
しかし、北川はそんなことには触れない。
「村野藤吾さんが設計した美術館を、うちの会社が施工したんです。」
そんなことを言いながら、北川はその美術館のパンフレットを則子に見せる。 Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up35870.jpg
「きれいな建物ね。有名な方?」
「外壁の表現では突出した建築家なんです。なかでも・・」
しかし則子は、北川の話の内容より、パンフレットを見ながら話し込むその横顔のほうが気になり、気付かぬうちにふと目で追っていた。
北川もそれに気付いているのかもしれない。しかし、気付かぬふりをしているのか、パンフレットから目を離さない。


51 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/17(水) 11:39:46 ID:V5qYGFBf
則子が北川に惹かれた理由の一つに、その教養の深さがあった。
いや、単に深いだけではなく、それを共有しあおうという姿勢に惹かれたのかもしれない。
考えてみれば、一流商社の部長である夫の謙作も、おそらくは相当の教養の深さがあるのかもしれないが、夫はそういったものを家族に語ったり、
会社での出来事を家族に話したりすることを極端に嫌っていた。
以前はそれがありがたいものであると則子は思っていたが、北川と出会ってから、その考えは一変していた。
初めの頃は、北川の示す教養は、人妻である自分を落としこむために仕入れられたものなのかもしれないと思った時期もあった。しかし、そうではないと
分かった時点から、則子は北川のとりこにさせられていたわけである。
飲み物が運ばれてきて、北川の話はそこで終った。
しとやかに、いじらしいしぐさで、則子はストローでジュースを飲んだ。
今度はその自分の唇に、北川の視線を感じた。
自分たち二人の挙動や会話の様子をを第3者が見れば、そういう状況に戸惑う人見知りな男女の組み合わせと思うに違いない。
しかし、今目の前で静かに語るその男は、もうすぐ、二人だけで過ごす空間への移動を提案するだろう。
あまりにも対照的な対比。
しかし、そんな自分も、貞淑なしぐさで戸惑うふりを見せながらそれを望んでいるのだ。
この、フィリポでの、自分たちのやりとりはそういう意味では虚構である。しかし、則子はそれでよいと思っている。
自分たちの本心は、やがてベッドの中で囁きあうことで、あからさまにさらけ出されるのだ。

ホテルの部屋のドアが閉まり、その部屋の空間が二人だけの密室になった。
「奥さん・・」
北川はピンク色のワンピース姿の則子を後ろからそっと抱きすくめた。
「逢いたかった・・」
北川は一言だけそう言うと、今度は強く則子を抱きしめて、うなじに接吻してきた。
それだけの接触で、則子の体には優美なものが駆け抜けて、そしておもわずかすれたような声を彼女に上げさせた。
しばらく北川の唇が動いたのち、北川はそのまま押し倒すように則子をカーペットにひざまずかせ、上半身をベッドの上にうつ伏せにさせた。
そして、後ろから、ワンピースのスカートをめくり上げる。


52 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/17(水) 11:40:23 ID:V5qYGFBf
薄い透明なストッキングの向こうに、純白のパンティーがある。
北川はあえてストッキングだけを素早く下ろし、そして、則子のパンティーへそっと手を触れた。
則子の、下着を身に着ける時の基準が、単に機能性だけを求めなくなってから随分と立っている。
まさか、40才になって、観られるために下着を選択などとは夢にも思わなかったが、しかしその必要の重要性を、
今北川がパンティーの刺繍やフリルを丁寧に確かめるように触れてくることであらためて認識出来る。
楽しんでもらっている・・端的な表現ではあるがそれが実感であった。自分の選んだ下着ひとつに相手の男が固執することは不思議な充実感があった。
やがて北川はそれの十分満足すると、それ以上のものを得るために、則子のワンピースの背のファスナーを下げた。
そこからはあまり時間を必要としなかった。
瞬く間に二人の衣類は脱ぎ捨てられて、裸どうしになった二人の体はベッドの上に投げ出され、仰向けになった則子は
側方から北川に抱きかかえられた。
そして、唇を重ねられる。
真裸の身体を投げ出していても、キスをすることだけを考えれば、それは則子にとって精神的な充足の行為である。
ふれあうその感触から、相手の男からの情熱を感じ取り、それを受領した証に自らもふれあいを助長させる。
さらに深く分かり合おうと、二人は舌を絡めあう。
そして、精神的な充足が満たされて、女心がもっと別な充足が欲しいと願うようになった時、その男の左手が、そっと自分の乳房を包み込む。
それは精神的なものから身体的な充足への移行の始まりで、そのタイミングはこういうときの男女の間では非常に大切なものであった。
北川のその間の取り方はいつも絶妙である。
触れられて、すこし上へ押し上げられて、それで反応する則子のわずかな体の動きを北川は見逃さずに、今度は激しく乳房を揉みしだく。
もみしだきながら、人差し指と中指の隙間をかすかに乳首に触れさせる。
もうそれだけで則子は声をあげ、自分の膝と膝をなやましくこすり合わせる。
そして乳房への愛撫は彼の口にゆだねられると、開いた左手は徐々に彼女の裸体を下に伝わって、そして若草の生える丘から
そのふもとへとたどり着く。


53 :八千草マニア:2006/05/17(水) 12:48:28 ID:qJ7uBK8v
作者さん
久しぶりのアップ、ありがとうございます!
しかも、私にとってのメインの則子さんと北川氏の・・・
実に濃厚でいいですね。
やっぱりこれがなくては!と思います。

54 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/17(水) 16:09:10 ID:V5qYGFBf
>>53 八千草マニアさん ありがとうございます
いやぁ、なんだか貧乏暇なしでなかなかアップできませんでした。今日は自分は休みなので
なるべく進めたいとは思っているのですが、どこまで出来るやら。
またどうかよろしくお願いいたします。

55 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/17(水) 19:04:52 ID:V5qYGFBf
北川の愛撫が、いつも上半身から行われることに則子は感謝していた。もしいきなり下半身に触れられるようなことがあれば
ほとんど何もしていないのに潤いを帯びていることを知らしめられるという、この上ない恥ずかしい感情を
わき起こしてしまうであろうから。
たとえ時間の長短は別にして、胸から触れられてもらえれば、一応は、『だから下半身がそうなった』という言い分が成り立つ。
あなたにはそれだけで自分をそうさせる技巧がある、と相手を賛美することにもなる。
人妻で、そして母親としての立場を持つものにとってそれはありがたいものであった。
もっとも、北川もそれを十分承知の上で行っているのかもしれない。
ただ、自分たちは、行為の中でも、終ったとでも、そういうことを口には出さない。
この辺も、はじめに北川と結んだ、お互いの領域には入り込まない、という類の約束に当たるのだろう。
だから、いつまでもはじめてような新鮮な気持ちで時を過ごせるのであろうか・・
「ああーっ!ああー!」
北川の全身への愛撫が進む。
則子は声を上げる。
もう股間は十分すぎるくらい溢れかえっている。
則子はおもわず北川の二の腕に自分の掌をあてがう。
北川の体が移動した。
則子の太腿を大きく押し開く。
そういう姿勢を許す。まさにそれが女が相手の男に許すことだ、と則子は思う。
貫かれて、結ばれる。
自分の体の中のいきり立ちとは対照的に、北川はやさしく則子を抱いて包み込む。
動き始めて、人妻は、抱かれる男に支配されていく。
男の背に両腕を回し、お互いの足と足をからめる。
快楽の波が規則的に二人を覆い、かぶさり、その波のなかで二人は戯れた。
時折重ねられる唇に相手の存在を認識し、舌を絡めあって確かめ合う。
どんなに今のひと時が素晴らしいか、どんなに相手を愛おしいと思っているのかを夢中で囁きあい、そうして、熱い時は過ぎていく。
<奪って!奪って!奪って!>


56 :八千草マニア:2006/05/18(木) 17:02:04 ID:kgbp16/P
作者さん
いつもながら、ムード満点ですね。
これぞ大人のための「愛欲場面」だと思います。
私なんぞまだまだだなぁ・・・と思ってしまいますね(苦笑

57 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/18(木) 23:02:34 ID:YGzxMXOw
>>56 八千草マニアさん 有難うございます。気付いてみれば則子と北川のシーンは
随分と書いてきてしまいました。自分も書いておいてなんですが、二人のシーンは好きなんですよ。
だから続けられるのでしょうね。急いで書いているのでどうしても以前と同じような表現になってしまう
部分もあるでしょうが、なるべく新鮮な記述を心がけています。
でも、インターネットってほんとにすごいですよね。自分が岸辺のオリ小説を書き始めたのは15年前ほどからですが
その頃は東芝RUPO(ワープロですね)で書いていて、完全な自己満足の世界でした。それがこうして皆様に読んでいただける
ようになるなんて。ほんとにいい時代ですね。

58 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/18(木) 23:03:35 ID:YGzxMXOw
男の腕の中で悶えながら、則子は自分がどんなに幸せかを感じ始め、やがて夢と現実の区別がつかなくなってくる。
それでも相手は、あくまでも忠実に規則的な動きを繰り返して、止まない。
「あっ!あっ!ああっ!!」
精神的な充足と、身体的な充足が同時に、そして最高のかたちで達成される瞬間。
周囲の風景が色をなくしていき、則子の裸体がそれに溶け込んで、やがて真っ白になった。
何も分からなくなって、でもたった一つ、どこか自分の下の方で、ぬくもりが広がっていく。
それが、北川の射精なのだということ・・それだけを則子はわずかな意識のなかで悟った。
しばらくして、ようやく部屋の中の風景が見えてくるようになったとき、則子は裸のまま、ベッドの上で仰向けになっている
自分に気付いた。
すぐ横では、北川も同じように肩を並べている。
ふたりとも、そうやって息が収まるのを待った。
ふと則子が気付くと、大きく開かれた北川の胸板が自分を誘っているように思えた。
則子は夢中で、その胸板にすがりつく・・。
北川の左手が、自分の黒髪をなでた。
「奥さんの髪の匂いが好きなんです」
髪をなでられながら、則子は気付かれないように微笑して答えた。
「・・普通の髪よ・・。シャンプーだって、エメロンだし・・」
そういう則子を北川はあらためて抱き寄せ、額にキスをする。
優しい・・則子はそう感じた。
「久しぶりだから、ずっと奥さんの髪をなでていたいな」
則子は答える代わりに、自分の顔をぐっと北川の胸板に押し付けた。
「いつもと同じなのに、ね・・」
則子は言い知れぬ満足感に浸って、北川の指の動きに任せた。
暗い、お世辞にもセンスの良いとはいえないこのアルハンブラの1室であるが、そんな場所であってもここは外界から隔てられた
二人だけの世界であり、許されぬことも許されてしまう錯覚に陥る魔性の部屋であった。
静まり返ったその部屋の中で、時折、二言三言会話を交わすだけでしばらく時をやりすごしたが、そのうち北川の手が
則子の髪から彼女の背中に移り、立てられた人差し指でそっとその色白の肌をなぞった。


59 :八千草マニア:2006/05/19(金) 12:00:53 ID:HOVI5Ber
作者さん
作者さんの小説は、本当に想像の幅が限りなく広がります。
文章もさる事ながら、時々挿入される「挿し絵」の効果も重要な
要素です。
新聞で話題になった作品が単行本化されると、この挿し絵がカットされている
事が多いですね。
「岸辺」の場合も、新聞では「深井国」氏の挿し絵が見事だったのに、単行本
や文庫になった時には完全にカットでしたから・・・

私は是非、この「もうひとつの岸辺」を、最初からずっと読んで見たいです。
無理でしょうか?
それから、またリクエストを・・・
以前お願いした「テレホンセックス」の描写、お願いできないでしょうか?
作品の妨げにならない程度で結構ですので。

60 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/21(日) 23:25:00 ID:A518+T09
>>59 八千草マニアさん、いつも有難うございます。
最初のものまで気にしていただけるなんてうれしい限りです。
自分はエクセルに打ち込んで書いていますので、メールに添付して
お送りする方法がいいかなと考えています。時間を指定して自分の
YAHOOアドレスをアップする方法です。いかがでしょうか・・
そうそう、TELセックスですね。すみませんなかなかそういう状況に
二人がなりませんで^^  なんとか織り込んで見ますのでもう少し
お待ちいただければ・・よろしくお願いいたします。

61 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/21(日) 23:29:02 ID:A518+T09
「やっ・・やぁ・・」
北川の胸に顔を押し付けたまま則子は恥ずかしそうに小声でそういったが、北川はかまわずに彼女の肌に触れ続ける。
言葉を発する代わりに、則子は体をビクンと震わせて反応した。
分かりきった駆け引きはもうそこまでであり、二人はその直後唇を重ねた。
そのまま北川は上半身を起こし、しかし則子の体を抱いたまま話そうとはしない。
唇を解いた則子はその様子から北川が何を望んでいるのかをすぐに理解し、二人、体をずらしてベッドの中心にまで移動すると、
則子は彼の太ももにまたがって、そして再び抱きしめられ、キスをして、そして乳房を口に含まれた。
強く吸い上げられ、一方で、乳首を舌でやさしく触れられる。
「うんっ!」
則子はおもわず反応して声を上げ、下半身をくねらせた。
密着している体が、北川の下半身の回復を知った。
一瞬目を合わせたあと、則子は半身になって、そしてお互いの体をつなげた。
きっちりとそれが押し込まれたあとも、一度二人は抱き合ったまま深い接吻を交し合い、そしてようやく、北川は自らの腰と、
抱きしめた則子の体を揺り動かした。
「ああん!ああん!あああっ!」
則子は突き上げられるたびに、あけ広げな喘ぎ声をはばからずにあげた。
またがったまま放り出されている則子の足のかかとが、ベッドのシーツを何度も擦り上げてしわを寄らせる。
「あんっ!あんっ!あんっ!」
則子の喘ぐ声の間隔が、徐々に<余裕>をなくしていく。
それを知ってか知らずか、北川は則子をあらためて抱き寄せて首筋にキスを這わせながら、今の則子がどんなに美しいか、どんなに愛おしいかを
耳元で囁いた。
則子もそれに言葉で返そうとしたが、しかし息を飲み込むだけで声にならない。
飲み込んだ息はほとんどが喘ぐことで消費され、それでも必死に言葉にしようとすると、貞淑な体面を保とうとする人妻で母親である
意識が飛び、さらに深く悦びが体に侵入してしまい、体を悶えさせてしまう。
<奥さん、乱れてください、もっと乱れて欲しい!>
<だめっ!だめっ!だめよ・・!>
しかしその則子の言葉とは裏腹に、彼女は体を大ききのけぞらせて、そして我慢できなくなったかのように大きな声で喘いで、そしてとうとう
大きな山を迎えた。


62 :八千草マニア:2006/05/22(月) 17:08:03 ID:MZ2hLaFe
作者さん
そうしていただけると、とても有り難いです。
時間につきましては、作者さんのご都合のよろしい時で結構です。
どうか一度送付して下さい。
お待ちしておりますので・・・
今回の則子さんも、激しいですね。
こういう場面って、本当に好きです。
それから、リクエストの件ですが、お急ぎにならなくて
結構です。ストーリーの必然性を考えてお願い致します。

63 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/28(日) 00:03:51 ID:WCAeNM6i
>>62 八千草マニアさん 有難うございます。 なんだか妙にいそがしく
なかなかアップできなくてすみません。また、アドレスも近々アップしますね。


64 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/05/28(日) 00:08:04 ID:WCAeNM6i
「あーっ!ああー!あああーっ!」
ぐったりした則子の体をすかさず抱きしめた北川は、彼もうめくような声を上げて、そしてその人妻に中へ射精を始めた。
北川は抱きしめた則子の黒髪をかきむしりながら、腰を小刻みに打ち振り、酔いしれたように人妻を得る万感の感覚を覚えた。
そして、解き放たれた二人の汗まみれの体は、二つ並んでベッドの上に仰向けになる。
心地よい悦楽の波が則子の体を漂う中、彼女はその波の向こうに、繁の姿を垣間見た。
(繁ちゃん・・!?)
愛おしい息子は、模擬試験で必死に解答用紙に向かっている。
(繁ちゃん・・、ごめんなさい・・あなたがそんなに頑張っているときに、お母さんは・・。でも、でもね、お母さん・・どうしても、ね・・)
そんな則子の雑念を振りほどかさせるように、北川が則子の肩を抱き寄せた。

(模擬試験をサボったなんてお母さんが知ったら、がっかりするだろうな、やっぱり・・)
そう。繁はせっかく申し込んだ模擬試験を受けなかったのだ。自責の念に責められながらも、それでも繁の足は塾へは
むかわず、まっすぐ自分の高校に向かった。
もちろん今は自由登校という事実上の休講になっているので、教室には誰もいない。目的は職員室の河野先生に会うことである。
しかし、行って見ると、河野先生は休みであった。
(アパートかな?)
学校のそばの河野先生のアパートを、繁は2度訪れたことがある。信彦ら数人と遊びに行ったことがあるのだ。
『教師は私生活を見せてはいけないというお偉いさんがいるんだが、自分はそういう隔たりを設けることが嫌だ。だからいつでも遊びに来い!』
それが河野先生の口癖であったから、誰でもそのアパートは知っていた。
(そうそう、あそこ・・2階のあの部屋・・)
その時、その河野先生の部屋のドアが開いて、そして見覚えのある人が出てきた。
(また、あの人だ!3者面談のときあったあの誰かのお母さん・・)
美人だからというわけでもないが、よく覚えている。
その女性はグレーのスーツ姿で階段を足早に下りてくると、繁が来たほうとは反対側の道を歩いていった。
(どういうことなんだろう・・?)

65 :八千草マニア:2006/05/30(火) 16:01:01 ID:LOwjJyns
作者さん
繁君の周辺では、本当に色々な事が起こりますね。
こういうの、ちょっとドラマなどにはしにくいでしょうが、
面白い展開ですね。
期待していますので、

66 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/03(土) 01:39:25 ID:G/wXyL+F
八千草マニアさん有難うございます。
すみません、バカみたいに忙しくて・・
続き もう少々お待ちください

67 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/09(金) 00:16:14 ID:/xmrgz+3
どうもです。すごく忙しくて・・すみません

68 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/09(金) 10:42:06 ID:Jsk8CLfI
ごゆっくりどうぞ。

69 :八千草マニア:2006/06/09(金) 14:03:50 ID:/bJ48R2Z
作者さん
お仕事お忙しいとの事、大変ですね。
決してご無理をなさいませんよう、
お待ちしておりますので。

70 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/21(水) 22:15:21 ID:SJ46lSXx
いやー、本当にすみませんでした。でもようやく自分が責任者でやっていましたイベントが
終了して、時間が取れるようになりました。
少しですが書きましたので、アップいたします。

71 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/21(水) 22:16:25 ID:SJ46lSXx
教師の自宅を生徒の母親が訪れることは、さすがに繁は尋常ではないとは思ったが、事情を何も知らないのでとやかく言う筋合いではないし、
それに自分は自分の目的が会って河野先生を訪れたのだ。
それでも少し外で時間をつぶした。
女性が出た直後にいきなり訪れたら河野先生だって戸惑うだろうし、居留守を使うかもしれない。
手持ち無沙汰に隣の砂利敷きの駐車場で時間をつぶす。
なんとなく、どこかで経験したことのあるイメージがあった。
そうだ・・母を尾行したとき・・あの時は喫茶店の中ではあったが、なんとなく空虚なこの感覚は似ていた。
(ちぇっ!大人って、世話が焼けるよな・・)
そう思いながら、10分ほど立ったであろうか。繁はようやくアパートの2階へ上がって、河野先生の部屋のチャイムを鳴らした。
はい・・という低い声がして、河野先生が出てきた。
「おう!田島か?どうした、急に?」
「先生に相談があったんだ。学校へ行ったら休みだっていうから、それならボロアパートかなと思って」
「ボロ、は余計だぞ!」
そう言って河野先生は笑いながら繁を部屋へ入れた。
男やもめのその部屋は、「ど根性ガエル」の南先生のアパートほどではないにしても、質素そのものであった。
「まあ座れよ」
そう言って河野先生は冷蔵庫から麦茶を出してコップに注いでいる。
「先生、群馬に行ってきたよ・・」
繁が言う。
「行ってきたか。どうだった?」
「良かったよ。特に先生の勧めたほうが・・」
「そうだろ!俺の目には狂いはないんだ。受けてみるか?」
「それなんだ、今日相談に来たのは・・」
「気が進まないのか?」
「うん・・」
河野先生は麦茶のコップをちゃぶ台において、飲めと勧めながら言う。
「いいと思うんだが・・」
繁は少し考えた後、言った。


72 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/21(水) 22:18:18 ID:SJ46lSXx
「父と姉が海外へ行くことになりそうなんだ。そこでぼくまでが群馬に行くことになると母が一人になって・・。
母は気にするなというんだけど・・」
河野先生は少し黙ったあと、そうか・・と腕を組んで思案した。
「田島、まだ法学部にこだわりはあるか?」
「いや・・もともとイメージだけだったから、あまりこだわりはないよ・・」
「それなら、手ごろな学校が一つある。K学院だ。知っているだろ。」
「K学院て、横浜のはずれにある学校でしょ。あそこそんなにやさしくないよ」
「神学部だ」
「神?そこって神父さんを養成するとこだろ、先生」
「そういう早とちりする学生が多いから人気がないんだよなやっぱり。まあ多少は専門のことも学ぶが、あとは他の学部とあまり代わらない」
「うかるのかな、ぼく・・」
「先生が推薦枠を持ってる。そこならばな」

河野先生のアパートを出て、繁は道を一人歩いた。
たぶん、自分はK大学を受けるだろう。それが今の自分に、そして家族に一番あった選択肢のように思えた。
もう自分は本腰を入れて受験勉強を出来る状態ではないとも思った。
今日だって塾を休んで模擬試験を受けなかったし・・。
そう、これから今日はどうしようか・・。
家に帰って母にK大学のことを話そうか、それとも・・
繁の足は、無意識のうちに、あの多摩川沿いの洋風の家・・信彦の家に向かっていた。
そこには・・今の時間であれば、おそらく彼女はいるだろう・・。
そこで、自分がどんな行動に出るか、繁自身も大体は自分で見当がついていた。
道徳や、友情というものが繁の頭の中を駆け巡った。
しかしそれでも、その家への繁の足取りが、止まることはなかった。

則子の、繁への思いを強引に振り払うかのように、北川は荒々しく則子の乳房にしゃぶりついた。
ほんの今しがたお互い愛を交わし終えたばかりであるのに、北川の息は熱く、自分の太ももに触れている北川のそれは
十分にいきり立っている。


73 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/21(水) 22:19:42 ID:SJ46lSXx
まるで、至福の感覚を得させてもらいながら、最後は自分が息子のことを思い浮かべてしまったことを悟られているかのような、
そんな北川の動きであった。
そして程なく二人は結ばれて、そしてベッドを大きく揺り動かし始めた。
1週間前、横山和子の衝撃的な体験に刺激を受け、体の底から沸きあがる感情をこらえきれずにひとしきりに身体を動かした則子であったが、
今日は北川が、むさぼるように則子を奪い続けた。
先日の逢引から比較的時間があいたこともあったが、それよりも、北川ははっきりとは口には出さなかったが、やはり則子が自分の
息子と旅行で時を過ごし、今もどこか彼女の脳裏の片隅にその姿を思い浮かべていることに、彼女を・・田島則子という美貌の人妻を
独占したいという男としての欲求が刺激され、彼をそうさせているのである。
北川の腕に包み込まれたその人妻は、自分の体内での激しい相手の動きに身を悶えさせ、しかし女性としての恥じらいを求めてその腕を抜け
出そうとするものなら、その男の強い力が幾度も彼女を自分の胸の仲へ引き戻させて、逃げ場を失った則子のエネルギーは、激しい悦楽の
波へと変換した。
<奥さんは今、誰のものでもない。僕一人のものなんだ!>
<ああっ!あなただけ!私が好きなのはあなただけ!ああっ!あああっ!>
無意識の中で囁きが熱く交わされる。
男と女の頬と頬が汗と熱気を帯びながら触れ合い、則子の色白の両脚が不規則にベッドのシーツを擦り上げる。
やがて、その捕われの可憐な「少女」は男の腕の中でとうとう最後の嬌声を上げた。
「ああんっ!ああんっ!ああっ!ああーっ!あああーっ!」
そして、彼女をそこまで導いた彼女の体内のそれは、直後に大きく律動し、その人妻の体いっぱいに愛の液を放出した。


74 :八千草マニア:2006/06/21(水) 22:40:25 ID:mLBD/gVV
作者さん
お久しぶりです。
お待ちしていました。お仕事ご苦労様です。
なんか・・・本当に作者さんの文章に触れられて、嬉しいやら
ありがたいやら、という感じです。
原作にはない描写の連続・・・それがここまで緻密に描写できるなんて
敬服するばかりです。

75 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/22(木) 01:39:14 ID:80++19Fm
いつも楽しませてもらってます。
無理せず、のんびり行きましょうや。

76 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/23(金) 00:06:24 ID:smkqB+d8
八千草マニアさん、75さん、有難うございます。
仕事が一段落して、今は書くパワーがみなぎってきました。どうかまた
お付き合いください。

77 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/23(金) 00:07:23 ID:smkqB+d8
ベッドの中で駆け引きをしているつもりは二人には毛頭ないが、これまで肌を重ねてきた経験から、ペースを握られたほうが終ったあとの
息を整える時間が長くなっているのが現実であった。
北川が息を整え終わっているのに、その横で仰向けでまだ喘いでいる則子の様子から、今の営みで、完全に彼女のほうが
北川のペースに沿わされたことが分かる。
やがて、ようやく息を整えた則子が北川の胸板にしがみ付く。
しばらく無言で二人は時を過ごした後、則子がかすかな声で北川に言った。
「・・ひどいわ・・」
いつものように北川の右手が則子の髪をなでる。
「どうしで、ひどいのですか・・」
「わかっているのに、聞くのね・・」
そう言って則子はあらためて北川にしがみ付いた。

「明日だぞ」
「えっ!?」
横山和子は、夫である英昭の背にスーツを着せながら、思わずそう聞き返した。
「ほら、新しいスカイラインだよ!来るのは明日だろう。」
「そう!そうだったわね・・。それなら、今日、今のスカイラインを洗っておかなくちゃ・・」
「女はロマンがなくて困るな。俺なんて指折り数えていたのにな。晴香のほうがずっと楽しみにしているぞ。」
そう言って、笑みを漏らしながら英昭は出勤していった。
そうか・・新車のことはすっかり忘れていた・・。
和子は朝食を食器を片付けながら思い返した。
娘の晴香は、もう随分前にバトンの早朝練習で小学校に出かけて行った。
いま、家には和子一人。ぼんやりと考え込む。
本当は、新車が来るということなど、平凡なこの我が家にとっては一大イベントのはずなのに、そんな気にはとてもなれない自分がいた。
もちろん理由は分かっている・・。


78 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/23(金) 00:15:30 ID:smkqB+d8
はっとして、手短に水仕事を終らせると、寝室に入り、洋ダンスに向かった。そして、外での仕事のときにいつも着る、
下がパンタロンになっているジーンズのつなぎ服を取り出した。
作業着なのにおしゃれなところが気に入っていた。
(さ、気分を変えて、車でも洗いましょ・・)
そう思いながら、和子は外に出た。
(この車にも随分と乗ったわよね・・)
今では旧式になってしまったスカイラインを軽く水洗いする。シルバーの車体色に染み込んでしまったすすのような汚れは
もう水洗いなどでは落ちはしない。
まるで家族の思い出がしみこんでいるようであった。 Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up41209.jpg
自然と、この車で出かけた思い出を思い起こし、和子に笑みが漏れる。
「奥さん!」
奥さん!?奥さん!?奥さん!?
(何?何?)
その瞬間、思わず和子は車を拭いていたタオルから手を放した。
振り向かなくとも、声で分かった。
そして、振り向くと、その男はやはりそこにいた。
和子の脳裏に、目の前の若い男にこれまでされてきたことが瞬く間によみがえる。
スカートを捲り上げられた瞬間のこと・・。
姦淫された瞬間のこと・・。
そして、射精された瞬間・・二人が他人でなくなってしまった時のこと・・。
そう、その男は、今また、自分の目の前に現れたのだ。
しかし、それよりなによりも今の和子にとってもっとも重大な問題は、ここでたたずんでいる二人・・自分とこの若い男の姿を
近所の人や通行人に目撃されてしまうことであった。
それは、いかなる手段を用いても防がなければならないことである。
「入って!」
思わず和子は男にそう言った。
「そんな所に立ってないで早く家に入って!」
和子は玄関のドアを片手で開けると、男を促しながら、そして自分も続いて家の中に入りすばやく玄関のドアを閉めた。
よかった・・幸い誰にも見られなかった・・
しかし、次の瞬間、ようやく和子は自分の今の状況・・男と自分が家の中で二人きりになってしまったことに気付いた。


79 :八千草マニア:2006/06/23(金) 13:30:13 ID:Eqa5vxuq
作者さん、
それぞれのキャラクターが、それぞれに描き出されていて、本当にいいストーリー
展開ですね。
原作がありながら、それとは違った目をみせてくれるなんて、本当に素晴らしいと
思います。
ところで、過去の作品ですが、お手すきの時で結構ですので、お送りください。
よろしくお願い致します。

80 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/28(水) 20:16:46 ID:9Y2G27vn
八千草マニアさん 有難うございます。それぞれの女性のパターンには
結構気を使っているつもりですが、なかなか難しいものですね。
そうですね、メルアド、いま少しお待ちください〜^^

81 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/28(水) 20:17:23 ID:9Y2G27vn
はっとして、和子が動こうとした時、すかさず男は和子の背後から彼女を抱きすくめてきた。
「奥さん・・逢いたかったよ・・」
強い力で後ろから抱きすくめられて、和子は声も出せなかった。
(ああ、なんてことをしてしまったのだろう・・)
絶望と自分の軽率さに、和子は抵抗する気力もうせて、されるがまま、男の唇を首筋に受けた。
そして男の手は、和子のそのジーンズのつなぎの大きな皮のベルトを外すと、胸元からのファスナーを緩やかに下に下げていく。
つなぎの下には、下着しか身に着けていなかった。
男の強い力がつなぎを和子の腰のあたりまで下に押し下げて、そして男は、まるで王子が王妃を抱き上げるかのごとく
和子のひざ裏と背中に腕をあてて彼女を抱え上げた。
そしてそのまま男は乱雑に運動靴を脱ぎ捨てると、彼女を1階の寝室へと運んだ。
和子のすねの辺りでくしゃくしゃになっていたジーンズのつなぎは、移動する間に廊下に落ちていった。
真っ白なブラジャーとパンティーだけの姿の和子をベッドに仰向けにすると、男はおもむろに服を脱ぎ始めた。
もう、和子が逃げたり暴れたりする気力がないことを知っているかのようであった。
そして男は、呆然と天井を見上げている和子の顔を手に取ると、唇を重ねた。
ブラジャーを外される。
そっと、乳房に手があてがわれ、その先端の乳首に男の中指が触れる。
ジンと、下半身がうずいた。
和子は息を殺して、悟られまいとする。
男の手がパンティーに伸びる。
はっとして和子は、拒絶するかのように下半身をくねらせた。
しかし、結果的、にそのことでパンティーはスムーズに彼女の肢体から下ろされることになった。
男が全裸になった和子の体を唇で触れて回る。
微かに震える和子の裸体が艶かしく男の目に映り、そして男は、右手を彼女の股間にあてがおうとする。
反射的に、和子は両手で股間を覆う。
その、股間を覆う手のひらから、瑞々しいものが滴り落ちる。
和子は赤面して、男を凝視する。
男はその、股間を覆っている両手を自分の両手で掴んで上に持ち上げて外させると、そのまま和子の体に自分の体を重ねた。
和子は抱きしめられ、そして男が少し下半身を動かしただけで、二人は結ばれた。


82 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/28(水) 20:22:53 ID:9Y2G27vn
それから、」これはヤフオクでの昔の八千草さんですが、いい表情
されてます

ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up41991.gif

83 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/06/28(水) 21:03:52 ID:9Y2G27vn
もう、男は和子の体を隅々まで知ってしまっているかのようであった。
動き出す。
往復する男を、和子は感じた。
和子の両手が、男の背に周る。
お互い、夢中で、唇を求め始めた。
自分は犯されているのだ。自分は相手に自由を奪われて、無理やりに体を弄ばれているのだ。だから、仕方がないことなのだ・・。
そう思うことで和子は、男に抱かれて激しく悶えることを必死で正当化する。
声を上げることも・・。
自ら腰を大きく振ることも・・。
全ては、私が、犯されているからっ!
ああっ!
あああっ!
和子は大きく首を振る。
その反った首筋に、男が唇を押し付ける。
やめてっ!やめてっ!やめてっ!
和子は男にしがみ付いた。
その直後、しがみ付いていた手がいきなり解き放たれ、ベッドの上で大きく左右に広げられて・・。
その瞬間だけは、どうしても和子は、嘘はつけなかった。
いま、自分は最高に幸せだと、真っ白になった周囲の風景の中で、和子はそう感じた。

二人ほぼ同時に最後の声を上げて、そして脱力する和子に男が今日3度目の射精を行ったとき、寝室の壁にかけられている
時計が、もうすぐ正午を示そうとしていた。
引いていく余韻に和子がまだまどろんでいる横で、男は上半身をゆっくり起こし、そして何とはなしにボソッとつぶやいた。
「・・ハラ減った・・」
その言葉に、全裸で仰向けになったままようやく余韻から醒め始めた和子は、壁の時計を目にした。
すると和子は、無言で男の体からすり抜けると、ベッドを下りた。
タンスからスリップを取り出し、それだけをすっぽりと被ると、部屋を出た。


84 :八千草マニア:2006/06/29(木) 22:11:27 ID:uNFTXerV
作者さん
メールの件、急いでいませんので、ゆっくりお願いします。
横山和子さん・・・本当に生唾ものです。
まるで、かつての「にっかつロマンポルノ」を見ているようで
す。
八千草さんのお若い頃の写真、いいですね。
今後も期待していますので、

85 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/01(土) 04:12:28 ID:84kOG67g
vvv





86 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/08(土) 23:08:21 ID:M5qJyKja
どうもです・・また忙しくなってしまいました・・
もう少しお待ちください・・

87 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/09(日) 03:17:03 ID:4KC6GwZ/
マターリ待つ

88 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/10(月) 22:52:45 ID:pr2TJrLU
なんなのこのすれ

89 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/18(火) 20:55:03 ID:nzbwjoSC
阿修羅のごとくの巻子よかったです。
自分の夫が浮気しているかもしれないと思っているわりに、
どこか達観してますね。
個人的には長女役の加藤治子の方がすきだけど。

90 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 18:01:08 ID:7SHc0tPT
>>89さん、 阿修羅のごとくはあまり見ていないのですが、放送時期的に
岸辺と近いので、再放送のときやっぱり八千草さんは良いなぁと思いながら
流し見ていました。ラストシーンでの半そで姿の八千草さんが良かったです。
確か阿修羅・・も巻子さんて浮気しているという設定らしいですね。具体的な
描写はあったんでしょうかね。今度レンタルしてみようかな。

ところで、やっとまた一息入りまして、出来る限りアプして見ます。
どうか読んでやってください。

91 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 18:01:52 ID:7SHc0tPT
男は寝室で所在無げに和子を待っている。
しばらくして、和子は寝室に戻ってきた。
男は和子の両手にあるものを目にして目を見張った。
「これ・・!?奥さん・・!」
スリップ姿の和子の両手には冷蔵庫の中のありあわせのもので作ったと思われるサンドウィッチの乗った皿と
牛乳がなみなみ注がれたグラスがあった。
「あれだけ動けば、お腹すくでしょう・・。でも、誤解しないで頂戴。お昼に食事を作ることは、どんな状況でも、主婦の役目なの・・」
そう言うと和子は、男にパンとミルクを差し出した。
『誤解しないで』、か・・・・和子は以前もこの男にそんな言葉を吐いたような記憶があった。
「なんだか、悪いな、奥さん・・」
男はそう言うと、そのお手軽サンドウィッチを夢中でぱくついた。
「うまいよ!奥さん!」
その男の姿を和子は無言で見ていた。
和子には娘しかいなかったが、もし自分に息子がいたら、きっとこんな日常が展開されていたであろう。
現実に、この若い男と自分とは、親子ほどの歳の差があるに違いないのだから。
牛乳を半分飲み干した男が、ふと、スリップ姿のままでベッドに腰掛けている和子を見た。
「奥さんは、食べないのかい?」
「私はいいわ・・。」
そう言うと和子は立ち上がって、空になった皿とグラスを台所まで運んだ。
そしてまた、部屋に戻る和子。
しばらく、二人は無言で過ごした。
厚手のカーテンの隙間から、外の穏やかな日差しが垣間見れ、小鳥が庭で口ずさんでいる。
その、外の様子を伺っている和子を、男はゆっくりと抱き寄せた。
スリップの肩紐を、そっと、外していった。

若い男の荒々しい動きに、和子の体は大きく揺り動いた。
上から、背後から、和子の・・決して大きくはないが形の良い二つの乳房が何度も揉みしだかれる。
彼女の体はベッドの上で、仰向けになり、うつ伏せになり、垂直になり、腹ばいになり・・・結ばれたそこを
中心にして男の意のままに向きを変えた。
和子の黒髪が振り乱され、左手の薬指のリングが汗と体液にまみれて輝きを失った。


92 :八千草マニア:2006/07/19(水) 22:53:54 ID:HmRJ1atW
作者さん
久しぶりですね。
和子さんと男のアンニュイな展開・・・
いい雰囲気ですね。
これを楽しみにしていたのです。
でも、お疲れでしょうから、触りがない程度に進めてください。

93 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 23:35:22 ID:7SHc0tPT
八千草マニアさん、早速有難うございます。お気使いすみません・・。今日はちょっと進め
そうなので頑張ります!

94 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 23:36:36 ID:7SHc0tPT
寝室のベッドを揺らしながら、時が過ぎていった。
和子の震える声が、男の肩口から熱気を帯びて漏れた。
やがて彼女は、4度の射精をそのからだの中に受けた。
男の腕の中で自分がどんな言葉を言い放ったのか、和子は思い起こしたくなかった。
そこには、家族への背徳と自分の失われた理性があるのだ。
忘れようと思っている。男が去ったら、そのことは「犯された悪夢」として忘れ去ろう・・。
射精を受けながら、遠のく意識の中で、和子はそう自分に言い聞かせた。
「娘さんが帰ってくる時間?」
「ええ・・」
「奥さんと逢う時間を決めたいんだ。1週間で1度くらいでいいから」
全てが終わり、男の腕の中に抱き寄せられた和子は、そこでその言葉を聞いた。
「なに馬鹿なこと言うの?・・私には夫も家族もいるのよ・・」
しかし男は、強く和子を抱きしめていった。
「でも、オレ・・奥さんのことが忘れられないんだ・・。これからもきっとまた奥さんの家に来てしまうよ・・。
そりゃ・・あの日、無理やり奥さんにあんなことして、今もこうして・・悪いと思っているけど・・、でも、でもさ・・」
「馬鹿にしないで!!」
和子はそう言って男の胸の中から飛び起きると、男に背を向けて、脱ぎ捨てられていた純白のパンティーを拾って、
それに足を通し始めた。

信彦の家の前までやってきて、繁は足を止めた。
なかなかチャイムを鳴らす勇気がなかった。
あの人は・・沖田恵実は、あの日のことをどう思っているのであろう。
もし今家の中にいるとすれば、どう思ってこの今という時を過ごしているのであろうか・・。
自分という存在は、今彼女にとってどんな存在なのであろうか・・。
単なる、偶発的な、一過性の出来事で終ってしまったことなのであろうか・・。
繁の脳裏を様々な思案がめぐる。
チャイムを押した。
留守かも・・。
いるとすれば、恵実一人のはずであるが・・。


95 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/19(水) 23:38:15 ID:7SHc0tPT
「はーい!」
奥のほうでそう声がして、そう、恵実である。
繁の鼓動が一気に早まったと同時くらいに、玄関のドアが開いた。
白地に花柄のちりばめられた彼女の美しいワンピース姿が目に止まった。
そして、彼女も繁を認めた。
その瞬間の恵実の瞳を、繁は今後もずっと忘れないであろう。
それはほんの0コンマ何秒の時間であったかもしれないが、その瞳は待望と安堵と、そして期待に満ち溢れていた。
彼女の瞳は澄んでいて、潤みを帯びていて、輝いていた。
すぐに彼女はい視線をそらしてうつむいて、そして次に顔を上げたときはもういつもの「信彦のやさしいお母さん」に戻っていた。
「繁君・・」
そして、自然に微笑みながらさりげなくこう言った。
「・・ちらかっているけど、上がっていく?」
Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up44812.jpg
恵実は繁に背を向けると、そのままダイニングキッチンへと歩いていった。
繁は家に上がり、無言でその後に続いた。
「お紅茶でよかったわよね」
向こう向きのまま恵実は繁に語りかける。
恵実はこちらを向こうとしない。
「えっ!?」
恵実はそう小さく呻いた時、彼女の体は後ろから繁に包まれていた。
わずかに体をこわばらせる恵実の動きが、彼女の暖かい体温とともに繁に伝わった。
「だめよ・・」
しかし繁は離さない。
次の瞬間、恵実はくるりと振り返って、そして繁に抱きつくと、二人はどちらからともなく唇を重ねた。
「恵実さんの匂いがします」
「バカね・・」
次の瞬間、繁は抱きしめていた手を下方にずらし、そして、ワンピースのスカートを全てめくり上げた。
「あっ!いやっ!」
素足と白いパンティーを丸出しにされて恵実は恥ずかしそうに悶えたが、しかし繁はそのめくったスカートの両手を離そうとはしなかった。


96 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 00:46:17 ID:1klLSn56
それからは、もう二人には駆け引きは必要なくなった。
年齢や経験の差からいっても、繁が「青い」ことは否定できないことではあったが、それをあえて打ち消したい繁の思いが、ベッドでの
繁の態度や言動に表れた。
荒々しく恵実の乳房を揉み、恥ずかしいという恵実の哀願を聞き入れず、大きく足を開かせて股間に大胆に触れた。
そういう状況を恵実も願っていたことは、その彼女の下半身の潤いから分かることであった。
繁は、本当は今すぐにでも恵実を抱きしめたい衝動に駆られながらも、まるで女を扱うことは手馴れているといわんばかりに、
その友人の母親を彼女を「じらした」
恵実自身はそんな繁の心理を知ってかしらずか・・、まるで少女のように切なく繁に求めてきた。
そうして、二人は一つになって、ベッドの中に埋もれた。
お互いに激しく抱き合いながら下半身をうごめかせ、そしてキスをして確かめ合った。
征服しているという自分の意思を恵実に見せたい繁は、自分の頬やあごを激しく恵実の顔に擦りつけた。
恵実はそうされて、困惑したような表情で顔を左右に振り、しかしそれが彼女にとって良い感性であることが繁の背を強く
抱きしめた彼女の両手から伝わった。
離しません・・
繁はキザったらしく、ある意味本心から、そう恵実に囁いた。
離さないで・・お願い!離さないで!
恵実は喘ぎながらそう答えた。
二人が動き始めてから知らず知らずのうちに時が進んでいた。繁は随分耐えていたが、その恵実の声を聴いた瞬間、とうとうごまかしが効かなくなり、
恵実を思い切り抱きしめなおして、そして夢中で唇を重ねると、軽蔑されることを覚悟で、夢中で腰を動かした。
その時、結び合っている彼女の下半身が同じように連動して、ほんのわずかなタイミングで、繁よりはやく、彼女は彼の背に震えながら爪を立てた・・。
あぁ、なんて素敵な女性なんだろう・・
繁は自分の背中で感じる彼女の爪の航跡を覚えつつ、夢のような意識の中で射精した。

「もうこんなことはないと思っていたわ・・」
恵実は繁の胸に中に抱かれながら、そう告白した。
「ないって?」
「だって、こんなおばさんを、若い男の子が好き好んで相手にしてくれるとは思わなかったもの」


97 :八千草マニア:2006/07/20(木) 07:05:03 ID:WbdPYz75
作者さん
久々の恵実さん登場ですね。
それにしても、繁くんも段々大人になってきているようで、いや、立派です。
続けてのアップご苦労様です。
いまやここのスレを確認するのが、私の生き甲斐になっておりますので、
今後ともよろしくお願い致します。
でも、やっぱり「岸辺」といえば則子さんかな?と・・・(笑)

98 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 22:20:44 ID:1klLSn56
八千草マニアさん 生き甲斐とは、大変光栄です!頑張って書き続けます!
いま、和子さん、恵実さんと来ているので、このあとは則子さんですね。
さて、どんな展開にしようかな(時間がぁ!)

99 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 22:21:48 ID:1klLSn56
「何を言っているんですか・・さっきも言ったでしょ。離さないって・・」
繁は・・ああ、またなんてオレはこっぱずかしい言葉を・・。
「信じちゃうわよ。わたし・・」
恵実はそう言って、繁にしがみ付いてきた。
「・・今日、玄関であなたを見たとき・・とってもうれしかった」
繁は恵実の髪をなでる。
「あいつに・・信彦に、怒られるな。きっと・・」
しかし、恵実は陶酔したような表情で、こう言った。
「今は・・あの子より・・あなたが大事・・」
その言葉に、繁は思わず恵実を見た。彼女も繁を見つめていた。
唇を重ね合わせた。
抱き合った。
再び二人は、許されぬ禁断の世界へと入っていった。

繁には巧みさというものはまだまだまったく不足していたが、若さがあった。
そういう意味では彼の青さは逆にいい方に作用していた。
恵実は恵実で、経験の豊かさを押し隠してうまく繁に合わせながら、心身の悦びを感じ、与えていた。
ある意味ずるいといえるかもしれない。けれど、もともと男女の間にはそれは不可欠な要素であり、親子ほどの歳の差がある繁と
恵実であってもそれは同じであった。
ベッドの中で二人は熱く燃え上がり、登りつめて、そして確かめ合った。
ほんの少し前まで、ほのかなあこがれを抱いていた親友の美人なお母さんが、自分の目の前で、自分の身体によって官能的に
悶え、喘いで、そして最後にはその全てを得る。
繁はわずかな行為の合間さえあれば回復し、何度も恵実を抱いた。
自分の体のどこにそんなにあったんだろうかと自分でも呆れるくらい、繁は恵実に何度も精液を放った。
恵実も素直にそれに悦び、繁の手中に納まった。
それでもまだ、繁には女性側の体の向きを変えさせたり、口の中で自分を受け止めさせたりと言ったことまでを行う余裕は無かった。
しかし、そのことは逆にある意味、まだまだこの二人の間にさまざまな愛がはぐくまれる可能性を予感させるものであった。
繁はそのことにはまだピンと来ていなかったかもしれないが、恵実は確かに感じていた。


100 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/20(木) 22:32:58 ID:1klLSn56
何度愛を交えあったか二人とも思い返せないほど燃え上がった後、ようやく二人は満足しきって、体を離した。
壁に背を持たれかけて上半身を起こした繁に、同じように恵実は繁に背をもたれかけ、サイドボードから取り出してきた
アルバムをお互いが閲覧できるように広げた。
「家族以外には絶対見せないのよ・・」
そういいながら恥ずかしそうに言う。
「これ、かわいく撮れてますね」
「仙台に旅行に行ったときのものね。やだわ・・スカートがこんなに短いわ!今じゃ、絶対こんなのはけないわ・・」
Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up44865.jpg
「いいと思いますよ。健康的で」
「信彦が中学2年くらいのときのものかしら。もうこの頃はあの子は一緒に家族と旅行に行くことを楽しみにしなくなってきていたわ」
「お母さんがきれいで、健康的で、恥ずかしかったと思うな」
「あらっ。いいようにとってくれるのね」
そう言って恵実はうれしそうに繁に体を寄せた。
繁はそんな恵実を抱き寄せる。
「スカートは短ければ短いほどいいんでどね」
「まぁ!不純ね。スカートの丈の長短て、おしゃれの一部なのよ」
「男は絶対そうは思わないですよ」
繁はそう言って、自分でアルバムの次のページをめくった。
「今度は髪形がかわいいですね」
「やだぁ!髪型が古すぎるわ!スカートも短かいし・・」
Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up44874.jpg
「とってもいいですよ。女の子らしい髪型で」
「いま、女の子って言った?」
「ええ」
「お世辞、上手いのね」
しかし、恵実はまんざらでもなさそうであった。
「さっ・・」
恵実は見終えたアルバムを閉じると、ベッドサイドに置き、シーツで上半身をいじらしく隠しながらベッドを下りた。
そして、なぜかあたりを見回している。


101 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/21(金) 10:18:49 ID:IW0iJbv4
徹が好きなら幸福というドラマも勧める


102 :八千草マニア:2006/07/21(金) 12:35:30 ID:ePyuzgcA
作者さん
お忙しいところ、誠に恐縮ですが、例の「メール」の件、どうなりましたでしょうか?
急いではおりませんが、ちょっと気になったもので・・・

それにしても繁君、凄いですね。完全に恵実さんをものにしたようで・・・
これが今後の展開に、どう関ってくるのか?
楽しみにしております。

103 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/07/31(月) 00:20:41 ID:TJ/TB27r
忙しいです・・・今しばらくお待ちを・・・

104 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/08(火) 21:29:42 ID:lE3Vr7lg
「これ、探してます?」
そう言われて、ふと恵実が繁のほうを見て、そしてさっき脱ぎ捨てられた白いパンティーが繁の手にあることを知った。
「やだぁ・・返して!」
恥ずかしそうに恵実は繁の手からパンティーを取ると、それに足を通した。
そんな恵実のいじらしい姿を眺めながら繁が言った。
「今度は?」
その繁の問いに、ブラジャーの肩紐を通していた恵実が一瞬また恥ずかしそうにうつむいて、そして言った。
「今度・・ね、今度は、あなたがよければ・・どこか別の場所で会えないかしら・・」
「別の場所?」
少し、二人の会話に間が空いた。
仕方なく、恵実が口を開いた。
「・・その・・、ホテルとかで、と言う意味ね・・」
恵実はそう言い切って赤面した。
「ああ・・僕は、全然いいですけど・・」
繁はそう答えたが、明らかにその口調から、どうしてホテルなのだろう?この家でも問題ないのでは・・という疑問を恵実は読み取れた。
「・・おうちだと、『不便な』こともあるの・・」
相変わらず恵実は恥ずかしそうにそういった。
彼女は不便と言った。その理由を、まだ繁は悟ることは出来なかった。
恵実が上げづらそうにしているワンピースの背のジッパーを、あわてて繁は上げてやり、まだ乱れている髪の毛以外は
普通の主婦に戻った恵実に、繁は我に帰る。
「それじゃ・・来週の・・今日?」
「いいわよ。電話を頂戴ね。」
三面鏡の前に座り、ブラシで髪をとかす恵実が、そう言って繁に微笑んだ。

外は、もう暗くなっていた。
色々なことがあった1日だった・・。
繁は多摩川の土手をゆっくりと我が家に向かって歩きながらぼんやりと思い返す。
河野先生とあのどこかの母親のこと・・
K大学を勧められたこと・・
沖田恵実と改めて関係したこと・・


105 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/08(火) 21:30:31 ID:lE3Vr7lg
やっと少し暇ができて・・、取り急ぎアップしました。


106 :八千草マニア:2006/08/08(火) 23:29:07 ID:DyQenK3z
作者さん
久々のアップ、ありがとうございます。
いやあ、何だか新鮮な感じがしますね。
今後とも、よろしくお願い致します。
繁くん、段々母親と同じ世界に入ってゆくようで・・・・
楽しみです。

107 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/08(火) 23:35:42 ID:lE3Vr7lg
あっ!八千草マニアさん、早速有難うございます!
そう、メールですよね!
今見ていらっしゃいますか?メールアドレスを画像掲示板に出そうと思うのですがよろしいでしょうか。
レスいただければ幸いです。

108 :八千草マニア:2006/08/09(水) 05:28:10 ID:2v6HJ1IR
おそくなりました。
よろしくお願い致します。
画像掲示板のURLも教えていただけませんか?
厚かましいお願いですが、よろしく頼みます。

109 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/09(水) 08:44:52 ID:RvID/MW+
八千草マニアさん おはようございます。
URLはこちらです。ttp://up.mugitya.com/up.html ここの48554で、
受信パスは340です。
ご確認いただけましたら画像を削除いたしますので、レスをいただければ
幸いです。

110 :八千草マニア:2006/08/09(水) 09:22:29 ID:2v6HJ1IR
作者さん
確認しました。
削除願います。

111 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/09(水) 10:25:40 ID:RvID/MW+
そして・・
(そうだ!今日はもともと模擬試験で・・それをサボってしまったんだ!)
初めて現実に戻った気がして繁は、わけもなく道を急いだ。
母は、あんがいあれでサボった・ごまかしたといった類の息子の行動には妙に敏感なところがある。まあ母親とは
どこの家もそんな物なのかもしれないが、とにかく言い訳を考えながら、繁は家の前まで来た。
家の居間の灯りがいつものようについている。
「ただいま!」
無理に作った声で、うつむき加減で家に入る。
「あら、繁ちゃん、お帰りなさい」
母が、台所の方からやってきた。
紫色の地に白い水玉模様のブラウスと、グレーのズカートを着ている。
「おなかすいたんじゃない?すぐご飯にしようかしら?」
則子は繁に微笑みながらそういった。
繁は・・少し拍子抜けしながら、自分も母に微笑んだ。
少なくとも、「模擬試験はどうだった?」とすぐさま尋ねられると思っていたからだ。
「うん・・そうするよ・・」
そう、もう今はこの家には自分と母しかいないのだ。父と姉が完全にロンドンで暮らし始めるのは1ヶ月先であるが、住まい探しのために
昨日から二人は旅立っていて、実際にはもうほとんど日本へは戻ってこない。
だから、夕食の時間も自分か母の都合に合わせられるのだ。
「とってもおいしそうなステーキのお肉がデパートにあったの。あなたが好きだから、奮発して買ったのよ。」
そういう母は、どこかうれしそうで、それに、デパートへ行ったという。
「なんか、お母さん、楽しそうだね。」
「えっ!?あら、そうかしら・・?」
「デパートに行ったから?」
「えっ?デパート・・そ、そうね・・」
あわてて則子は台所に戻っていった。
その母の様子に、繁は、まさか・・と思った。
まさか、母がまた今日あの男と逢っていた?
それは・・無いと繁は思った。今朝まであれだけ模擬試験のことを気にしていた・・自分のことを気にしていた母が、息子の試験中に
これ幸いと男と逢引をするなんて考えられないと思った。


112 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/09(水) 10:26:18 ID:RvID/MW+
それに・・。
繁はそこまで考えて、そしてその後を考えることをやめた。
「お母さん・・」
繁は自分から台所へ入ると、夕食の準備をする母の背に向かって呼びかけた。
「何かしら?」
母が振り向く。  Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up48525.jpg
「話があるんだ。晩御飯食べながらでもいいんだけど・・」
繁はその後、母に話した。
今日、模擬試験を受けずに河野先生の家を訪れたことと、K大学の神学部の推薦を受けようと思うことを。
それは、繁が受験という、ほんの短い期間ではあるが家族にとっては特殊で重大な悩み事の解決を予感させる出来事であった。
則子は、繁のその判断に反対はしなかった。むしろ喜びをあらわにして同意した。
その日は夜遅くまで、二人は話し込んだ。

「息子の・・進学先が決まりそうなんですよ」
喫茶フィリポで北川と待ち合わせた則子は、開口一番、北川にそういった。
「まだ入学試験の時期ではありませんか・・」
北川が、少し目を見開いて、低い声でそう則子に聞き返した。
「推薦入学なんです。人気のない神学部なんですけど、本人がそうしたいって」
そう言って則子は微笑んだ。
「いいことですね。僕たちにもいいことだ。奥さんが息子さんの受験のことを気にせずにこれから生活出来る・・。」
北川もそう言って微笑したが、どこか居心地が悪いようなしぐさを見せて、そしてこう言った。
「でも、ちょっと気まずい気もします」
則子には分かっていた。いきなり息子の話から切り出されたこともある。それにもし進学が決まれば入学まではかなり高い頻度で
<その男>は在宅することになるからだ。
「そうね。厄介なのが家にいることになるわね」
「そこまでは言いませんが・・」
「ホンとかしら?」
そういう則子の問いに、北川は少しまじめな顔つきをして言った。


113 :八千草マニア:2006/08/09(水) 11:30:16 ID:2v6HJ1IR
作者さん
久しぶりの連続アップ、ご苦労様です。
やっぱり「岸辺」は則子さんと北川氏の会話がないと
はじまりませんね。
それにしても、今後の展開が本当に気になります。
楽しみで仕方ありません。

114 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/11(金) 01:42:49 ID:8BQkX4rp
「正直、あなたのそばに息子さんが常にいることになって、思うように奥さんとお逢いできなくなることが心配です。」
「大丈夫ですわ。私達のことはあの子にばれるようなこともなかったし、それにあの子、アルバイトを始めようかって言っているんですよ」
北川はそれはいいことだといわんばかりに頷いた。
「なるべくアルバイトを優先してさせてあげて欲しいな」
北川がそう言うと、則子は微笑みながら俯いた。
今日、則子がこんな具合に最初に息子の話を切り出したのは、もちろん自分の周辺の状況を北川に話しておきたかったこともある。
しかし、それだけではない。受験生の母という重荷が取れ、心にゆとりが出来て、ちょっと相手を嫉妬させてみたかったのだ。
そもそも・・、
北川という男に人妻であり母親である自分がまんまと口説かれて、常に相手のペースに引き込まれているから、少しそうしてみたかった。
それに・・おそらくこういう状況は・・このあとの二人だけの時間に良い作用をもたらすことを則子は期待していた。
息子の受験、そしてその中で逢引を重ねるという呪縛から解き放たれ、おそらく今の自分はきっと始まると奔放になるに違いない。
それがやはり恥ずかしいし、少し悔しい。
だから・・。
自分も、すこしずるいかなと、則子は思った。
行きましょうか、と北川が言った。

その日は、北川はあの道玄坂のシティホテルを取っていた。
7階の部屋に入る。
北川が則子に触れる・・。
もう、北川とは何度もこういう場面を体験しているはずなのに、この最初の接触というものに則子はいつも緊張し、そして
心をときめかす。
まるで少女のように。
今日は・・、北川は軽く則子を抱きながら、彼女をベッドに座らせると、自分もその横に座り、手を握り、肩を抱き寄せながら、
唇を重ねた。
則子を抱き寄せる北川の手に力が入り、もう一方の手はいつしか則子の胸元から中へ忍び込んでいた。
二人はまだ唇同士を離さない。
ワンピースの中でブラジャーを押し上げられて、そして乳首をかすめる北川の指に、則子は思わずうめくような声をあげ、
そして促してきた北川の舌へ自らの舌を激しくからませた。


115 :八千草マニア:2006/08/11(金) 10:09:13 ID:jKfCmIQV
作者さん
「待ってました」!という感じですね。
>そして促してきた北川の舌へ自らの舌を激しくからませた。
いい描写ですね!
あの清楚な則子(八千草)さんがそんなシーンを演じているところを
想像すると・・・
贅沢な悩みですが、このうえまた、「挿し絵」があったりすると、より
効果が倍増するんですが・・・(笑)

116 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/11(金) 16:31:53 ID:8BQkX4rp
>>八千草マニアさん 有難うございます! 
挿絵ですよね・・うーむ。当然岸辺本編や広告類には濡れ場はほとんどないので難しいのですが、一応構想は
ありまして、以前の熱い秋のオリ小説の時のようにまったく関係のない濡場の画像ですが、イメージに近いもの
をぼかしを入れてアプしてみようかなと思っています。
勝手に言えば新聞連載の挿絵風、悪く言えば八千草さんのイメージを崩すかな・・
まぁなんとかやってみますのでご意見是非ください。

117 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/12(土) 10:52:43 ID:ETQ7RMp2
そうするだけでもう則子の意識は遠くなりそうであった。
知らぬ間に、則子のワンピースのファスナーが下ろされ、スカートはすっかりまくり上げられていた。
北川の片手は、乳房から彼女の、きわめて覆う面積の小さい、泡のようなパンティーに移動した。
パンティーには白地に赤い細かな模様がちりばめられている。
大学生と高校生の子供がいる年齢の女性がはくには、普通では似つかわしくないその下着であったが、
Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up49232.jpg  (八千草さんではありません)
しかし、こういう状況ではそれは双方の心を燃えさせる重要な小道具となる。
そして、それは実際に、北川が実に念入りに、まるでわずかにあるしわの本数まで数えるかのようにその下着に
触れてくることで、触れるほうも、触れられるほうも、言葉を交わさなくてもお互いの気持ちの高まりを感じた。
しかし、その愛らしいパンティーもとうとう下ろされて、則子の体はやがて真裸にされた。その股間にあるみずみずしさを
悟られないようにピタリと両脚を閉じていた則子であったが、北川はそんな則子の気持ちを見透かしているかのように彼女の両脚を
大きく横に押し広げた。
人妻である自分が、一人の男に信じられないような恥ずかしい格好を見られて、思わず則子は顔を両手で覆った。
しかし、そんな彼女の思いもむなしく、信じられないようなもっと恥ずかしい出来事が、彼女の股間で起こったのだ。
「あっ!」
結ばれた瞬間、則子は甘く呻き、そして自分に覆いかぶさってくる北川の体を両手で求めた。
もう一度、二人は固く唇を重ねると、しっかりと抱き合った。
則子が待ち焦がれた動きが、彼女の体内で開始された。
重なり合った唇から、則子の息と喘ぎ声が漏れ、そしてその声は北川の唇が彼女の乳房を求めるため離れたときに大きく
ホテルの部屋に広がった。
「ああっ!ああっ!ああんっ!!」
あまりにも奔放な自分の声に気付き、則子はあわてて唇をかみ締めて首を振ったが、しかし直後に乳首の先端に触れる
北川の舌の動きを感じ、思わず唇が緩み、そして乳房が大きく激しく吸い込まれた瞬間、則子はもうわけが分からなくなって
また大きく声を上げた。


118 :八千草マニア:2006/08/12(土) 11:31:52 ID:CApDL9Ik
作者さん
アップありがとうございます。
いや、やはり「北川&則子」のシーンがないと、この
作品はしまりませんね・・・
挿し絵の件ですが、あくまでイメージですから、きわどい場面に、さほど
拘らなくてもいいのではないでしょうか?
私としては、八千草さんのお顔がでているだけで、想像の翼(?)が広がりますからね・・・
今後ともよろしくお願い致します。

119 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/12(土) 18:51:02 ID:ETQ7RMp2
八千草マニアさん 有難うございます。挿絵については自分のイメージに合ったものがあれば
少しずつ入れていこうかなと思います。八千草さんのものは積極的に入れていきますね。
また是非よろしく。

120 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/12(土) 18:52:06 ID:ETQ7RMp2
「ああんっ!ああんっ!ああんっ!!」
悶える則子に北川が愛おしそうにまた唇を求めてきて、そしてその唇はそこから則子の顔や首筋を縦横に這った。
その北川の唇の行く先々全てが今の則子にとっては敏感な急所であった。
抱かれ、吸われ、揉まれる度に、則子は激しく体の炎を燃焼させた。
早い!早すぎる!
則子は悶えながら、勝手に暴走する自分の体を憂いたが、しかし、もはやそれは彼女の意思ではまったく制御が
不可能になっていた。
だめ!!だめ!!
しかし、あっという間にその頂点はやってきた。
「あああーっ!ああんっ!ああんっ!ああんっ!!ああー・・」
則子は首を大きくそらして白い枕の中に埋め、左手が思わずその大きな枕の端を握りしめた。
周囲が真っ白になり、最高の幸せを感じ、しかしまだまったく変わらない動きを保ち続けている下半身の北川に余韻にふけることも
許されず、則子は再び行為の波の中へ引き戻らされた。
「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!」
則子の小柄な体に、頂点で得た悦楽と休みなく往復することでの感覚が同時に押し寄せて、彼女は激しく首を振って悶えた。
溺れて喘ぐ・・そんな自分の姿を相手にしっかりと見下ろされている。
北川の姿を、則子は自らの目を見開いて確認したわけではない。そういう冷静な行為は今の則子にはきわめて難しい。
それでも見下ろされていると分かるのは、自分を貫くそれの変わらない規則性と執着性を体で感じるからであった。
恥ずかしい!
しかし・・・!
我慢できなくなって、則子は自らの下半身を、大きく上下左右に動かして、その男への服従の意思を示した。
ようやくその男は、上半身を則子に預けてきて、そして、首筋へ唇をあてがった。
則子は夢中で北川の背に手を回し、しがみつくように彼に抱きついた。
自分が何か叫んでいる、と則子は気付いたが、何と叫んでいるのかは自分でも分からなかった。
北川が自分の耳元で求愛の言葉を囁いてくる。
則子は頷きながらも、やはりはっきりと彼の言葉を認識することが出来なかった。もはや彼女の脳裏には感性を受け止めることしか
出来なくなっていたのだ。
そして、やがてそれも許容量の限界にに徐々に近付いていった。


121 :八千草マニア:2006/08/12(土) 20:34:39 ID:CApDL9Ik
作者さん
いつもながら、息を飲むような描写ですね。
いや、素晴らしいです。
私の頭の中で、八千草さんが悶えています・・・


122 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/13(日) 11:01:02 ID:d1KSKmDJ
八千草マニアさん有難うございます。
前にも書きましたが、読まれて八千草さんのイメージが伝わるか、いつもそれに苦心
しています。あの岸辺劇中の、ちょっと甲高く甘い声で品の良い言葉を吐く・・
ああ、八千草さんて本当にいいですよね。

123 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/13(日) 11:01:42 ID:d1KSKmDJ
次の瞬間、則子は自分の股間を震わせると、残っていたすべての力を振り絞って北川に抱きついた。
「だめ!だめ!だめ!だめ!だめ!」
激しく、喉の奥から掠れながらそう叫ぶ。しかし今日も、何が、何故だめなのか・・その答えを見出すことはできなかった。
「あああーっ!あーっ!あーっ!あーっ!あぁー・・」
あぁ・・なんて自分は幸せなんだろう・・。
則子は意識が遠のくような錯覚の中で、そう感じた。
やがて、自分をそこまで導いてくれた相手のそれが、激しく波打ちながら愛を放ち始める。
それは数十秒間にわたって人妻の体の隅々まで拡散し、彼女が守るべき大切なものを横奪した。
盗られてもいい、と・・則子は全てをその男に捧げた。
そして、解き放たれた則子の体は、仰向けのままシーツの中へ埋もれた。
五体を緩やかにめぐる至福の名残を感じながら、則子は2度も登りつめた今の行為を振り返った。
今まで、激しく燃え上がるときもあった。
しかし、その時は北川だって同じように激しく燃えていた。
一方的に自分だけ何度も登りつめた時もあった。
でもその時は、友人の受けた辱めに刺激されて舞い上がっていたからであった。
たった今しがたの行為はどちらでもなかった。
間違いなく、相手は冷静に自分を突いた。その結果、火の出るくらいに恥ずかしい自分の姿をさらけ出した・・。
明らかに北川は自分を落とすために、そうしたのだ。そして自分はこらえきれずに屈した。
妻であり、母であるという体裁はもろく崩されて、41才の身体は女になるまで全てを剥ぎ取られて、そして奪われたのだ。
わかっていた。
さきほど、喫茶店で繁の話ばかりして、そしていたずらに北川に嫉妬心を覚えさせた。
その男はあらためて憎い子男の存在を認識し、自尊心をからかわれた。
その「おしおき」を、ベッドの中でされた。
それでもあなたは息子さんを取りますか?
これでも?
そういう北川の動きだった。


124 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/13(日) 11:02:40 ID:d1KSKmDJ
もちろん、言葉はない。
確かにその間何度も囁かれた。それも良く覚えてはいないが、だいたいは自分がどんなに美しいか、
どんなに愛おしいか・・彼はそれ以上は語りかけて来なかった。
しかし、言葉よりもずっと、結ばれたまま思いを交し合ったそこはお互いの思いを正直に伝えてくるのである。
・・また、この男の意のままにされてしまった・・。
そう、あの時から、ずっと・・・

『切らないでいただけますか』
「・・まぁ・・・」
『切らないで下さい。切らないと、いって下さい』
「とにかく・・私、あんな質問に答える気、ありませんから」
あれは2度目か、3度目の電話のときであった。
結局、自分は電話を切れなかった。

「逢わないこと?」
『そうです。もう、こんな風に電話で話をしている私たちが、逢わないというのが、一番不自然です。』
「・・でも・・」


125 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/13(日) 11:05:37 ID:d1KSKmDJ
『何をするわけじゃないんです。話をするだけです。それなら、逢ってもいいんじゃないんでしょうか』
「・・・・」
翌日、渋谷の喫茶店で、初めて北川と出逢った。

(断ろう・・・)
北川の左手が乳房を揉みあげる。
(いまなら、まだ間に合う・・・)
脚が、持ち上げられる。
家庭・・夫・・息子・・・・・
広げられる。
(間に合う。まだ、間に合う・・・)
永遠に感じた、あの、ほんの数秒間。
(間に合う、間に合う、間に合う、間に・・!)

則子は我に帰った。
ぼんやりと、天井を見上げた。 Image  ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up49395.jpg (これは八千草さん)
静まり返ったホテルの部屋の中で、二人はベッドの上で肩を並べていた。
その男が、憎らしいくらい冷静に横で仰向けになっている。
悔しい・・・
則子はその男の胸板にすがりついた。
「ご満足でしょう・・」
則子が北川の胸板に頬をすり寄せながら言った。
「何のことですか?」
「分かっているくせに・・」
北川が微笑したように思えた。
いつものように則子は北川の左手で髪を撫でられる。
「でも、だめなんでしょうね。あなたの心はいつも息子さんにあり、そしてあなたはずっと、息子さんのもののままだ」
北川は右手を則子の背に触れながら、そう言った。
少し、笑いながら、則子は北川にあらためてしがみ付いた。


126 :八千草マニア:2006/08/13(日) 23:11:37 ID:wHcPpJxA
作者さん、
見事に描写に「マッチ」した「挿し絵」がみつかりましたね!
内容の方も、本当に「濃い」いいものですし・・・
やっぱりこの2人の情事は、大人の「情事」という気がします。


127 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/14(月) 03:22:24 ID:wtr4lbUM
ちょっとマイウェイ

128 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/15(火) 00:07:38 ID:zOQhNSD3
キスした。
抱きしめ合った。
二人の体はもつれ合いながら、やがて、規則的な動きを始めた。
北川の腕の中で、20分程の至福の時を過ごした後、則子はわずかな時間を置いただけで、ベッドの上に
四つ這いにさせられた。
されるがまま、北川を受け入れ、そして則子の体は突かれて大きく前後に揺れた。
「ああっー!あっー!あっー!」
則子は眉間にしわを寄せて、その感覚を全身で感じた。
最後、めずらしく北川が先に射精を始めた。その途中ですぐに則子も頂点に達したが、いつもはたいがい則子が
頂点に来たことを知ってから北川は射精を始めている。
終って、抱き合いながら、則子は口を開いた。
「疲れていらっしゃる?」
「いえ・・情けなかったですね」
「ううん、そんなんことじゃないのよ・・」
北川が則子を抱きしめなおした。
「夢中になって、ちょっと独りよがりしてしまいました」
「めずらしいのね」
少し、間をいたあと、北川が口を開いた。
「実は、3週間ほど、盛岡に出張になるんです。新しいコンサートホールの調整がありまして・・
しばらくお逢い出来ないので、意識はしていなかったんですが柄にもなく夢中になってしまったようです」
抱かれたまま、則子は思わず北川を見上げた。
「3週間も・・それは・・大変だわ・・」
そう言って則子は、顔を赤らめて慌てていった。
「その、あなたのお仕事が大変、ということね・・」
しかし北川は、則子を抱きすくめる。


129 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/15(火) 17:37:00 ID:zOQhNSD3
「お電話は入れますから・・待っていて欲しい」
則子は抱きしめられる強い力に陶酔しながら言う。
「待ってるわ・・私。待っているわ・・」
そしてまた北川を見た。
「3週間でしょ・・。それならば、今日は・・」
「息子さんは、よろしいんですか。家で待っているんでは・・」
北川にそういわれて、少し間が空いて、しかし則子はこう言った。
「・・いいんです。抱いてください・・・抱いて・・!」

自分の意思がもう少し弱かったら、今日は完全にホテルにそのまま泊まっていただろう。もっとも正確に言えば、「泊まる」と
いう表現も適切ではないのかもしれないが。
激しい行為の合間の静かな抱擁の時間に、もう今日はそうしてしまおうかという話はあった。
しかし、さすがに、もしそうなった時の繁への言い訳が則子にはとうとう思い浮かばなかった。
北川もそれを懸念した。
名残惜しかったが、二人はやがてベッドから下りた。
送っていくという北川を丁重に断り、ひとり井の頭線の急行に乗り込んだ。
下北沢で乗り換えて、狛江に着くと、もう午後の10時を過ぎていた。言い訳が出来ないので朝帰りだけは何とか避けたものの、
この時間になればそれはそれで遅くなった言い訳が必要になる。
買い物に出かけて、夜10時に戻る。これは明らかにおかしい。
自分でもそう思う。
繁は間違いなく不審に思うだろう。
まさか男と逢っていたとまでは気付かないであろうが、あの子ももう「大人」だ。
多摩川の土手を一人歩く。
月がきれいな、明るい夜道だった。
結局今日は・・7回・・8回・・。
恥ずかしくなって、則子は数えることをやめた。
とうとう、都合の良い理由が思い浮かばないうちに家の前まで来てしまった。


130 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/15(火) 17:49:45 ID:zOQhNSD3
我が家は・・、雨戸も閉まっておらず、玄関灯も含めて電気も全くついていなかった。
(あの子が、帰りの遅いことに怒って、ふて寝でもしているのかしら・・)
鍵を空けて家に入る。ひと気がなかった。
繁は家にいなかったのだ。
(よくわからないけど、今のうちだわ・・)
則子は急いで電気をつけて、雨戸を閉め、そして、洗面所でワンピースと下着類を脱いで、洗濯機に放り込んだ。
(やだわ・・)
脱ぎ捨てて、全裸になっている自分に気付いてあわてて洋ダンスの前にしゃがみこんで、引き出しをあける。
ブラジャーを取り出す。そしてフリルのついたかわいらしいパンティーも・・。
(だめ!こんなのはいたら・・家にいるんだからこっちにしなくちゃ!)
そう思いながら則子は純白のショーツを取り出してそれをはいた。
そして、グレーのスカートをはいて、藍色のニットを被って着た。
ふっと、安堵の息をもらした。
ようやくそこで、べつに下着まで気にしなくても良かったことに気付いて、苦笑した。
その時、外で車の止まる音がした。
なにやらがやがやと若い男の声がして、そしてドアが閉まった音がすると、車は走り去っていった。
(繁ちゃんかしら・・)
少し間をおいて、玄関のドアが開いた。繁が少し罰がわるそうに入ってきた。
「遅かったじゃない」
則子はホールで繁を出迎えた。Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up49817.jpg
「ごめん!アルバイトの挨拶に行ってきたら、印刷所の先輩たちにさそわれて、飯食いに行ってたんだ・・」
繁は何かとがめられると思って、則子を見た。
しかし則子は「あら、よかったじゃない」とだけいって、微笑して、居間へ入っていった。
繁は安堵して、2階に上がっていった。
則子は繁が部屋に入ったことを確認して、則子は居間にかけてあった鏡を見て、そして首筋に1つ出ているキスマークを見つけて、
あわててそれを片手で覆い隠した。


131 :八千草マニア:2006/08/15(火) 18:43:36 ID:ZjrNUiJb
作者さん
連続投稿、感謝します。
いつもながら、臨場感たっぷりですね。
他の「情事」もいいですが、やっぱり「則子」さんが一番だと思います。
今回の挿し絵も、見事にマッチしていますし・・・
私の作品よりも、構成力が素晴らしいと思います。


132 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/15(火) 22:06:41 ID:zOQhNSD3
「肩、もんであげようか?」
「えっ?」
繁がそう言ってきたのは、翌日の朝だった。
「どうして?」
「だって、また首にトクホン貼ってるからさ・・」
「あら・・」
則子はあわてて首に手を当てて「だいじょうぶよ・・」そう言ってトクホンをさっとはがした。
「いいの?たまに貼ってるけど・・」
「変なこと、聞くんじゃないの!」
「へん?」
則子は、変なほうは自分であることに気付いて、あわてて話題を変えた。
「アルバイトは?」
「これから行くよ」
「何時までなの?」
「一応4時までだけど、おわりはわからないな・・また飯に誘われるかも」
「遅くなるときはちゃんと電話をするのよ」
そういうと則子は、白いサンダルをつっかけて玄関のドアを開け、外に出た。
多摩川の風がさっと家の中に入ってくる。
玄関のポーチには既にいくつかの革靴が虫干しされている。
「父さんの靴かい?」
「うん、磨いて、しまっておかないとね」
則子はしゃがみ込み、靴を磨き始めた。 Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up49855.jpg
その様子を、母を・・、繁はまだ何か言いたそうな様子でにたたずんで、見ている・・。
その視線を、則子は感じた。
「なあに?」
「いや、別に・・」
繁はあわてて視線を則子からそらすと、自分の靴を履くと、玄関を出て行った。
「電話するのよ」
則子はもう一度声をかけた。


133 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/15(火) 22:13:22 ID:zOQhNSD3
翌日・・
あれからちょうど1週間が経とうとしていた。
北川からは基本的には毎日電話があった。
今日も、先ほど、電話があったばかりだ。
声を聴くだけで最初は心が静まっていた。
しかし、なんと人は現金なものであろう。
しばらく逢えないからとあれだけホテルで何度も激しく愛し合ったのに、もう1週間も経つと体の中が熱くうずいてくる。
以前、同じような状況で繁に指摘されたこともあって、イラついたりしないように努めていたが、沸き上げてくる情熱
は防ぐことが出来ない。
もう40才を過ぎているのよ。いい大人なのに・・。
だからといって、単純に行為をして、満足が得られればよいとは毛頭持ってはいない。そういう点では自分は卑猥な女だとは思っていない。
もし、いま謙作が突然帰宅して、自分を求めるような状況になたっとしても、果たして素直に応じるかどうかは自分でも定かではない。
そして・・・。
それは違う。次のことは、考えるのをやめた。
そうなのだ。北川でなくてはだめなのだ。
家庭を守る一主婦である自分を巧みに奪い取っていくあの男の腕の中でなければだめなのだ・・。
「だたいまー!」
はっ!とした。
繁が帰ってきたのだ。
「あら・・早いじゃない」
「火曜日は依頼が少ないんだ。印刷所も5時には閉めてしまうってさ」
「そう・・」
則子はそう言って繁を見た。
家にずっといるから、こんな悶々とした日々を過ぎしてしまうのだ。そんなことをしているときっとまたこの子にイラついていると
指摘されてしまう。
「繁ちゃん・・」
「なんだい?」


134 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/15(火) 22:29:46 ID:zOQhNSD3
「あした、アルバイトお休みだって言ってたでしょう」
「あした?うん、そう、だけど・・」
「たまにはまたデパートにでもお出かけしない?ほら、繁ちゃんのお祝いもしていないし・・」
しかし繁は、ちょっと絶句して、そしてようやく我に帰って口を開いた。
「あした・・、だめなんだ・・。その、アルバイトの先輩との家に遊びに行く約束しちゃってさ・・」
繁は、母と出かけたかった。出かけるべきなのだ。だって、そうすることで、母が自分や家庭の存在を寄り強く持ってくれれば、
浮気をするなんて事態にはならないだろうし・・前もそう自分で決めたじゃないか・・でも・・!
そして繁はあらためてこう思った。
どうして・・どうして明日なんていうんだよ・・!だって、あしたは・・・
<あの・・あした、なんですけど・・>
『うん・・うれしいわ・・ちゃんと、電話くれたのね』
タバコ屋の店先から赤電話で繁が電話をかけたのは20分ほど前のことであった。
電話の向こうには沖田恵実がいた。
<待ち合わせをしたほうが、いいですよね>
『そうね・・』
<駅前で・・いや、狛江だと目立つので、登戸あたりで・・>
『気を使ってくれるのね・・。どこでもいいわ。お時間は?』
<10時ごろでは早いですか?>
『いいわ。10時ね。』
そして彼女は最後にこういった。
『楽しみだわ・・』
そう、どうしても明日は無理なのだ。
「そう・・残念ね・・」
則子はなにか空虚な表情を見せると、向こうを向いて台所へ入っていった。

翌朝。
そそくさと、繁は出かけていった。
台所のテーブルに腰掛けて、あごひじを付いて視線だけ動かして、則子はそんな繁を見送った。
お互いにお互いを、なんとなく気にはしながらも、それぞれが、今は自分のことで頭がいっぱいであった。


135 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/15(火) 22:48:58 ID:zOQhNSD3
家事をする気にもなれず、テレビを意味もなくつける。
奈良和モーニングショーをやっている。
ただ、メインの奈良和さんはずっと病気療養中で、事実上、溝口さんがメイン司会者だ。
小松方正が何か事件について熱く語っているが、さっぱり頭に入らなかった。
やがて北村英治が出てきた。僕の後輩を紹介するといっている。そして、髪をオールバックにして口ひげをはやした男が
何というのか、ラッパを曲げたような楽器を持って入ってきた。
歌手ではないらしい。
関心がないのでテレビを消した。
初秋だというのに、多摩川からの陽射しは明るかった。
その時、電話が鳴った。
まさか、と思った。
これまで、北川から来る電話は、早くて昼時の正午を過ぎてからであった。
ただ、この家に電話が来るということそのものがあまり無い。繁あての電話も信彦が下宿してからはめっきり減ったし。
則子の胸が一気に高鳴った。
落ち着かせて、受話器をとる。
「・・田島でございます・・」
『息子さんがそばにいらっしゃるようならば、間違い電話として切ってください。あとでかけなおします』
その声を聞いて、安堵と喜びの感情が、一気に則子の体を駆け巡った。北川であった。
待っていたの・・!そう言いたいのをこらえて、無理にさりげなく答える。
「あら・・、随分お早いのね」
『そのご様子だと、息子さんはお留守のようですね』
「そう。邪魔者、はおりませんわよ。」
『そこまでは言いません』
「さて、どうかしら?」
則子は微笑した。
北川も微笑したような気がする。


136 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/15(火) 23:00:01 ID:zOQhNSD3
『今日はほとんど休養日状態でしてね。午後4時から打ち合わせがあるだけで、あとは自由なんです。』
「せっかくのお休みなのだから、どこかへお出かけになったら?」
『奥さんが横にいないのに、ひとりでブラブラしてもわびしいだけですから』
「まぁ、おじょうずだこと・・そうやって、たくさんの女性を口説いていらっしゃるんでしょ」
『そんなことはありません。ぼくが自分のものにしたいのは、世界で一番美しい女性一人だけです』
北川は少し間をおいて、さらにこう言った。
『つまり、奥さん・・あなた一人です。』
そういってくると分かっていて、しばらく則子は押し黙っていたが、それでもその一言を言われただけで、則子の体には優美なものが走った。
「まだ、ご自分のものに出来ていなくて?」
『まだです。もっと、奥さん・・あなたを知りたいんです。』
いつの間にか、北川の口調が、電話をかけた当初のリラックスした様子のものから、まるで5月の初旬にはじめてこの田島家へ電話をかけて
そしてそこにいた人妻を口説いた時のもののように低くしかし熱く語りかけていた。
「だめよ・・そんなことおっしゃったら。お話できても、お逢いできないんだから・・」
『そうですね。でもわたしは、この1週間あなたのことばかり考えていました。正直、声だけでは不満になってきてしまっていますよ』
「わたしも!わたしもよ!」
則子は思わず、堰を切ったように熱い口調で受話器に向かって話しかけた。
その瞬間だった。則子の吐いた熱い吐息が受話器口で跳ね返り、それが受話器と肌のわずかな隙間をくぐり抜け
彼女の耳元を艶かしくかすめた。
「ああっ!」
思わず則子は声を上げた。
『奥さん!』
赤面し、あわてて則子は息を飲み込んで、そして受話器を握りなおした。
「ごめんなさい・・へんな声出しちゃって・・どうかしているわよね・・」
しかし、北川は電話の向こうで押し黙ったままだった。
則子も、それ以上言葉が続かず、受話器を握り締めたまま棒立ちしていた。
そして、北川はゆっくりと話し始めた。
『奥さん・・もう一度聞かせてもらえませんか・・素敵な声だった。まるであなたがそばにいるような・・』
北川の低く甘い声が則子の脳裏に誘惑のように響いた。


137 :八千草マニア:2006/08/16(水) 08:27:45 ID:wvsl1/1j
作者さん
ううむ、繁君と恵実さんとの関係、そして北川と則子さん・・・
気になる展開ですね・・・
電話でのやりとり・・・以前、私がリクエストさせていただいた
「テレホンセックス」の予感が?
楽しみです。

138 :八千草マニア:2006/08/16(水) 08:29:31 ID:wvsl1/1j
作者さん、
いやいや、素晴らしい展開ですね。
繁君、また恵実さんと・・・・
そして北川氏と則子さんは、やはり電話を通して・・・
ゾクゾクします。


139 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/16(水) 21:29:09 ID:YU5KvFOV
取り急ぎどんどんいきます

「だめ・・、そんなことおっしゃったら・・わたし・・」
しかしその時、則子の手は紺色のスカートの上から自分の下半身に無意識に手を当てていた。
感じた。
「ああ・・わたし・・」
『聞かせてください』
則子は受話器をスカートに近づけた。
『聞こえます。聞こえますよ・・。いい音だ。』
北川は、則子の片手とスカートの生地が擦れ合う音を聞いた。
そして北川はさらにこう言った。
『もっと続けてください。もっと激しく』
「だめよ!」
そういった瞬間、則子は「ううんっ!」と言って脚を震わせた。
立っていられなかった。電話本体を握ってそのまま自分は床に寝そべった。
格好を気にする余裕は無かった。
「はっ・・」
また、則子が息を吐いた。
『奥さん・・見せてください。覆うことであなたが日常と非日常を隔てさせているその1枚の生地を、めくってほしい』
北川の意図がすぐに分かった。
息をはずませながら、則子は紺色のスカートを腰までまくり上げた。
スカートが風を切る音がして、小麦色の素足に純白のパンティーがすべて露になった。
「おわかりになる?あなたも、見て、触れたことがある・・」
『見えますよ。はっきりとわかります!』
はたして、北川の脳裏に、いま自分が身に着けている下着が正しく連想されているかは定かではない。
だが、そんなことはあまり重要ではなかった。則子のそのしぐさと、北川がこれまで彼女の肢体から下ろしてきた下着の数・・
それが確かなイマジネーションを持って、二人を刺激しているのである。
その時、則子もようやく分かった。北川が電話の向こうで擦り合せるような音を立てながら息を弾ませていることを。


140 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/16(水) 21:29:41 ID:YU5KvFOV
「まぁ!あぁっ・・それ・・」
『そうです奥さん。ぼくもです』
則子はもう我慢できなかった
「お願い!笑わないで!」
そう言うと、とうとう則子は我慢できなくなって、パンティーの中に手を忍ばせた。
「ううんっ!うんっ!」
『奥さん!』
次の瞬間、相手の受話器の通話口が鈍器のようなもので叩かれたような音がした。
則子も分かった。それが何であるか。
そして今、北川が何をしているのかも。
続けざまに受話器から『ギシッギシッ』という規則的な音と。そして北川の息使いが聞こえてくる。
「ああっ!ああっ!分かる!分かるわ!私にも今・・あああっ!」
床の上に、電話を握り締めたまま、スカートをまくり上げて、そしてパンティーの中に手を忍ばせてそこを激しく
うごめかしながら横になる中年の主婦。
なんて、なんて恥ずかしい格好なんだろう。
則子はそう自覚しながらも、しかしついにはブラウスの胸元まで解かせて、仰向けになりながら胸を床に擦り付け、
うごめかすパンティーの中の片手で、下半身を大きくよじった。
『感じます!奥さんを感じる!』
受話器からの、それが擦れ、ぶつかり合う音の向こうで、確かに北川の声が聞こえる。
「わたしも!わたしも!」
その時、二人の脳裏には物理的な距離はすでに無く、まさに二人はいま、ひとつになって熱く抱き合い、もつれていた。
則子の耳元で、さらに力強く押し込まれる相手の電話口の様子が響き、そのたびに則子の股間の手は縦横にうごめいた。
「ああんっ!ああんっ!ああんっ!」
横になっている則子は、床の上で全身をくねらせながら悶えた。
相手の息づかいもはっきり聞こえていた。
『いま、奥さんはぼくの腕の中にいます。奥さんの肌を感じる!』
「ああっ!ああっ!ああっ!」
『奥さん!』
その時、則子の体の中にうっ積していた1週間分のもどかしさが一気にこみ上げて、そして彼女は登りつめた。
「ああっ!ああーっ!あー・・・!」


141 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/16(水) 21:33:18 ID:YU5KvFOV
家の床も壁の消えうせて、彼女の体は宙にあり、しかし、その耳元で、確かに彼女は電話口の向こうから
吹き上げるその時の音を聞いた。
則子の体中に心地よい感覚が広まっていく間、北川の思いが噴出してそして何かにぶつかる音が絶え間なく続き、
そして30秒ほどした後、電話の向こうも静かになった。
『奥さん・・奥さん・・』
則子の耳元に、北川のその声が徐々に現実として聞こえてきた。
「・・聞こえます。聞こえますわ・・」
北川が大きく一つ息をして、そして言った。
『あなたの、黒髪の匂いがします』
則子が緩やかに微笑む。
「撫でてくださる・・。いつものように」
『ええ、素敵な髪ですよ』
「しばらく、このままでいたいわ」
則子以外誰もいない、静かな家のなかで、則子は床に両足を大きく広げ、大の字で仰向けになったまま、受話器を握り締めて、余韻にふけった。
いつの間にか、パンティーは片足が脱げ、それはすねの辺りに用を成さずに留まっている。
ブラウスは解け、ブラジャーが大きく上へ押しあげられていた。
事実上、則子は全裸だった。髪は乱れ、額には汗が光っていた。
「今度・・」
そう言いかけた時、則子ははっとして、ようやく自分の今の格好に気付いた。
「やだ!なに?やだやだ!」
『どうしました?』
「すこし、すこしお待ちになって!」
そして則子は受話器を置き、あわてて起き上がると、急いでパンティーをはき、スカートを下ろした。
ブラジャーを押し下げてそこに手早く乳房を押し込むと、ブラウスのボタンを丁寧に留めた。
自分の装いを一通り整えると、振り乱した髪はそのままで、たまたまテーブルに置いてあったライトグリーンのタオルで
首や顔に光る汗をぬぐいながら、再び受話器を握る。 Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up50064.jpg


142 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/17(木) 10:43:26 ID:HUU9Xz50
【おりょう】

143 :八千草マニア:2006/08/17(木) 13:32:55 ID:iaph4xMS
作者さん、
いい!いいです!
すばらしい!
想像の翼が果てしなく広がります。
私が待っていたのは、正にこういう展開なのです。
今後も、期待していますので・・・


144 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/24(木) 17:53:52 ID:MNU/1aNw
,jm

145 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/26(土) 01:20:37 ID:BCkeVvz5
どなたか前スレのリンクを張ってくだされ

146 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/30(水) 20:02:52 ID:m8XeDXRO
>>145 前スレのリンクってこれでいいのかなぁ・・
ttp://bubble3.2ch.net/test/read.cgi/natsudora/1049151156/
もっとも、dat落って言うんでしょうか。過去ログを見れる機能がないと見れないようですが、
どうでしょうか。

八千草マニアさん ありがとうございます! ようやくご要望のシーンを書くことが出来ました。
今まで書いたことが無かったシーンなのですが、いかがだったでしょうか。
確か八千草マニアさんも別板でTELセックスシーンを書いておられたと思いますが、
あえて読み返さずに自分なりにやってみたので、不備な点が多いとは思いますが・・。
また本編も少しずつ進めますのでどうかよろしく!


147 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/30(水) 20:03:45 ID:m8XeDXRO
「・・バカね・・。私ってバカでしょ・・」
『いえ・・。そんなことはありません。奥さんは、確かに僕の腕の中にいました・・』
電話口の向こうから、北川が静かに語りかけてきた。
「もう、ないわ・・。」
『はい・・。』
「もう、私・・こんなことはしないわ・・」
『はい・・。』
同じように、北川が囁く。
その男が出張から戻るまで、まだ、2週間あった。

ホテルに入る母の姿を目撃して以来、母との時間を大切にしないといけないと痛切に感じていた繁である。
その母の、出かけようという提案を断ることには胸が痛んだ。
出掛けの母の空虚な表情も気になった。
しかし、今日はどうしてもだめなのだ。
狛江から登戸までのわずか二駅の小田急の乗車時間の間に、繁は思い巡らした。
そして、登戸駅の改札を抜けた繁は、狭い駅前広場のベンチに彼女の姿を見た。
一見するとワンピースのような、上下とも涼しげなブルーのブラウスとスカートを装って、
沖田恵実は繁に微笑んだ。   Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up52211.jpg
こうして逢うのは初めてであり、こそばゆい感情が、いまさらながら彼女を親友の母親であることを繁に思い起こさせる。
「行きましょうか・・。」
繁は気張って、恵実にそう言った。恵実は無言で、しかし笑みは絶やさずに立ち上がった。
言葉少なく、二人は南武線の線路沿いをしばらく歩いて、やがてあきらかにそれと分かる建物の裏手へやってきた。
「こんな所で、いいかな・・。」
少し薄汚れた白い外壁と、センスの悪い赤い三角の屋根のそのホテルを見ながら繁はさも知り尽くしているかのようにそういったが、
当然繁はそんなホテルに入ったことは無い。
いや、正確に言えば昨日下見に来ているから、一度だけある・・。
そんな繁の様子を知ってか知らずか、恵実は恥ずかしそうに頷いた。
裏通りから来たのは、当然人目につかないようにするためで、ホテルとその横の雑居ビルの隙間の路地を二人は通って、正面のほうへ回った。
繁は恵実を路地に残して、自分だけ壁から顔を出して表通りのホテルの玄関を伺った。
その時、ホテルの玄関から一人の若い男が出てきた。
繁は少し顔を引っ込めたが、しかしそのままその若い男の様子を見続けた。


148 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/08/30(水) 20:05:51 ID:m8XeDXRO
20才前半くらいか・・その男はいかにも小心そうな物腰で通りの左右を見渡し、だいじょうぶだ、という風に玄関のほうを振り向いて手招きした。
誰だって、ましてや女性なら、こんな建物から出てくるところを見られたくは無い。きっと、その男と同じ歳くらいの若い女の子
が出てくるのだろうなと繁は思っいながら様子を見続けた。
はたせるかな、やはりすぐに女性が出てきた。
しかし、それは繁の予想を大きく裏切っていた。
ホテルから出てきたのは「若い女性」ではなかった。
見ただけで分かる。手招きした若い男とは不釣合いな、40才前後の中年といってもいい女性であった。
しかし、何より繁を驚かせたのは、繁はその女性に・・見覚えがあったからであった。
いや、見覚えどころではない。知人とも言っていい。
それは母の友人の、横山和子であった。
何度も合った事がある。
自分の家にも何度も来ている。
(横山さんが?どうしてあんな若い男と、こんなところに・・)
横山和子は、若い男の少しあとを、うつむき加減でとぼとぼと駅のほうへ歩き始めた。
どういう関係なのだろう?
繁には分からなかった。完全なアベックという風には見えなかったが、しかし横山和子のその背中から、嫌悪感のようなものは
見出せなかった。
二人の姿が遠くなっていく。
「誰かいる?」
後ろのほうで小声で恥ずかしそうに恵実が声をかけた。Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up52214.jpg
「いや・・うん・・、大丈夫ですよ」
そう言って、今度は繁が恵実を招きよせた。

強がって手馴れたようなそぶりでフロントでの手続きを済ませると、ようやく繁に安堵感が訪れた。
エレベーターの中で二人きりになると、繁は沸き起こる感情を抑えきれず、恵実の肩を抱いた。
本当は、そういうことは部屋の中に入るまで控えるのがセオリーで ・・自分の母親もそうされているのであるが・・ 
もちろんそんな母の様子まで知る由はないし、繁にそこまでムードや駆け引きを求めることは酷な話である。
それに、恵実は、うれしそうに繁の肩に頬を寄せてうれしそうに微笑んだのだ。
部屋の中に入ると、繁はすかさず恵実を抱きしめて唇を重ねた。


149 :八千草マニア:2006/08/31(木) 08:18:38 ID:RmbmVvaW
作者さん
久しぶりのアップ、ありがとうございます。
今度は繁君と恵実さんですね。
こういう、原作にない展開というのも、読んでいてワクワク
してきます。
これは絶対、完結したら、製本して、印刷物として読んで見たい
ものですね。

150 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/03(日) 00:01:34 ID:TrQqCNSM
八千草マニアさん いつも有難うございます。
自分もいつかは是非製本したいと思っています。ただ完結の構想が無いもので・・。
本編もこの通り遅々として進まないので、まぁ前編とでもしてつくるようですかね。
また、これも時間があればなのですが、省略した、則子と北川が浮気する前の様子を
自分なりに解釈して書いてみたいですね。(そんな時間あるのかよ〜^^)
では取り急ぎ続きを少々・・
皆様もリクのシーンをどうぞ下さいね。

151 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/03(日) 00:05:00 ID:O80g7J0r
恵実も繁に激しく抱きついて、そしてお互いの唇を熱く擦り合わせた。
繁の手が恵実のブルーのスカートをめくり上げる。
そうされて、純白のパンティーを丸出しにされても、もはや恵実は恥ずかしがることは無く、逆に下着姿のまま、肢体を繁の下半身に
押し付けてきた。
彼女の艶かしいぬくもりが、ジーンズを通り越して繁は肌で感じた。
繁の上半身と下半身の鼓動が一気に高鳴った。
それが始まりであった。
せわしく二人は衣類を脱ぎ捨てると、真裸のままベッドの上に倒れこんだ。
はじめこそ唇を重ねあいながら、何事か言葉を交し合っていたが、やがて繁が恵実の乳房を揉み、乳首に触れると、
彼女の口から漏れるものが、言葉から嬌声に変わった。
繁が彼女の敏感な部分に指を這わせるたびに、彼女ははばからず大きな声を上げた。
違う声だった。
いままで彼女が自宅で漏らしたかすかな喘ぎ声とは違うものであった。
繁の、若い張りのあるしなやかな指の動きと筋肉質の腕に、体を震わせて声を上げてうれしさを表した。
彼女の股間に当てられた繁の手は、もうすっかりみずみずしくなった恵実を悟った。
友人の美しい母親が、自分の手による僅かなふれあいで乱れる・・。
繁はもうそれで我慢が出来なくなった。
彼女を広げて、そして結びつける。
そのまま彼女にいとおしげに覆いかぶさって、抱きしめて、そして動き始めた。
幾度も突き立てる繁の若い力を、恵実はしっかりと包み込んで、そして自らも激しく下半身を揺り動かした。
「ああっ!ああっ!あああっ!」
恵実は貫かれる悦びを、はばかることなく声を上げて表した。
「あんっ!あんっ!あんっ!ああっ!」
恵実は必死で繁の首に手を回して、そしてその手で繁の髪をかき乱しながら、体を左右にくねらせる。
それは、繁が始めて目にする激しい彼女の姿であった。
自分の動きにこれほどまでに感性を高めている相手に、繁は感激しながら、さらに深く彼女を求めた。
<・・おうちだと、『不便な』こともあるの・・>
あの日恵実はそう言った。
恵実の淡い香りと甘い汗の味をかみしめながら、繁はようやく、あの日の彼女の真意を掴んだ。


152 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/03(日) 00:06:21 ID:O80g7J0r
そうか・・。彼女の言っていたことはこの事だったのか・・。彼女はもっと悶えたかったのだ。隣家とか周囲にはばかることなく、
営みの悦びを表したかったのだ・・。
恵実さん!
繁は分かったとばかりに恵実に頬ずりして、そして唇を重ねて、また突き上げた。
ベッドの中で激しくうごめく二人の熱い時間が過ぎていく。
くの字に折れ曲がった恵実の素足が繁の背で組み合い、二人の体はより密接になって・・。
「ああーっ!ああっ!ああっ!あああーっ!」
悲鳴に近い叫び声を上げて、恵実は登りつめた。
そして繁は恵実を硬く抱きしめる。
男としての征服感と達成感が同時に湧き上がって、そしてそれが形となって恵実の体内に降り注がれる。
幾度も幾度も繁は腰を震わせて、恵実に射精を続けた。
そしてそれは数十秒続いた後、やがて二人は力を失って、体を重ねあうようにしてベッドのシーツに埋もれた。

「いろいろな・・仕掛けがあるんだ・・」
一時的に力を使い果たした繁は、天井を始め周囲のはじめて目にする設備を見渡しながら、不用意にもそう言った。
「笑わないで・・私を、笑わないでね・・・」
繁の胸の中で、恵実は繁の言葉など聞こえていないかのように、恥ずかしそうにそうつぶやいた。

無邪気にはしゃいで、ふざけあって、やがて抱き合い、悶えて、そして登りつめて果てる・・。
20歳以上も年の離れた二人であっても、何の遠慮も要らないその部屋の中では、感性のままの時間が過ぎていった。
後ろから首筋にキスをしながら、大きく乳房を揉む繁に対し、恵実はそのことを、アルファベットのある一文字、の言葉で表現した。
ならばもっとそんな、『アルファベットのある一文字』、なことをするぞ、と繁は返して、彼女の股間を捕らえた。
いやだといって、本当はそんな気はないのに逃れようとする恵実を、繁は恭しく捕まえて、組み伏せた。
そして、突き立てる。
夢中の数十分間の飛行時間が過ぎて、そして最後に愛を深めた。
それが、その日、繁と恵実との間に幾度も繰り返され、二人は過ぎ去る時を惜しんだ。


153 :八千草マニア:2006/09/03(日) 16:57:14 ID:IGZX79h3
作者さん
繁君、益々大人になっているようですね。
いや、則子さんと北川氏の関係もいいですが、これはこれで素晴らしいと思いますよ。
製本の件ですが、別に焦る必要はないと思います。
ご自分が出来る時にやればいいと思います。
もし、そうなったら、私にも一冊分けてくださいね。


154 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/27(水) 21:56:14 ID:+T+sQJOe
どうもです・・。いやぁ・・なぜかずっと「人大杉」で書き込めなかった・・自分だけなのかな?

155 :八千草マニア:2006/09/28(木) 07:58:16 ID:xoOhmwqM
作者さん
私も「人大杉」の状態で書き込みが出来ませんでした。
ちょっと焦ってましたが、今朝になって見られたので、安心しました。

156 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/09/28(木) 11:18:08 ID:Sd/C91by
専ブラ入れてないの?

157 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/10(火) 17:18:10 ID:zQcwzAP9
どうもです。あいかわらず貧乏ひまなしで・・
>>156 専ブラ って、禁断の壷 っていうやつですよね。やってみたんですが
どうもうまく行きませんでした。あると便利なんでしょうかね。また挑戦してみますので
その時教えていただければありがたいです。
で、やっと続きです。
少しですが、どうかご勘弁を。

158 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/10(火) 17:47:49 ID:zQcwzAP9
ふたりがようやくそれぞれの自我を取り戻した時、ベッドの上で静かに抱擁しながら、お互いの思いを言葉に出した。
「ふしだらなおばさんだと思うでしょ・・」
「全然・・。素敵ですよ、恵実さんは・・」
繁がかすかな声でそう言う。
「いつまでそう言ってもらえるのかしらね・・」
「ずっとですよ。信彦が帰ってきても、あなたを信彦には返しません」
その繁の言葉に、恵実は無言で微笑むと、一瞬押し黙ったあと、こう言った。
「信彦は一人息子だったし、これまではずっとあの子一人のための人生だった。あの子のために生きてきたし、あの子を忘れた
ことは一度もなかった・・。でも、今は違うの・・。今私はあなたが全て・・。あなたといる時は息子も、何もかも忘れてしまうの」
恵実が、一人息子である信彦をいかにかわいがってきたかは繁が一番良く知っている。
人から見れば自分だってそうであるとは繁も知ってはいるが、自分のこととなるといい加減なもので、友人がその母親から
愛されていることを目にすることに随分嫉妬したものであった。
それが今や、その彼女の口からそんな言葉が漏れる。
それは、勝利なのか・・。
あるいは、許されぬ略奪であるのか・・。
繁は答えを見出せないまま、しかしその時、心のそこから沸き起こる言い知れぬ感慨が、若い心身をいたずらに刺激した。
「恵実さん!」
繁は再び恵実の滑らかな裸体を抱きしめた。
どちらともなく唇を重ね合った。
やがて、繁の眼下で恵実は悶えはじめた。
恵実の中で突き上げている自分。その充実を感じるながら、もし信彦がこんな事態を知ったらどうなるんだろうな・・とふと繁は思った。
でもこれが、男と女の宿命というものなのだろうかと、繁は自分の中で思い返した。

恵実の肌に既に付いている純白の2点の下着がまぶしかった。
「今日、ずいぶん・・」
下着姿のまま、片足にストッキングを通している恵実に
Image ttp://a-draw.com/uploader/src/up1221.jpg
そう言いかけた繁だが、恵実は微笑しながら視線で、言わないで、と訴えた。
Image ttp://a-draw.com/uploader/src/up1222.jpg
彼女の、まだところどころが乱れている黒髪に見とれながら、繁は黙って頷いた。


159 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/10(火) 21:03:34 ID:zQcwzAP9
ぼんやりと眺めているうちに、ふと、入るとき目撃した、横山和子と若い男のことを思い出した。
あの二人はこの中でそういった風に過ごしたんだろうか。
果たしてどこで知り合って、そういう関係なのであろうか。
別に知りたいとも思わないが、ふと、そう思案した。

端的な言い方ではあるが、幸せな時を共有した・・それが二人のその日の共通した思いであった。
来週の同じ日にまたここで過ごそうという約束を交わしたことも、思いを増幅させていた。
部屋を出れば、もう非現実的な空間と時間は終ることになる。
エレベーターから1階のホールに二人は降り立ち、顔を見合わせて、恥ずかしそうにフロントへ向かった。
延長料金を支払うためである。
精算が終わり、ふたりはまた苦笑して、さあ出ましょうかと、歩きかけた。
その時、それは起こった。
つい今しがた自分たちが下りたエレベーターの、そのドアが開いたのだ。
繁と恵実は、背中でその気配に気付いて、なにげなく振り向いた。
そして、エレベーターから出てきたその別なアベックを目にしたとき、繁も恵実も、まさに凍ったように動かなくなった。
エレベーターには30才台前半の男性と、もう少し年上の女性が乗っていた。
その別なカップルの男性の方も、同じように驚きの表情を見せたまま、立ちすくんでいた。
女性のほうは状況が分からず、戸惑い気味に自分の「伴侶」と玄関前の男子と中年女性を交互に見やった。
エレベーターに乗っていたのは・・河野先生と、そしてあの誰かの生徒の母親であろう女性であった。
そう、河野先生と、そのアパートを訪れていた女性・・。
当然、河野先生は「田島繁」も「沖田信彦のお母様」も知っているし、恵実も当然、河野先生を知っている。
そしてここがどういう場所であるかということも・・。
お互い、絶句したまま立ち尽くした。
繁はいたたまれなくなって「失礼します!」とだけ言って恵実の手を引いてホテルを出ようとした。
恵実も相当戸惑いの表情を見せながら、それでも生徒の保護者らしく会釈をすると、繁に手を引かれるまま、その場を去ろうとした。


160 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/10(火) 21:06:03 ID:zQcwzAP9
その時であった。
「待ってくれ!田島も!そして・・沖田さんも・・」
はっとして、繁と恵実は足を止めた。

4人は、登戸駅近くの喫茶店に入り、向かい合って座った。
河野先生が口を開いた。
「沖田さん・・、どうもお恥ずかしい姿をお見せしてしまいまして・・」
そういわれた恵実も、ハンカチで恥ずかしそうに口元を押さえながら、小声で「いえ・・、こちらこそ・・」と
言った。
そして河野先生は続けた。
「こちらの方は・・1組の青木美保さんのお母様で、青木弘江さんです・・」
そう紹介されて、青木弘江は、やはり小声で「青木です」と繁と恵実に会釈をした。
繁と信彦のクラス・・つまり河野先生の担任のクラスは3組であったから、普通なら青木弘江については繁も恵実も
何も知り得ないはずではあったが・・。
「先生のアパートに、いましたよね・・」
繁にそう言われて、弘江ははっとして目を見開いた。河野先生が頭を書きながら口を開いた。
「このあいだ、田島がうちに来たときか・・。見られていたとはな・・。」
「3者面談のときにも確か・・」
繁がそう言うと、恵実も口を開いた。
「1組の青木さんなら知っています。確か、大変優秀な生徒さんだって、聞いていましたけど・・」
河野先生が頷く。
「そうなんです。実はいろいろとありまして・・、でもまさかあんなところで沖田さんと田島に会うとは思っておりませんでしたので・・」
さらに河野は、繁に向き直って続けた。
「いずれにしても田島・・。こういう状況になってしまった以上、俺は隠すことはしたくない。俺と青木さんがどういう関係でどうして
こうなったのか、話しておきたいんだ」
河野はそう言うと、弘江の方を見やった。
彼女も、無言だが、はっきりと頷いた。


161 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/10(火) 21:13:33 ID:zQcwzAP9
青木美保の在籍するクラスの担任ではない河野は、本来ならば母親の弘江とは何の接点もないはずであった。
それがある日、青木美保のクラスの担任から河野に相談が持ちかけられたのだ。
青木美保は学年でもトップクラスの成績の優秀な生徒であった。医療系の大学を目指しているとの話もなんとはなしに
は聞いていたが、その、青木美保の両親が離婚したという。
親権は母親が得たようであるが、このままだと、経済的な理由で医療系の大学への進学は断念せざるを得ない状況であるので
そこで河野に相談が持ちかけられたのだ。
河野は一応、高校での医師薬系大学進学の相談窓口であった。
もっとも、医学部へ進学する生徒などごく一部に限られていて、そして専門の予備校へ行っている生徒が多いので、実質的には
河野の肩書きはあって無いようなものである。
それでも河野に相談が持ちかけられたのは、その熱心さと信頼が何か役に立てるのではないかと思われたからであった。
そうして初めて、5月のある日、河野は青木美保の母親の弘江と会った。
最初こそ3者面談であったが、次には河野と弘江は二人で会った。
もちろん、真面目な進学相談であった。
河野は熱心であった。
少しでも費用のかからない国公立系の医学部や奨学金制度のある大学を調べては弘江に報告した。
弘江はそんな河野の姿に心を打たれた。
河野も、弘江に対し単なる進学相談の気持ちではないものが自分の心に起きていることに気付いていた。
青木弘江は30台後半の、長い黒髪が似合う美しい女性であった。
Image  ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up57566.jpg
Image  ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up57567.jpg 
やがて二人の打ち合わせの回数が増えた。
もちろん、二人はあくまでも教師と生徒の母親というスタンスは崩さなかった。
分別ある大人同士であるから、当然のことであった。
ただ実際には、気付かぬところで気持ちが惹かれあい始めていたことも、これも大人ゆえの当然のなりゆきでもあった。
「その日」も、資料を見ながら打ち合わせしたいので、学校の図書館であいましょうという河野の提案に
弘江は何の迷いも無く出かけていった。
忌まわしい事件が起きてしまったのはその日であった。


162 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/10(火) 21:14:48 ID:zQcwzAP9
図書館は、一般の校舎から外部の渡り廊下を歩いて一番奥に別棟であった。
廊下の途中には体育用の倉庫など、別な簡素な建物もいくつか並んでいる。
待ち合わせ時間は4時であった。
弘江は車を駐車場に止めると、 淡いピンク色のツーピースのスーツのスカートから出た膝をあわせながら緩やかにドアをすり抜けて、
そして、河野の待つ図書館へ向かうため、渡り廊下を足早に歩いた。
その時、河野も資料をそろえ、図書室で弘江の到着を待っていた。
弘江には、頼りになる河野というひとりの男性教師に会うことしか頭の中になかった。
廊下の途中には、体育倉庫がある。
その倉庫のドアが開いていた。
何も気付くことなく、何の疑いも無く、何の用心も無く、その倉庫の横を通り過ぎた。
その時であった。
その開いたドアから、突然腕が伸びてきた。
その腕が弘江の右腕を掴み、そして彼女の体をその倉庫の中へ強引に引きずり込んだ。
何が起こったのか、弘江には訳がわからないまま、弘江の体は倉庫の奥へと引き込まれていった。

4時になった。
図書館で待つ河野のもとには青木弘江は訪れない。
時間に正確な彼女にしてはめずらしいなと、河野は思った。
参考資料を手にしながら、河野は椅子に座って、窓の景色を眺めていた。
ため息を、一つついた。

雑念を振り切るかのように、繁はがむしゃらにバイトをした。
「田島君、助かるよ!」
印刷所所長の声に繁は笑顔を見せて、そしてまたチラシの入ったダンボールをかつぎ上げた。
河野先生と青木美保の母親とのいきさつを聞いて、2日がたっていた。
まだ繁の心の整理がつかないくらい、その話は衝撃であった。
繁自身は否定したかったが、正直、刺激的でもあった。不謹慎だと分かってはいるが。
ただ、尊敬する河野先生が単に興味本位で生徒の母親を自宅のアパートへ招き寄せていなかったことが
分かったのは良かったとは思っている。


163 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/10(火) 22:23:31 ID:zQcwzAP9
というわけで、サブストーリーとして時折出していました青木弘江について
少し進めてみました。イメージは「田敏恵さん」で、ミセス誌などで随分昔から
活躍されているモデルさんです。自分はここで秋山しのぶさんを教えていただき
ましたが、須田さんも秋山さんと同じくらいよく婦人誌に出てきています。
清楚な感じの素敵なミセスさんです。また時折話を進めて見たいと思いますが
(ジャンルはご想像の通りです^^)ほとんど田島則子と接点が無いので、あくまでも
おまけとして見てもらえれば幸いです。

164 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/10(火) 22:26:36 ID:zQcwzAP9
あれ・・「須田敏恵」さんですね。

165 :八千草マニア:2006/10/11(水) 13:11:32 ID:XAaTiEM9
作者さん
久しぶりのアップ、ご苦労様でした。
サイドストーリーとはいえ、読み応えがあります。
それにしても、作者さんのストーリー展開はリズム感があって、
とても私などの及ぶところではありません。
今後も期待していますので・・・
あ、是非また「北川」氏と「則子」さんの「情事」もお忘れなく・・・w

166 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/10/20(金) 23:35:22 ID:UGY0biQJ
>>165 八千草マニアさん いつも有難うございます。 なかなか継続して
アップ出来なくてすみません。どうか長い目で見てやってください・・
北川と則子も構想済みです。もうしばらくお待ちを・・
あと、須田敏恵さんはご存知でしたか?

167 :八千草マニア:2006/10/21(土) 13:23:21 ID:jAexf8WJ
作者さん
須田敏恵さんについては、何となく知っていました。
よく雑誌などでおみかけする顔だったのですが、長い間
名前と顔が一致しなかったものですから・・・
とても素敵な女性ですね。

168 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/03(金) 23:03:48 ID:ILqH54wu
どうもです・・忙しいです・・もう少々おまちを・・

169 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/07(火) 23:07:09 ID:eFTv3dZk
沖田恵実はどう思っているのであろう・・。
今度逢った時に、彼女を自分の胸の中で抱いたら、それとなく聞いてみようと思っている。
また一つ、ダンボールを担ぎ上げる。
そうするうちに、午前中の仕事が終った。
繁のその日のアルバイトはそこで終了となった。印刷所の従業員一同が、別の印刷所へ手伝いに行くことになったからだ。
「どこの印刷所なんですか?」
繁の問いに。若い従業員が答えた。
「葛飾区の朝日印刷ってとこだよ。そこにかわいいベッピンさんがいるんだ。へへっ!」
「従業員の女の人?」
「いや、くやしいけど従業員の奥さんなんだな、これが。隣の和菓子屋の娘さんなんだけど、親切でみんなに人気があるんだ」
ふうん、と繁は聞き流して、繁は挨拶をして印刷所を出た。
まだ、頭の中に、青木弘江のその時の勝手なイメージが残っていて、ぼんやりと道を歩く。
いつもの多摩川の土手を。
そして家についた。
「ただいま」
返事が無い。
居間のガラス戸もしまっている。
しかし、留守ではないと思った。返事は無いが、なんとなく母のいる気配がする。
「お母さん?いないのかい?」
そういって繁は居間に入った。
「なんだ。いるんじゃん」
「・・・え!?・・・」
則子は視線だけ繁に向けて、そんな意味の無いような返事をした。
「掃除を、してたのよ・・」
「ああ、そう・・」
母は掃除で汗をかいたらしく、ブラウスの胸元から片手を入れてタオルで脇を拭いている。
Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up61458.jpg


170 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/07(火) 23:07:40 ID:eFTv3dZk
「あ、そうね、お帰りなさい・・」
「・・うん・・」
繁はどこか調子の外れた母の応対に首を傾げつつも、それ以上気にすることなく、2階へ上がっていった。
その繁の様子を見て、則子は大きく息を吐いた。
当然繁は、つい2分ほど前まで母が電話で話しをしていたことや、母の周囲に何の掃除道具も出ていなかったことなど、
気付きはしなかった。

「奥さんに、随分無理なことをお願いしてしまいました。」
そういう北川は、うつむきながら則子の目の前にいた。
いつもの喫茶店であった。3週間がたっていた。
則子も小さな声で「ほんと」と小声でそれだけ言って、そして恥ずかしそうにうつむく。
自分も同罪・・則子はそういうつもりで返事をしたのであるが、北川は続けていった。
「へんな悪ふざけを覚えてしまいました・・」
「はい・・」
則子がまた返事だけをする。
二人だけの秘密とはいえ、やはり異常なことであった。
ましてや、自分は人妻であり、母親である。
逢えないもどかしさを電話での行為で昇華することなど、とても人には言えないことであった。
ただ、北川はそれを自分から強要したことであると言い切っている。
彼の気遣いであった。
本当は違う。それは則子自身も北川本人も分かっているのだ。
<もう、私・・こんなことはしないわ・・>
あの日、電話口でそう言って・・、結局、毎日のように電話での不健全な遊びを繰り返してしまった。
声を頼りに想像をめぐさせて、身体的な慰めを得た。
「もうあんなことはしたくないわ・・。」
「分かっています」


171 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/08(水) 01:14:48 ID:whJAg77a
二人分のコーヒーが運ばれてきて、少しまた沈黙がある。
「危なかったのよ・・」
「えっ!?」
「息子がアルバイトから帰ってくるとは思っていなくて。あと2分長引いていたら大変なところを目撃されていたわ」
北川も思わず苦笑する。
「見られませんでしたか?」
「掃除をしていて汗をかいた・・と、ごまかしたわ。」
さりげない表情で則子はコーヒーをすすった。
北川もコーヒーカップを口にする。
則子は節目がちにしていたが、北川の視線を感じていた。
分かっていた。
則子の体が徐々に熱くなっていった。
触れ合いたかった。
声を聞くことでごまかしあうことも限界に来ていた。
「行きましょうか・・」
まだコーヒーを飲み始めたばかりであるのに、その男はそう言う。
則子は黙って頷いた。

外に出た。
渋谷の裏通りの坂を、ゆっくりと、ふたり無言で上がっていく。
則子はふと、はじめて結ばれたときのことを思い起こした。
不思議なものだと思った。
何度も逢っているのに、二人の行く先は、落ち合う喫茶店とその後のホテルでしかない。
改まって食事をしたり、ショッピングを楽しむことはほとんど無い。
きわめて単純な行動である。
それなのに、相手やそれからおきるはずの出来事への期待感は、いつも増すばかりであった。
いや、むしろ単純なことの繰り返しであるから、愛人という一線を越えずに気持ちをふくらませ
続けられるのかもしれない。


172 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/08(水) 01:16:25 ID:whJAg77a
歩いていく北川の背を見て、自分がこの男のどれくらいのことを知りえているだろうかを思い返した。
そう、この男のことはほとんど知らないのだ。
そのくせ相手は、巧みに自分に入り込んで、そして次々と奪っていく。
ともすれば自分と最愛の息子との絆でさえ、断ち切られてしまうだろう。
むしろ、自分はそうされることに期待しているのかもしれない。自分が怖かった。
はたして、今日はどこまで守りきることができるであろうか。
ホテルが・・アルハンブラが見えてきた。

ホテルの部屋のドアが閉まった。
則子の背後に北川がいた。
あぁ、抱きしめて!
震えそうになる則子の肩を、しかし北川はそっと触れるだけで、彼女を感情的に抱きしめては来なかった。
そして、彼女に触れた北川の手は、ブラウスのボタンをゆっくりと外していく、
スカートのホックを外して、ファスナーを下ろす。
人妻は下着姿になる。
純白の天使は、まだ、抱擁されない。
ブラジャーを外していく北川の手がもどかしい。
逢いたい、抱きあいたい気持ちはお互い同じなはずであることは則子も分かっていた。
しかし、北川のその冷静な動きでもどかしさに体を震わせる則子は、もうその時点で完全に北川の手中にあった。
二人、真裸になって、それでもまだ彼女の後ろにいる北川のその両手が則子のわきの下から乳房をつつみ、中指でその乳首に触れる。
既に彼女のその先端は張りつめていた。
その僅かな一点から全身に広まる感覚が、恥ずかしさと悔しさを則子に覚えさせた。
乳房を揉まれる。
則子の、決して大きくはないが、しかし形の整ったそれが大きく上下左右に揉みしだかれた。
火のように熱くなる自分の下半身を、則子は感じた。
もう我慢できなかった。
則子はたまらずに北川に向き直ると、彼に抱きついて、そして下半身を押し付けた。
待ち望んでいた北川の肌がそこにあった。
則子は北川の胸に顔を埋めると、はがかりなく下半身を摺り寄せる。
北川はようやく、介抱するようにその人妻を抱きしめると、ベッドの真っ白なシーツの海へ二人の体を埋めた。


173 :八千草マニア:2006/11/08(水) 13:57:08 ID:xToX103P
作者さん、
お久しぶりです。
お待ちしていました!
いやあ、やっぱり「岸辺」は、北川と則子があってこそだと思います。
繁の行方も気になりますが、やっぱりこの二人ですよね。
それから「挿し絵」ですが・・・実にタイムリーなものですね。
感心します。

174 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/08(水) 20:36:18 ID:whJAg77a
>>173 八千草マニアさん いつも本当に有難うございます。
ぼちぼちやってますので、どうか今後もご支援を!
ところで、先日古本屋で「季節が変わる日」のシナリオ本を入手しました。当然、お話
頂いていたベッドシーンも書いてありました!なまじ画像を見ていないだけに想像しまくりでした。
本編もぜひ見てみたいなぁ・・
では続きを少しだけ

175 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/08(水) 20:37:21 ID:whJAg77a
北川はようやく、介抱するようにその人妻を抱きしめると、ベッドの真っ白なシーツの海へ二人の体を埋めた。
波にもまれるように、二人の体はうねりながら、お互いを求め合った。
我慢出来ずに、自分から北川に裸体を押し付けてしまった恥ずかしさが消え止まぬまま、則子はさらに体を悶えさせた。
早く・・早く・・!
恥ずかしさをを感じずにはばかり無く悶えることの出来る状況を則子は求めた。
ようやくそれが訪れた。
二人は一つになったのだ。
北川が動く。
ゆるやかに、まるで則子の反応を確かめるかのように動いた。
違った。
やはり明らかに違っていた。
声だけを頼りに、小手先だけのごまかしで快楽を得たこととは明らかに違った。
触れ合うことの充足感をあらためて感じた。
お互いの身体で結び合い、肌を合わせ、そして囁きあって、燃え上がる。
則子は全てのプライドを捨てて相手の背にしがみ付き、悦びの声をあげ、悶えた。
激しく唇を重ねあい、お互いの頬を摺り寄せた。
それでも北川はビクッビクッっと則子の股間が震えるたびに、貫き往復させるそれの強弱をつけた。
ずっかり正体をなくしている自分と比べ、まだ相手はそんな余裕があるのか・・
ああ、もう自分は完全に相手に落とされてしまう。
則子がそう思った次の瞬間、彼女に最後の大きな波のうねりが襲ってきた。
「ああっ!」
思わず首を振って、そう声を上げた則子は、激しく股間を震わせながら、またさらに叫んだ。
「好き!好き!好き!好き!好き!ああっー!」
そして、世界は、則子一人だけになった。
彼女の体は宙に浮き、そして全ての力を失った。
夢の中の出来事のように、彼女はまどろんだ。
静かな時間が流れた。


176 :八千草マニア:2006/11/09(木) 12:17:38 ID:XkPC/MLb
作者さん
「季節の変わる日」は、随分前、テレビで再放送されていました。
残念ながら、私は録画できませんでしたが・・・
八千草さんは、故岡田真澄氏と、ホテルで、かなりきわどい(彼女にしては)
シーンを演じていました。
確かベッドで、シーツで胸を隠し、肩から上がむきだしで、と言う感じでした。
胸は、谷間がギリギリ見えるくらいまで覆っていましたよ。

177 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/12(日) 00:19:13 ID:zhycpSQN
季節が変わる日・・本当に見てみたいです・・八千草さんの谷間という言葉だけで
萌えてしまいます(アホ)
ところで、八千草マニアさんも活躍されている2ch2のオナペットアイドル板に「熟女モデル 上條恵理子・緒方ひとみ他ジュース 」
というスレがあり、秋山しのぶさんなどもカキコされているのですが、もしかしてマニアさんも
カキコしてます?ちなみに私は最近スレの存在を知って、早速、山内住江さんや稲葉賀恵さんについてカキコしてしまいました。

178 :八千草マニア:2006/11/12(日) 14:14:14 ID:ipR/vVwf
作者さん
以前から私もそちらにはカキコしています。
そういえば最近「岸辺」小説の方は私もさっぱり進んでいません。
他に色々と忙しい事が重なったものですから・・・

八千草さんのきわどいシーンといえば、沢田研二主演の「源氏物語」があります。
こちらでの八千草さんは、藤壺の女御役(光源氏の継母)で、源氏と契ってしまう
のですが、やはり裸になって、ジュリー扮する源氏と閨のシーンがありまして、
その時も胸の谷間が見える「ギリギリ」で止まっていました。
こちらの方は、どうもDVDが発売になっているようですよ。


179 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/22(水) 22:46:35 ID:gRC1f3WS
八千草マニアさん そう、源氏物語も見てみたいですね。ちなみに、八千草さんは
沢田研二とキスしたり悶えたりするのでしょうか・・?あぁ、想像するだけでうれしくなりますね(アホ)
では少し続きを・・

しばらくして、少しずつ、則子には周囲が見えてきた。
ふと則子は、いつもとは少し違う、と感じた。
自分が北川の胸にいない。
正しく言えば、惑わされて混濁した意識の自分を征服感いっぱいに自分の胸板に抱き寄せるいつもの北川の動き・・がなかった。
当然、いつものような則子の髪を撫でる手の動きも無い。
そう。北川は今、則子の背後にいた。彼女を後ろから抱きながら、うなじに唇を緩やかに這わせている。
その両手が、彼女の乳房を包み込んで、もてあそぶ。
いや、もてあそぶと言うより、明らかに則子を燃え上がらせようとする執拗な北川の掌であった。
(いま、終えたはずなのに・・・?)
則子は振り合えって北川を見ようとする。
「・・そのまま・・」
北川は察して、その一言だけ言った。
つい今しがた、自分が先走って終わりを迎えてはいたが、当然北川も自分に射精をしていた。
それなのにその男は再び相手を引き込もうとしている。
「奥さんが欲しいんです」
北川がそういった。
いじられる乳首がこそばゆい。
やがて北川の太ももが、後ろから則子の股間を割った。
北川は一瞬、大きく腰を動かして、そしてそのまま則子と結びつけた。
「あっ!」
彼にしてはめずらしく荒っぽい、と則子が思った直後、北川の腰の上下が激しく始まった。
今度は則子は明らかな喘ぎ声を何度も上げた。
「ああっ!ああっ!ああっ!」





180 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/23(木) 00:11:07 ID:XNBBbFh2
<奥さん・・!>
北川が則子の耳元で、かすかにそう囁いた。
則子を抱く北川の腕に力が入り、結び合っているそこが今までと不釣合いにせわしく、明らかに一方的に則子を求めていた。
喘ぎながら則子はようやく分かってきた。
はじめの営みではすっかり相手の思惑どうりにさせられたと思っていたが、どうやら相手もかなり我慢をしていたようだ。
北川だって、同様に自分を待ち焦がれていたのか・・。
垣間見せた北川の姿に、則子はすこし安堵した。
すると、則子自身にも、優美な波がたちまち訪れた。
でも、今は少しはこらえることが出来そうな気がした。
どちらが先走っているか・・則子と北川の間では、すでに結び合っているそこでお互いを理解できる体験を重ねてきている。
北川も当然、僅かな則子の余裕を悟っているはずだ。
やはり、北川は則子の乳房を激しく揉みしだきはじめた。
彼の突き上げるピッチが早くなった。
則子もそうされて、徐々に余裕を失ってきた。
「あっ!「あっ!あっ!あっ!あっ!」
則子は腰を振った。
「あっ!」
もう少しで頂点を迎えようかという時、結ばれたそこが激しく震えた。
北川が射精を始めたのだ。
先ほどは自分は正体をなくし、その瞬間には気付かなかったが、今はその律動を明確に体内で感じる。
波打つ。
自分を抱く北川の両腕が硬くなる。
小刻みにうごめく北川のそれと、体の奥深くで感じる放たれたものの温もりで、則子もようやく頂点を迎えた。
歓喜の声が、薄暗いホテルの部屋にこだました。
ようやく則子は、仰向けになった北川の胸に顔を埋めることが出来た。
「恥ずかしいですね」
「・・えっ・・」
「ぼくが先走ってしまったでしょ」
「・・そんなことないわ・・」
「でも、奥さんは笑っている」


181 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/23(木) 03:08:54 ID:XNBBbFh2
「・・笑ってなんかないわ・・」
「奥さんの肌がそう言っています」
そういわれて則子は,無邪気に北川の胸に顔をすりつけていた自分にようやく気付いた。
則子の髪を撫でるいつもの北川の手の動きに、僅かに照れくささを感じた。
そんな奇妙な駆け引きも、久々に肌を合わせた喜びであった。
新鮮だった。
電話で興じる遊びとは当然ながら比較にならない。
許されるなら、今日はいつまでもこの薄暗い空間の中で二人で過ごしたかった。則子はそう感じた。
北川が体を起こした。
ベッドの淵に彼は座りなおし、則子を見た。
見つめられた則子は、恥ずかしそうに、しかし、ためらわず彼のほうを向きながら、その太ももにまたがった。
結び合って、抱き合う。
「今日の奥さんは、本当に素敵です」
北川が則子の耳元で囁く。
自分の股間に全てを埋め込まれていることで、既に小さく喘いでいる則子は一言「やだわ・・」
そう言って、相手の背に両手を廻した。
そして、唇を重ねる。
北川が、その人妻の色白で小柄な体を揺さぶり始めた。

不思議だ、という。
つい今しがたまで、あれだけベッドの上で美しい姿を見せていた女性が、身支度を整えるとまるでその気配を
消し去ってしまう。
いつもながらそう思うと、北川はいう。
確かに、スカートとブラウスを着こんで、髪をセットした則子は、もはやどこから見ても普通の一主婦である。
「もともと奥さんは、やさしそうに見えて、芯の強い人なんだと思います」
ネクタイを締めながら、北川がそう言う。
「あら・・」と則子が口を開いた。
「でも、そんな芯の強い女性が、あなたの誘惑に負けてしまったんですよ。」
「誘惑した、かな?」
「かなり・・ね。」


182 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/23(木) 03:09:32 ID:XNBBbFh2
則子は笑った。
「そう、忘れないうちに、差し上げておきます・・」
北川はそう言うと、皮のカバンから、小さな封筒を取り出した。
「出張先でようやく現像したんです。会社の近辺の店では気になりますからね」
北川はその封筒から取り出したものを、則子に差し出した。
「まぁ、これ!」
それは、夏の初めに、北川と1泊の旅行に出かけたときの写真であった。
1枚目は、あのソフトバイクに腰掛けて撮った写真であった。
しかし、2枚目からすぐに、あのプールサイドで撮られた写真が何枚も出てきた。
そう、ビキニスタイルの則子。
「やだわ!こんな風に撮れていたのね!」
あざやかなローズピンクのビキニをまとった則子の表情は、生き生きとしていて、40才を過ぎた人妻には見えなかった。
「きれいに撮れていました」
「やだ!そういう問題ではないわ・・」
そういって則子は写真を持って、自分の背中に回してしまった。
そして恥ずかしそうにうつむいた。  Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up61570.jpg
「・・家に帰ったら、どこかにしまっておかなくちゃだめね・・」
則子はうつむいたままだ。
いながうえにも思い返してしまう。あの2日間のこと・・。
リゾートホテルの1室にこもりっきりで、一晩中、愛を交し合ったことを。
まるで、夢のような出来事であった。
夢中で囁きあったお互いの言葉を思い起こして赤面する。
「・・穏やかな季節にもなりましたし、機会があればまた奥さんと」
また泊りがけで出かけようという北川の提案であった。
少し、則子は押し黙ったまま、ようやくか細い声で言った。
「・・えぇ・・」
そして次の瞬間、ふと顔を上げた。
「でもね・・、いまは難しいかも・・。あの子が家に・・」
「息子さん・・」
「・・そう。あの子、今ずっとアルバイトに明け暮れていて、泊りがけで出かけるのは難しそう・・」


183 :八千草マニア:2006/11/23(木) 08:36:34 ID:NRkzLnJS
作者さん
久しぶりのアップですね。
毎回、ドキドキします。
お願いなのですが、区切りがつきましたら、またファイルででも結構ですので、
メールで送って頂けないでしょうか?

184 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/23(木) 11:40:50 ID:XNBBbFh2
八千草マニアさん 了解いたしました。しばしお待ちください!


「わかっていますよ。きっと大学に入学してしまえば、彼も泊りがけで出かけることも増えるでしょう。」
「・・そうね・・」
則子はそう言って、そして北川を見た。
北川の思わず言った『入学してしまえば』という言葉に、この男の人妻の息子に対する本音がくみ取れて、おかしかった。
二人はそうやって、ホテルの1室を出た。

「あー・・いてぇ・・!」
繁は後頭部を右手で叩きながら、ふらふらと階段を下りてきた。
居間の時計が午前11時を指している。
頭が割れるように痛い。これが二日酔いというものか・・。
自分でも羽目を外しすぎたと思う。
昨日、バイト先の若い職人と生意気にも飲み歩いたのだ。
「酒は結構いけますよ」などといって大人ぶっては見たが、実際にはまだ高校生の繁は興味本位でビール缶をあけた
ことくらいしか酒の経験は無かった。
「おぅ!それじゃあ、今日はみんなで飲みいくか!」と、繁を含めて繰り出した職人たちもいい加減ではあったが、
案の定、繁は酔ってふらふらになって、夜中に家に戻ってきた。
「お父さんがいたらこっぴどく叱られていたわよ!」
呆れた母の様子をぼんやりと覚えている。
まずいとは思ったが、それでも意外なほど、母は寛容に思えた。
もちろん繁には、母が自分の帰宅より息子の帰宅が遅かったことに心ならずも安堵していたことなど知る由も無かったが・・。
それにしても、飲みすぎたようだ。
(あー、ズキズキする・・)
朝方おきてすぐにパンシロンを飲み、少し寝てみたがが効き目が無いので、いっそ医者にでもいこうかと思い始めた。
「ええと、診察券、診察券・・」
母はいま家にいない。確か町内会の会合に出かけているはずだ。めったに病院にかからない繁にとって、ひとりで診察券を探すのは至難の業だ。


185 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/23(木) 11:41:38 ID:XNBBbFh2
「どこだったかなぁ・・お母さんが財布の中に入れちゃっているかなぁ・・」
独り言をつぶやきながら、仏頂面で居間のタンスの引き出しを捜すが見当たらない。
「和室かなぁ・・」
和室に移った繁は、めったに開けない、開ける理由も無い母の使っている洋ダンスの引き出しを開けた。
その中になにやら色々な紙類が入っている。
その、紙類の一番下にあるものを見た時だった。
《やばい!》
その瞬間、繁はそう思った。
なぜ繁はそう思ったのか。
それは女性の水着姿の写真だった・・それもビキニだ。
以前繁は、月刊平凡の歌手の水着写真を切り取って、誰でもするように何枚か机に隠し持っていたことがある。
高校に入るころに、いつの間にかそれらは友人に渡したり捨てたりして散逸してしまっていたが、そのうちの1枚を
母がゴミ箱か何かから拾ってしまっていたのだと直感したのだ。
頭が痛かったから、余計最初はそう連想した。
しかし・・。
すぐに分かった。
二日酔いはいっぺんに吹っ飛んだ。
そのビキニの水着を着ている人物は、歌手ではなかった。
母だった。
そう、母が・・田島則子が・・ビキニの水着を着て、うれしそうに微笑んでいる。
一気に頭に血が上った。
しかもよく見ると、写真は1枚ではない。母がビキニ姿で、信じられないようなポーズをプールサイドで取っている。
母が普段見せない、うれしそうな「女」の可憐な表情も、両足を抱える可愛らしいしぐさも、余計繁を驚愕させた。
そんな水着も、周囲のプールサイドの風景も当然見たことが無かった。
ありえない場面だった。
考えられるのはただ一つ。
あの男だ!
母の浮気相手・・いや!ちがう!母が浮気したのではない!家庭的で、自分に十分な愛情を注いでくれていた母を誘惑した!憎きあの男!
あいつが、母をこの夏に巧みに誘い出し、こんな写真を撮ったのだ!


186 :八千草マニア:2006/11/23(木) 14:18:19 ID:NRkzLnJS
作者さんの小説は、ストーリー展開にリズムがあって
とてもいいですね。
今後の展開が楽しみです。
あ、それからまた八千草さんの「挿し絵」もオネガイシマス!

187 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/23(木) 21:45:32 ID:XNBBbFh2
どういういきさつで母が写真におさまることになったかは定かではないが、その母の表情は、決して嫌がってはいない、いや
むしろうれしさすらにじみ出ている。
かすかに見て取れる恥じらいも、逆に繁の心を逆撫でした。
たった一人の息子だから、そういう微妙な表情まで、分かってしまうのだ・・。
母の密会は確かに知っていた。でも最近は無いものとばかり思っていた。
うかつだった。もっと神経を尖らせて母の動きを注意すべきだった。
何とかしなければ・・。
この写真の母の表情は、あの男にかなり傾倒しているように思えた。
男の思う壺になっている。
母は、思う壺にされて、どこか密室に連れ込まれて、そして・・
考えたくなかった。
焦りが繁を包んだ。
どうにかしなくては!
やめさせなくては!
とにかく、繁はその母の写真を何も無かったかのように引き出しにしまいなおすと、和室を飛び出した。

大学に入学するまでの自由気ままな身分とはいえ、一応アルバイトは隔日で入れてしまっている。
印刷所では頼りにされてもいるので、そうそう急には休めない。
いかに繁が則子の動向を注意深く見守ろうとしても、自分の不在の時間を選ばれて外出されてしまったら手のうちようがない。
それに、もしそうなら、母はそ知らぬ顔をしていながら、息子の不在の時を知った上であの男との逢引に応じていることになる。
そんな打算的な母を思い浮かべたくは無かったし、そうあって欲しくなかった。
自分がアルバイトをしている間に、母がこっそり家を抜け出して、何か(いや、なにも男と逢ったからといって、いつもそういったことを
しているわけではないだろう・・食事をしたり、買い物をしたりするだけで終っているかもしれないのだが・・)を、するような母であるとは
思いたくなかった。
幸か不幸か、それは写真を見てしまってから3日後に起こった。
繁がアルバイトを非番の日のことであった。
「繁ちゃん・・!」
1階で母が自分を呼ぶ声がした。
Image  ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up64313.jpg


188 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/23(木) 21:55:44 ID:XNBBbFh2
はっとして繁は、胸騒ぎを覚えながらも、母のいる1階へ下りた。
やはり・・母は、よそ行きのワンピースを着飾って、美しく化粧をしていた。
母の美しさが、逆に繁の胸に突き刺さった。
「お母さん、ちょっとお買い物に行って来るから・・お留守番お願いね。」
母はそう言うと、ハンドバッグを手にとって、いそいそと(そう見えた)出かけていってしまった。
あからさまであった。こういうのも変だが、もう少し服装も注意深くしたり、出かける理由ももっともらしくすれば自分だって気付かずにすんだ
かもしれないのにと繁は思う。
そのほうが良かったのか、あるいはそんな自分をはぐらかすまでいかない今の母のほうが良かったのか、繁には分からなかった。
いずれにしても、母があの男に逢いに出かけたことは分かる。
おそらく・・繁は洗面所に入り、脱衣カゴを見た。
そこには母の普段着と・・そして、下着が、脱ぎ捨ててあった。
(やめさせなくちゃ!)
(あの男に会って、母から手を引くように話さなくちゃ!)
繁は自分の財布だけ手に取ると、玄関でスニーカーをつっかけた。
玄関を出て、多摩川の土手をそっと覗き込んだ。
少し向こうを、母が歩いていく。
繁は急いで自転車に飛び乗ると、先回りしようと、住宅地の道を狛江の駅まで急いだ。
駅について、駅の入り口の脇で身を潜めていると、すぐに母はやってきた。
もちろん自分には気付かない。
母は、切符を買うと、上り方面のホームに節目がちに立った。
やがて、新宿行きの各駅停車がやってきた。
少し混んでいた。
列車に乗った繁はそ知らぬ顔でつり革につかまると、喜多見のあたりで、そっと、母のいるはずの方向へ目をやった。
Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up64311.jpg
そこに母はいた。
Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up64312.jpg
同じようにつり革につかまって、外の景色を観ている。
いや、観ているように見えるだけなのかもしれない。
穏やかな表情であった。


189 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/25(土) 23:23:31 ID:U/rAR/ni
八千草マニアさん、送付もう少しお待ちください。挿絵付きでお送りしようと思ったら不具合で
写真が飛んでしまってやり直しです・・
話は変わりますが・・2h2のモデルに詳しい方、すごいですねぇ・・
あ、狂喜して画像貼りまくっているのはワタシです^^(アホ)


その表情は、外を見ているようで、何かを一身に考えているような、そんな表情である。
実の息子がこんなそばで見ているのに、気付く気配がまったく無かった。
母は今、なにを考えているのであろう。
あの男との、これからの出来事に思いをめぐらせているのであろうか。
それとも、なにか自分の生活や人生を振り返っているのであろうか。
母はまだ、相変わらず窓のほうを向いている。
顔を微動だにしない。
それは一人の女の姿であった。
息子である自分でさえも入り込む余地の無い何かを、その横顔に感じた。
田島則子という、一人の女性の人生と生き方・・。
人の自由といおうか、意思といおうか・・。
尊厳すら感じられる。
なにか、母がずっと遠い人のように思えた。
はたして、いくら自分が息子であっても、いましゃしゃり出て、この女の人の意思を疎外していいものだろうかと、その時繁は思った。
あの、母のビキニの水着の写真を、繁はふと思い起こした。
状況が状況である。あの時はすっかり逆上してしまったが、あらためて思い返せば、あの母の表情は見たことも無いくらい生き生きと
していた。
頼まれていやいや応じたものとは思えなかった。
母は、あの状況を心から楽しんでいたに違いない。
そんな母の思いを・・一人の女性の思いを盗み見るようなことに繁は耐えられなくなってきた。
母は自分には気付かない。


190 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/25(土) 23:24:15 ID:U/rAR/ni
繁は、そっと、母とは反対方向に移動するため、車内の人ごみを掻き分けた。
連結部分を渡って、隣の車両に移った。もうこれで、母が自分に気付くことも無いし、あらためて自分が母を追い求めることも
ないであろう。
成城学園の駅で、繁は列車から降りた。
列車のドアが閉まり、母を乗せたままの各駅停車は、走り去っていった。
その姿を繁はぼんやりと眺めていたが、はっとして、近くの売店の赤電話に手をかけた。
覚えている電話番号を廻す。
ダイアルが戻る、ジーッという音が、もどかしかった。

『1時間ほど待って・・』
電話口の向こうでそういった通り、沖田恵実は、繁の待つ喫茶店のある成城学園北口の駅ビルに1時間あまりでやって来た。
彼女は、艶のあるポリエステルのワンピースを着て、ショルダーバッグを肩にかけたスタイルで、入り口のガラスドアを開けた。
すぐに繁と目が合った。 Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up64704.jpg
繁は、少し緊張しながら、しかしその沖田恵実の表情を、どっかで見たことがあるなと思いながら、彼女に近付いた。
「急に呼び出したりして、すみません・・」
「いいのよ。私は全然・・」恵実はあまり表情を変えず、まっすぐ繁を見ながら言った。
繁も、その恵実を見つめた。
彼女の瞳が明らかに繁に問いかけていた。
<お話だけかしら・・それとも・・>
彼女はそう繁に問うていた。
繁は精一杯男らしく、恵実の手を引いた。

未熟なのは分かっている。しかし、元気があることだけは伝えたい。
それだけしかとりえが無い。繁はわかっていた。だからほとんど続けざまに3回交し合った。
それが良かったのか。またそれを恵実も求めていたのか。
彼女はすっかり陶酔しきって、繁の胸に目を閉じたまますがりついていた。
繁が既に息を整えているのに対し、まだ彼女はかすかに喘いでいる。
それだけで少し繁は安堵した。


191 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/29(水) 20:34:41 ID:PqIUBEDB
少しづつ優越感が湧き上がり、彼女の肌理の細かい背中を右手でそっとなぞる。
「・・やっ・・・」
目を閉じたまま、恵実が小声でそういった。
今しがたの、声を上げて激しく悶えた名残は彼女には無かった。
美しく、やさしい、あの友人の母の姿であった。
彼女の黒髪からほのかにかよう、この年代の女性特有の香りが繁を包む。
甘えたい包容力と、守ってやりたい可愛らしさ・・。
恵実を抱きながら、なぜ急に彼女に逢いたくなったのか繁には分かり始めていた。
自分の意思をしっかりと持って男に逢いにいく母を見て、そこに寂しさと、しかし消し去れない報復心を感じたのだろう。
報復心としては随分お門違いだが・・。繁は思った。
信彦から見れば、この女性は不可侵な彼だけのものである。もっともその前に信彦の親父さんの存在があるが、息子というものは
勝手なもので、母親に対する親父の存在なんて、まったく無視してしまうものだ。自分だってそうだ。
信彦にとってはこの女性は女神のような存在である。その女神を、自分は思うがままに全てを奪いつくしてしまっている。
あいつからみれば、汚しているとさえ思うであろう。
男とは、なんと卑劣な生き物なんだろうと、ふと繁はお思う。
信彦がもし自分たちの事実を知れば、きっと自分があの母を誘惑した男・・根拠は無いが、たぶん誘惑したのだと繁は確信している・・ 
に対する同じ気持ちを自分に持つであろう。
あぁ、なんて自分はいやなやつなんだろう!
しかし・・しかし、いま自分が抱いているこの女性を、手放す気には到底なれなかった。
「・・男って、あさましいですね・・」
ふと、繁が漏らす。
「変ね。何を言うの・・」恵実が繁を見上げる。
「あいつが、怒る・・」
「今はあの子のことは忘れて・・忘れているの・・」
繁は恵実を抱えなおした。
どちらともなく、唇を重ねる。
そして、激しく抱き合う。
もつれて、お互いの息が熱くかかり合って、そしてやがて一つになる。
膝立ちで垂直に伸びた恵実の裸体が、上下左右に大きく揺れる。
はばからない恵実の喘ぎ声が響き、汗が飛び散る。


192 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/29(水) 20:35:47 ID:PqIUBEDB
やがて、彼女は不覚になって、ひとりでに登りつめた。
繁もこらえきれなくなって、腰を震わせて、友人の母親に放ちはじめた。
送り出されているその人をみながら、繁はもしかすると何処かで母も同じように・・と思い起こし、しかしすぐにそれを考えるのをやめた。
全てを放ち終え、崩れるように力を失ったその女性を、繁は両手で抱きとめた。

北川に髪を撫でられながら、則子は恥ずかしそうに口を開いた。
「・・どうかしてるわね、私・・。たった3日前にお逢いしたばかりなのにね・・。」
しかし北川は、則子の髪を撫でる力を少し強めて、言った。
「ぼくは毎日でも逢いたいんですよ。奥さんが許してくれるなら、ずっとこうしていてもいい。」
「やさしいのね・・」
「でも、今日お逢いできるとは思いませんでした」
「あら、なぜ・・?」
「息子さんが、家にいる日だと思いましたが」
「そう・・。でも大丈夫よ。お出かけするって言っていてあるから」
そう言って則子はあらためて北川にすがりついた。
「あまり遅くはなれないけどね」
「気付かれていない?」
「あの子に?」
「ええ・・」
「気付くくらい、母親の行動に敏感になってくれればいいんだけど・・、だめね男の子って。あいかわらず呑気なの・・」
「アルバイトの日に逢ったほうがよくはない?」
「あの子の予定を考えながら裏で逢うのは、だましているようでいやだわ」
「あまり変わらないと思うけどな」
確かにそうかもしれない。則子は苦笑した。
北川の右手が、則子の乱れた前髪をそっと掻き分ける。
そのしぐさに、ふっと則子は笑みを漏らす。
「母親が、知らない男性とこうして過ごしているなんて知ったら、あの子驚くかしら・・?」
「それは、驚くでしょう・・」
「そう?」
「そうです」


193 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/11/29(水) 20:36:51 ID:PqIUBEDB
「どう思うかしら・・いけない母親だと、軽蔑するかしら」
すると北川は、いきなり体を起こすと、逆に則子をシーツの上に仰向けにした。
「いけない人かどうかは、確認してみなければ分かりません」
北川はそう言うと、仰向けにした則子の左側の乳房を口に含んだ。
強く吸われる。
乳首を下で触れられる。
則子は思わず、歯を食いしばる。
卑猥かそうでないか、そんな会話をした後だ。感性のままに反応することは女性としてのプライドに関わる。
しかし北川は一層激しく乳房をむさぼる。
刺激的で優美な感覚は徐々に全身に広まってくる。
声を出さない代わりに、思わず自分の左右の膝小僧を互いにすり合わせた。
こんな場面は何度か体験したことがある・・と、則子は思い返した。
自分が繁の話を夢中にすればするほど、その後の北川の自分への愛撫は、攻めるように焦らす。
結局、哀れな人妻は負けてしまうのだ。
あぁ・・今も・・
開いている右側の乳房に、北川の片手が伸びる。
乳房は大きく揉まれ、乳首を摘まれる。
「あっ!あぁっ!ああーっ!」
とうとう則子は我慢できなくなって、声を上げた。
呆れるくらい股間が潤いを帯びていた。
両足を大きく広げられて、その主婦は、信じられないくらい、いけない姿にされた。
そして、いけない結合が行われた。
そこからは、もはや彼女の大切な息子ですら入る余地の無い、深い深い愛の世界へと二人は入っていった。

自分の部屋のベッドに仰向けになりながら、繁は『買い物に出かけた』という母の帰りを待った。
その母は、夜、7時ごろ帰ってきた。
「ただいまー・・」
玄関のドアがあいて、そう一言則子は言うと、何か買い物の袋であろうか、紙袋のぶつかり合う音をさせながら、
和室へ入ったようだ。


194 :八千草マニア:2006/12/01(金) 08:34:07 ID:6Bv2n2W7
作者さん
展開にテンポがあって、とても読みやすいです。
それから、敢えてリクエストがあるとすれば・・・例えば
もう一度和服での則子さんのラブシーンとか、
屋外でのシーンとか・・・
そういうのも、見て見たいですね。

195 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/03(日) 22:27:04 ID:Nwq/Cgc0
八千草マニアさん 有難うございます。うむ、確かに屋外シーンはなかったですね。
これは近々取り入れてみます。和服も展開に応じてまたやってみますね。


196 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/06(水) 20:44:36 ID:/6HpBMBZ
則子は自覚していないかもしれないが、繁は母が買い物から帰ったあと、どういう行動をとるかよく知っている。
たいがい、帰ってくると同時に、買ってきたお惣菜やお菓子の存在を繁に声をかけて知らしめるのだ。繁が2階にいてもそうだ。
『繁ちゃん、今川焼きを買ってきたわよー・・』そんな調子で。
母は気になどしていなかったかもしれないが、みやげを待ちかねていた繁にとっては母の動作はずっと強く印象に残るのだ。
しかし、今日母はそんな声をかけることなく、着替えのためか、そそくさと和室に入っていった。
『やっぱり、そうなのか?お母さん・・』
悶々とした気持ちと空虚な時間が繁を包む。
しかし、あまり詮索ばかりしているわけにはいかない。実はこれから、自分も母を相手に一芝居討たなくてはならないのだ。
「繁ちゃん!」
その時、ようやく1階から、繁を呼ぶ則子の声がした。
繁が1階へ下りていくと、既に則子は地味なスカートとワンピースに着替えていた。
「デパートでお惣菜買ってきたのよ。すぐお夕飯にする?」則子は首筋に貼ったバンドエイドを右手で隠すようにしながら
繁にそういった。
則子が買ってきたのは、渋谷東急の地下で売っていたピラフとビーフストロガノフだった。
すぐに食卓にそれを並べて、二人で夕食をとった。
「帝国ホテルのお惣菜なのよ」
母はうれしそうにそれをほおばる。
「うん!美味いよ、これ!」
“渋谷”東急というのが気にはなるが・・。確かにうまい。繁にそういわれて、則子もうれしそうに微笑んだ。
母が上機嫌なうちに言ってしまおう。繁が改まった様子で口を開いた。
「あのさ、お母さん」
「なあに・・」
「印刷所の先輩から誘われてさ・・今度、旅行に行かないかって言われているんだ。行ってきていいかなぁ」
繁は悟られないように、視線を下において、母を見ないようにして、そう言った。
だから、その時則子が、ほんの一瞬だけだが、はっとして箸の動きを止め、思わず繁を見たことに、繁は気付かなかった。
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母がそうであるように、繁もうそをつくことは得意ではない。しかも母に対しては・・


197 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/06(水) 20:45:34 ID:/6HpBMBZ
《どこか、二人だけで遠いところへ言って見たいわね》
シーツに包まるようにして、沖田恵実がそうつぶやいたのは、今から4時間前のことであった。
5度目の営みが終わり、お互いの情熱にも一区切りがついた時、彼女はそういった。
「えっ!?」
繁は恵実のその言葉の意味を一瞬考え、そしてすぐにそれが二人で泊りがけでどこか旅行へ行きたいという
意味であることが分かった。
繁は思わず息を呑んだ。自分と沖田恵実が泊りがけで出かける・・それは、旅行とは言っても、観光や娯楽とは
まったく異なる目的を持つことが分かるのだ。
「行きたい!行きたいですよ!」繁はそう言うと思わず恵実を抱き寄せた。
恵実は少し驚いて、しかしすぐにうれしそうに繁の腕の中で微笑んだ。
「でも、いくら位かかるんだろう。1泊だとして、ぼくの今度のアルバイト料が大体・・」
「お金はいいのよ」
「えっ・・でもそれじゃぁ・・」
男としてのプライドが。繁はそう言いたかったが、しかし現実に自分でも金銭面での工面が難しいことは分かる。
「いいのよ、心配しなくて。それよりもお休みや、お母さんの許可が取れるかしら・・」
お母さんの許可、とは恵実は言ったが、繁は小学生の坊やではない。
恵実の言葉の真意が、『お母さんにうそをつけるかしら』という意味であることは繁にも分かる。
果たして恵実がそこまで鎌をかけていたかどうかは定かではないが、繁はそこに、『お母さんが大好きな繁君は、
お母さんをだましてまで私と一緒にいてくれるのかな?』という恵実の問いかけまで感じた。
「取れますよ!絶対、取れますよ!」
繁はそう言って恵実を抱きしめた。
そのことを思い出しながら、繁は母の言葉を待った。
「あら、いいわねぇ・・いっていらっしゃい。いつ頃行くの?」
何か詮索されるかと思っていた繁は、拍子抜けするほどあっさりとしたその母の返事に安堵しながら、
「しあさっての土曜日」
と、こちらもあっさりとしたふりをして、答えた。
「どこに行くの?」
しまった。行き先は決めていたが、正直に言うわけには行かないし、うその行き先を考えてはいなかった。
「ええと、千葉のほう・・かな」


198 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/06(水) 20:47:29 ID:/6HpBMBZ
苦し紛れに繁はそういったが、母はそれ以上聞いてはこなかった。
ようやくそこで、繁は母のほうに顔を向けた。
母の視線がなぜか左右に不規則に揺れている。
だからといって疑ったり、気にしたりしているようでもない。
その会話は、その日はそれで終った。
次の日。
今日はアルバイトのある日だ。繁は朝9時半頃家を出かける。
「行ってくるよお母さん。」
「行ってらっしゃい。重いものを無理して持たないのよ」
出掛けの母の様子は、いつもと変わりなかった。うそをついていることは、少し後ろめたい。
母とはまた別の機会に二人で旅行に行こうかな。繁はそう思いながら、自転車で印刷所へ向かった。
繁の自転車が去っていく音を家の中で耳を済ませて聞いていた則子は、その音がしなくなり、ふいの忘れ物などで息子が
戻ってくる様子がないことを確かめると、足早に居間に入り、はやる気持ちを抑えて、そして電話に向かった。
思いがけないチャンスがめぐってきた。
どんな人か知らないが、則子はその繁のアルバイト先の従業員に感謝せずにいられなかった。
息子が泊りがけで出かける。
その事実が則子に何をもたらすのか、高鳴る則子の胸の鼓動がそれを物語っている。
相手の予定が入らない前に・・早いほうが良い。
ダイアルを回す。呼び出し音がもどかしい・・。
『もしもし、こちら三協商事の田中と申しますが・・製作2課の北川係長様はいらっしゃるでしょうか・・』


199 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/09(土) 02:45:18 ID:dwgkqit8
意地悪大物女優あげ

200 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/09(土) 19:16:20 ID:BT+GxN32
茜さんのお弁当か。石原真理子と共演したドラマは。

201 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/12(火) 17:50:32 ID:LLRaYCQh
宝塚歌劇団出身で、温厚な母親役で定評のある大物女優Y

遅刻してないのに、「遅いわね」と嫌味を言い、プロデューサーに告げ口。石原真理子の出演
シーンを削るようにプロデューサーに命令したり、セリフの間をわざと外したりするなど
新人時代の石原真理子に陰湿な嫌がらせを繰り返したようだ。


202 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/13(水) 02:16:42 ID:eDahL+57
スーツ姿のビジネスマンの男と、一見して人妻と分かる女が昼間の喫茶店で向かい合うのだから、このフィリポでは
いつも二人は、勤めて節目がちに、周囲に目立たぬように淡々と会話をする。話したいことは数多くあるが、その感情
をあえて押し殺して、そしてそのあと、移動した別の空間で一気に解き放たれる・・。それがこれまでの北川と則子の姿であった。
しかし今日は少し様子が違った。
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「急なお電話で、驚きました」
そういう北川の目が輝いていた。
「ご予定が入っていないかと、それだけが心配だったわ。何しろあの子ったら、言うのが突然だから・・」
そういう則子も、うれしそうに北川を見た。
繁が旅行に出かける2日間、北川にはこれといった予定は入っていなかった。
もちろん則子も同様である。
そうなると、既に二人の意思は固まったも同然であった。
<また北川と二人だけで泊りがけの旅行ができる!>
則子は不覚にも心を躍らさせていた。
前回、初めて北川に旅行に行くことを提案された時、則子の心には喜びや期待があった半面、正直、困惑と不安を感じていた。
夫や息子の知らぬ所で、自分を口説き落とした男といそいそと泊りがけで出かけることなど、果たして許させるものなのであろうか・・
旅行が終ったとき、何か自分の心に罪の意識が残るのではないだろうか・・。
しかし、そのたった一泊の外出は、あるいはその泊まった夜の出来事は、困惑や罪悪感を凌駕する至福の体験をもたらしたのだった。
いつものように週に1,2度、人目を気にしつつも都内のホテルで数時間の逢瀬をたのしむ・・それは刺激的で、情熱に溢れたひと時であった。
自分が40才を過ぎた一人の中年の女であることを忘れさり、一時であっても家庭という束縛の無くなる解放感を得たかと思えば、
逆に家庭というこの上ない大切なものを奪い取られる自虐的な感覚すら感じる・・そんな時間であった。
ただ、時間の制約だけはどうしてもつきまとった。
二人がベッドの中で燃え上がれば、逆にその分、別れが口惜しく感じたものだった。
しかし、泊りがけならば、そこにはもどかしい時間の制約は消えうせる。


203 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/13(水) 02:17:20 ID:eDahL+57
顔見知りに出会う心配をせず、帰宅時間が遅くなる言い訳を考える必要もなく、誰にはばかることなく腕を絡ませ、
はしゃぎ、甘えて、永遠のような時を過ごすことになるのだ。
「どこに、行きましょうか・・」
北川が問いかける。
はっとして、則子が北川を見た。
「どこでもいいわ・・。ただ、あの子、千葉に行くっていっていたから、なんとなく同じ方向は行きにくいわ・・」
「そうですね・・。日取りもあまりないですし、何のセンスもない話ですが、前回と同じ所になってもよろしいですか?」
すると、則子はうれしそうに微笑んだ。
「いいわ。わたし、あそこ・・あのリゾート!?・・とっても気に入っているんです。静かで、綺麗で・・」
「そう。まだあの周辺をすべて散策できていませんでしたね。まだ楽しいところがたくさんあると思いますよ」
「きっと、そうね・・」
そう言って則子はうつむいて赤面した。
だいたい前回はプールに行ったくらいで、ほとんどホテルからは出なかったのだ。どうして散策できなかったのか、それを
則子は思い起こしたのだ。
それと同じ時間をあと数日でまた共有できるのだ。
少しの間、二人に沈黙があったあと、北川が身を乗り出してきて、言った。
「今日は・・」
その男が言った言葉はそれだけであった。沈黙が訪れた。則子は、それがこれからの時間の過ごし方についての提案であることはすぐに分かった。
「まぁ・・」
また則子はうつむく。
正直にいえば、せっかく落ち逢えたのだから、このあとホテルで過ごしたいのはやまやまであった。
しかし、二人して出かけるのはほんの数日後である。
そこで自分たちがどういった過ごし方をするのか、どうすればより幸福な体験をできるのか、それを考えた時、あえてそれまで情熱を温存
することが得策であることを、北川の則子もうすうす感ずいてはいたのである。だからその男はそんな問いかけをしてきたのである。
「・・今日は、わたし、帰ります・・」
則子は北川の目を見て静かに言った。
北川も黙って頷いた。


204 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/13(水) 18:13:41 ID:tzhEYCn2
今日フジテレビで1月の新ドラマ「拝啓父上様」の顔合わせが放映された。
八千草薫はこころなしか老けて見えた(心労か)。
ところで私は今、AV界の八千草薫こと岡崎靖子にはまっている。
お勧めのビデオは「慣熟の美学」。
野外露出であられもない恰好で八千草似の岡崎が恥らう姿はかなりそそられる。

205 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/13(水) 20:57:07 ID:eDahL+57
岡崎靖子・・ググってみると・・この人ですね、知ってる。確かにイメージは
八千草さんに近いかも。もうちょっと歳を重ねて熟度がましたら、いい具合になりそう。

206 :八千草マニア:2006/12/14(木) 16:09:15 ID:KYPAumgu
作者さん、
今回は、性描写が少なめですが、こういう文章もたまには
良いですね。
想像力が掻きたてられるといいますか・・・


207 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/15(金) 00:13:35 ID:+1YHVokD
八千草マニアさん、有難うございます。また外泊のシーンが近くなりましたので
濡れ場はその時また思いっきり書こうと思います^^
よろしくお願いいたします!

208 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/28(木) 12:48:23 ID:nLq5gf5Z
渋谷に出て、北川と逢って、そのあと『何もせずに』家に戻ることはいままで無かった事だ。
そのまま家に戻ってもよいのだが、しかし、来るべき熱い時が頭から離れない則子は、取り合えず狛江まで戻ると、
家や商店街の方角ではなく、喜多見側の北口から出た。
そこから少し歩き、則子は最近出来た大型のスーパーに向かった。
北口側は商店などは皆無の、普通の住宅地の趣をみせているが、あのスーパーが出来たことで、この辺もそのうち
様変わりするかもしれないと考えながら、則子は道なりに歩いた。
10分ほど歩くと、ボウリング場の跡地に出来た、紅白の目立つそのスーパーの看板が目に入ってきた。
そして店舗に入ると、いやでも覚えてしまうそのスーパーのテーマ音楽が繰り返し流れている。
♪みんなの世界がふくらんで、いつかみんなのバラエティ・・何かが生まれ、何かが育つ・・♪
その音を聞きながら、則子は、2階の婦人物の下着売場に入った。
目的は当然、その日に備えた新しい下着を購入するためであった。
まず、色は・・やはり白系統がいいだろう。
ブラとショーツもそろいの物がよい。
下着というものは、特に則子ほどの年齢になった女性にとっては、きわめて個人的な所有物であり、個人的な志向で
選ばれるものである。
彼女の夫婦生活において、下着が果たす役割はとうに終っていたし、息子が成長期に入ってからは彼の前でもなるべく
自分の下着姿を見せないように心がけていた。
だから、自分の下着の色柄など、自分以外には知りはしないのが通常のはずであった。
しかし、状況はいまやすっかり変わってしまったのだ。
北川という、まったくの第3者の男。その男に出会って以来、自分の下着は必然的にその男の視線に触れ、
その男の手で肌から離されるというきわめて特異な事態が発生したのだ。
自分の下着は、一気に、重要なファクターとなった。
しかし、二人きりで行う行為のその前や後も、感想や営み方の要望などを一切口にしないのと同様に、北川は女性の下着の好みやその日に
則子が身に着けていた下着の批評などを口にしない。
だから、北川が相手の女性の下着にこだわりがあるか、あるとすればどういう色・柄・形がよいのか、則子は聞いたことは一度もなかったが、
しかし則子には分かっている。


209 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/28(木) 12:49:15 ID:nLq5gf5Z
北川は白を基調とした、少しフリルの付いた、あえていえば可憐な少女が身につけるような・・そんな下着が好みの筈だ。
あの男が自分のスカートをめくり上げたときのその息づかいや、下着に触れてきたときの指使い。
それで分かる。今日の下着はこの男の気に召したのだな、と・・。
男女の間で、下着が役を担う時間は短い。
さらされて、触れられて、ともすればすぐにそれは外されて宙を舞う。
それなのに、その僅かな時間のため、女は下着にこだわる。
男もそれに期待している。
下着は男女を、他人のままか、そうでなくなるかを隔てる最後の境界線なのだ。
則子はその日のために、今回は少し冒険をしようと思った。
白をベースのものと、別なものを、2組選び出した。
このショーツは、その日にどんな役を担ってくれるであろうか・・
則子はそんなことを思いながら、そのショーツとブラを、かごに入れた。
レジで会計を済ませた則子が歩き始めて、ふと、紳士物の普段着のコーナーに目をやったとき。
見覚えのある後姿の女性を見た。
横山和子だ!。
そう。自宅で若い男に犯され、それなのに無用心を繰り返し、結果的に同じように何度も犯されてしまった、あの横山和子がそこにいる。
犯されながらも女性として不覚になったという、和子の告白を聞いたときの自分の衝撃が思い出された。
激しい動揺を抑えきれず、思わず北川にしがみついた自分の浅ましさも思い起こす。
彼女は、なにか、男性向けのシャツを選んでいる。
ご主人のものを選んでいるのだろうか。それにしては少し派手だろうか。どちらかといえば若い者向けのシャツをいくつか手に取っている。
その横顔は・・犯されていることを告白したあの日の切迫した表情とは違い、穏やかな、しかしどこか生き生きとしたものであった。
元気そうであった。則子は和子に近付いた。
「横山さん・・!」
はっとして、和子はあわてて、手にしていた若い男性向けのシャツを後ろ手に隠しながら振り向いた。
そして、声をかけてきた相手が則子だということを悟ると、本当にほっとしたように胸をなでおろした。
「田島さんだったのね!驚いたぁ・・」
「ごめんなさい、急に。でも、お元気そうね」


210 :八千草マニア:2006/12/28(木) 20:08:13 ID:pr0YdVja
作者さん
いつもながら、作者さんの描写力には
感心させて頂いております。
私、現在個人的問題を抱えておりまして、小説が遅々として進まず
いらだっております。
しかしながら、作者さんの作品を拝読させて頂く事は、勉強にもなり
また楽しみでもあるのです。
今後の展開を期待致します。

211 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/28(木) 20:20:10 ID:nLq5gf5Z
八千草マニアさん、有難うございます。わたしもご覧の通り相変わらず
ペースがあがりません。少しずつ進めていきますのでどうか読んでやってください。
また、マニアさんの小説も楽しみにしております。お互いマイペースで
やっていきましょう!

212 :名無しさん@お腹いっぱい。:2006/12/28(木) 20:25:53 ID:8LqXpsu5

最強最強最強最強最強最強最強最強最強最強最強↓

http://life8.2ch.net/test/read.cgi/yuusen/1166805798/97

213 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/01(月) 19:09:24 ID:0cxmAtgN
「そぅ?そうかしら・・」
「ご主人の?」
「えっ?」
「その素敵なシャツ・・」
「えっ!?これ?えっ、えぇ・・」
和子は後ろに廻していたシャツをあわててもとの売り場のハンガーに戻そうとして、そしてそれを止めて、再び則子を見た。
「田島さん、お話したいことがあるの・・」
和子はそう言った。
則子はレジでシャツの代金を払う和子を待った。
そして二人は4階にエスカレーターで上がった。そこに寿がきやという店がある。ラーメン屋であり喫茶店でも
ある不思議な店だが、何しろ安くて気軽に使えるところがいい。
そこには小さいが座敷スペースもあり、買い物の女性客には人気がある。
和子はかやくごはんを、則子はクリームあんみつを注文する。
則子に向き直った和子が、話し始めた。
「さっき私が買ったシャツがあるでしょう・・」
「ええ、若々しくて素敵ながらだったわ。ご主人の?」
和子はうつむいて、自嘲気味に笑いながら首を振った。
「彼のなの・・」
「彼・・?」
則子がそう聞き返して、そしてすぐにはっとした。
その「彼」とは誰のことなのか、則子はすぐに悟ることが出来た。
「彼って・・まさか、あなたを・・」
そういう則子に、和子が頷きながら口を開いた。
「そう・・。私を無理やり犯したあいつ・・。バカでしょ、わたし・・。結局、こうなっちゃったの・・」

「でも、オレ・・奥さんのことが忘れられないんだ・・。これからもきっとまた奥さんの家に来てしまうよ・・。
そりゃ・・あの日、無理やり奥さんにあんなことして、今もこうして・・悪いと思っているけど・・、でも、でもさ・・」
「馬鹿にしないで!!」
和子はそう言って男の胸の中から飛び起きた。
あの日、男はそのまま家を去っていった。
そして、2日経ち、3日経ち・・。


214 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/01(月) 19:10:38 ID:0cxmAtgN
男は和子の前に現れなかった。
今までのような、平凡な日常が和子のもとに訪れていた。
(現れなくていいのだ。これで、自分にも安息が訪れたのだ。自分が望んでいたことなのだ・・。)
和子は意識的に自分にそう言い聞かせた。
もしかすると、もうあの男は2度と自分の前には姿を見せないかもしれない。
安堵する状況なのに、なぜか胸騒ぎがした。
なぜだ。私を犯した憎い男なのに。
買い物に出かけ、ふと、雑踏の中、周囲を見渡した。
男の姿はなかった。
(なにを馬鹿なことを・・)
和子はあわてて、買い物袋を抱えて、家路を急いだ。
1週間経った。
居間でぼんやりとテレビを見ていた。しかし、内容はまったく頭に入ってこなかった。
和子ははっきりと焦燥を感じていた。
否定したかった。いや、否定しなければならない。
妻である。母親である。家庭がある、家族がある。
惑わされているだけなのだ。自分は今、襲われて、犯されて、精神が錯乱しているだけなのだ。
あぁ・・自分はどうすればいいのだ・・。
その時、玄関のドアの横にある郵便の受け口で音がした。
なにか感じるものがあり、和子はあわてて玄関に向かった。
郵便配達のオートバイが走り去る音が聞こえていた。
受け口には白い封筒が、一つ、差し込まれていた。
すぐに和子はその封筒を抜き取った。
『横山和子様』と、和子宛に力強い字で宛名が書かれている。
もう和子は確信していたが、封を破いてみると、やはり中には、あの男からの伝言が便箋一枚に書かれていた。
家を訪れることは和子に迷惑がかかるので、こんな方法しか取れなかったということ。
自分は和子を忘れられないということ。
和子が了承してくれるなら、もう一度逢ってほしいということ。


215 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/01(月) 19:11:41 ID:0cxmAtgN
そのことがその便箋には書かれていた。
追伸に、落ち合う場所と時間も記されていた。
明日の、11時に、登戸のホテルでと、それにはあった。
和子には予定はなかった。しかし、仮に予定があったとしても、おそらく彼女は、それをキャンセルしていただろう。
すでにその時、彼女の脳裏には家庭は無く、感激と安堵だけが、彼女の全身を包んでいた。

登戸のホテルは、駅から川沿いに歩いて10分もしない場所にあった。
ホテルの前。パープル色のツーピース姿で、一瞬立ち止まった和子は、ハンドバッグを抱えなおすと、ホテルの入り口のドアへ
足を運び入れた。
おもむろにフロントに向かうと、窓口のついたての向こうから店員が先方の存在と部屋番号を和子に告げた。
和子は、指定された部屋のある階へエレベーターで向かった。
部屋の前に来た。
周囲は静まりかえっている。他の部屋に客がいるのか否か、和子には分からなかったが、いずれにしても、このドアの
外と中では、まったく違う世界が待ち受けていることは分かっていた。
ドアの横にチャイムのボタンがある。
押すことを一瞬ためらう。
押さなければ、そのまま引き返せば・・自分は貞操を守ることが出来る。夫を裏切らなくてすむ・・。
その、チャイムのボタンを、和子は見つめる。
和子は、ボタンを、押した。
男は、和子が来るか来ないか、ずっと思案していたらしい。ドアが開いて、お互いの姿を認めあったときも、まだ男は
半信半疑のような顔つきをしていた。
「奥さん・・!」
しかし、和子は、うつむいたまま、何もしゃべらなかった。  Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up69953.jpg
一歩。和子が無言でうつむいたまま、部屋に入る。
しかし、和子が清楚な人妻の様相を見せていたのは、それまでのことであった。
部屋のドアが閉まる音がした。
互いの熱い息が拭きかかるのを感じながら、二人は抱き合った。


216 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/01(月) 19:13:06 ID:0cxmAtgN
夢中で唇を重ねあった。
衣類がはだけ、舞い飛ぶように床へ落ちていく。
やがて和子は全裸にされて、抱かれ、ゆっくりとベッドへ仰向けに横にされた。
「あっ!あっ!あっ!あっ・・」
まだかすかに乳首が男の裸体に触れているだけなのに、すでに和子は陶酔したように瞳を閉じて、甘く声を上げた。
そして、我慢できなくなったかのように、男は和子に挑みかかって行った。
激しく乳房を吸われ、和子は思わず男の後頭部に後ろ手を廻して喘いだ。
攻め込むように男は下半身を和子の股間に押し付け、促すように和子も自ら大きく両足を開いた。
待ち望んでいた結合が二人のもとに成され、いっそう強く抱き合う。
「好きだったの!好きだったの!私!」
とうとう和子は、喘ぎながらその言葉を吐いた。
それは全てを捨て去り、全てを捧げることを意味する言葉であった。
「奥さん!好きだ!好きだ!」
その男の若さであっても、和子の覚悟の重さは十分理解出来た。そして自分達の身の上に何が起こりつつあるのか
を感じながら、全身で和子を受け止めた。
ベッドがこれまでに無いくらい激しくきしみ、熱い吐息と声がまじりあって部屋の空気が揺らいだ。

「若いのね・・。怖いくらいだわ・・。」
和子が男の横でようやく静かに会話が出来るようになり、そう言った。
横山和子という人妻の、その心まで奪うことに成功した思いと、久方に触れ合うその肌と匂いに、男は
なかなか彼女を解放させなかった。
結合して以来、続けざまに行為が行われ、ようやく3度目の射精が終わって、男は和子を抱く手を緩めたのだ。
男は若い。1回の射精行為ですら長時間にわたる。和子はその間に何度も女性としての頂点を迎えて悶絶した。
解放された時は、すでに完全にこの男に心を許す気持ちになっていた。
「心配だったんだ。奥さんが今日来てくれるかどうか。」
「・・こなかったら・・?でもそれならやっぱりうちに押しかけてきたんでしょ・・」
「・・たぶん・・」
「ほら・・。しょうがない子ね」


217 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/04(木) 01:09:04 ID:ROw0au4V
男はそういう和子を抱きなおす。
「なぁ、奥さん・・」
「なぁに?」
「オレのこと、いつごろ好きになってくれた?」
「知りたいの?」
「うん・・」
男のその返事に、和子は男の腕の中からはなれて、男の横に仰向けになって言った。
「そうね・・。もう正直に言うわ・・。あなたが2回目にうちにやってきた日よ・・」
「あの日、奥さんの家の玄関の鍵が開いていた・・」
「一度は締めたのよ。でも、また開けてしまったの。きっと、心の中では、あなたに逢いたかったのね。あなたは本当は悪い子ではなかったから」
「強盗した男なのに?感じてくれていたの?」
そういう男に、和子は半身で体を起こし相手の額を軽くこずいた。
「いやね。そんなことは聞かないの」
男はそんな和子をいとおしげに見つめながら、右手で彼女の乳房を捕らえた。
「そうなの?奥さん・・」
男は和子に答えを求めるように、乳房を揉み、乳首を摘む。
和子は体の震えを悟られまいと、身を硬くした。
「・・もう!バカ・・!」
和子が喘ぎながらそう言った。
そして二人は抱き合った。
抱き合ったまま激しくもつれ合い。やがて一つになった。
貫く、若くたくましい中心に、和子は思わず体を震わせながら、筋肉質の男の腕で硬く抱きしめられた。
「いやよ!いやよ!放さないで!お願いよ!お願いよ!」
和子は男の腕の中で喘ぎながらそう言った。
男は頷くようにして、その和子の唇を奪った。
二人は、その後4度愛し合った。
その営みは、お互いの愛の極限を求め合い、絡み合った数時間であった。
行為の合間に、和子はその男が『武原俊一』という名であること、茨城県の出身であること、4丁目のアパートに一人で住んでいることなどを聞いた。
「あなたの名前も知らなかったのね」
二人は笑った。


218 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/04(木) 01:10:15 ID:ROw0au4V
俊一は名残惜しいらしく、今日はまだ奥さんを抱き続けたいといったが、もう娘の晴香の帰宅が近いことがわかると、俊一は素直に
和子を手放した。

「俺、働こうと思うんだ・・」
既に服を着て、所在無げにベッドの淵に座っている俊一が、パンティーをはき、ブラジャーを胸元にまきつけている和子に言った。
「あら・・」
和子はツーピースの上着に袖を通しながら答えた。
「働くことは・・、いいことね」
「トラックの運転手になるんだ。大和運輸って知ってる?そこで新しく普通の家の小包をトラックで運ぶ事業をやるからって、誘われたんだ」
「小包?」
「うん・・」
「小包って、いつまでたっても届かないことが多いわ・・」
先日のことだ。田舎の小田原に荷物を送ったが、郵便局では荷造りの紐がどうだとか、大きさがどうであるとか、こまごま
としたことを言われた割には、いつまで経っても荷物が着かず、やっと着いたのは送ってから10日も経っていたことを和子は思い出した。
「今は国鉄のコンテナで運んでいるんだ。貨物でね。でもこれからはトラックで運んで、中継地点からは軽トラックで、
その送り先まで届けるんだ。」
なんとなく、俊一の声が活き活きしていた。
国鉄と言えば、赤字はあれど親方日の丸で絶対の権力があり、そうそう業者の手で新しい事業が成功出来るかどうか、
一般主婦の和子にさえ疑問に思うところであったが、ただそれは別にして、俊一のその意思は本気なように思えた。
「しっかり働いて、恋人を作りなさい」
「奥さんがいるじゃないか」
「こんなオバサンじゃなくて・・。私とはたまに逢ってくれればいいのよ」
スカートをはきながら、和子は本心からそう言った。
俊一は立ち上がると、そんな和子の背後へ進み、スカートのファスナーを上げてやる。
そして、後ろからいきなり抱きすくめた。
「奥さん以外に考えられないよ。毎日でも奥さんと逢いたいんだ」
和子の耳元で俊一がそういう。俊一の胸板の厚みとたくましい腕の力を感じながら。和子は話した。
「うれしいこと言ってくれるのね。しっかり働いてくれれば、きっと何度も逢えるわ」
部屋を出て、1階のロビーに二人は降りた。


219 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/09(火) 18:50:10 ID:82jZt/hJ
「誰かに見られたら、いやだわ」
俊一はすぐに気付いて、先に外に出て、周囲をうかがった。
そして、誰もいないことを確認すると、手招きで和子を呼んだ。
和子はようやく外に出て、そしてそしらぬふりで、俊一の後を歩いた。
ホテルが見えなくなったところで、ようやく二人は並んで歩き、そして登戸駅にまでやってきた。
「今度はいつ逢える?」
俊一はパープルの美しいツーピース姿の和子に目をやりながら、そう言った。  
Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up71318.jpg
その問いに、和子は微笑んで、明後日の逢引を約束した。

和子の話を全て聞き終えて、則子は思わず息を飲み込んだ。
彼女が目を伏せて下を向いていることで、高揚している自分の表情が悟られないことが幸いなくらい、
和子と武原という男の事の顛末は衝撃的であった。
「そうだったの・・」
ようやく、則子は口を開くことが出来た。
「本当に馬鹿な女でしょ・・私って。自分を犯した男を好きになって、付き合う約束をしてしまうんだものね」
「そんなこと、ないわ・・」
則子はそうは言ったものの、まだ動揺が収まっていなかった。
以前はじめて、犯されたという和子の話を聞いたときも衝撃を受けたが、今回はまた違った意味で、則子の心を揺り動かした。
注文した食事が運ばれてきて、二人の間にまた少し沈黙が訪れる。
何を話せばよいか。自分に何が語れるのか。
「ほら・・!よく言うじゃない・・。雨降って地固まるって。」思いついたように、則子はそう発した。
和子は手持ち無沙汰のように、テーブルにある箸入れから割り箸を引き出しながら言う。
「そうとってくれるの、なぐさめられるわ。こんなことになって、意志が弱かったんだわ、私」
「でも、後悔していないんでしょ・・」


220 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/09(火) 18:51:09 ID:82jZt/hJ
「後悔!?」
則子の言葉に、和子は自問するように、そう言い返した。
「そうね・・。」
そして和子は僅かに笑みを浮かべて、則子に頷いた。
「ねぇ、食べましょう・・」
則子にそう言われ、和子は箸を口に運んだ。
「・・おいしい・・!」
「いつもの横山さんの顔に戻ったわ」
そう言われて、和子が笑った。 Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up71320.jpg
それにしても・・と、則子は考えた。
和子には家庭がある。しっかりした優しいご主人もいる。そんな中で彼女が決断したことだから、こういう結果は、決して
軽率な判断ではないだろう。それに彼女は、ある意味、女として最も理想的な体験をしたのではないかとすら思えた。
稀有な状況ではあったが、いずれにしても、40才を過ぎた平凡な主婦が男にみそめられ、せまられ、体を許し、そしてその
許したことでの悦びが積み重なって、とうとう相手に好意を持ったのだ。
しかも、これからも秘密裏に逢引を続けるというではないか。
「うらやましいわ・・」
「えっ!?」
「だって、結果として、若い男の方と親密なお付き合いが出来るようになたんでしょ。私たちオバサンにとっては
夢のようなお話だわ。」
「うれしいことを言ってくれるのね」
「ほんとよ。結果オーライ、でいいじゃない」
「いいのかしら、私」
そういう和子に頷いた則子であったが、そうは言うものの、彼女が家庭を持ちながら女としての「秘密」をどう進めていくのか、
その行く末を則子は思い描くことは出来なかった。
「あなたの方は?」


221 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/19(金) 01:00:06 ID:uUw0EujC
「えっ!?」
「ほらぁ・・」
和子は今しがたの自分に呆れる顔とは打って変わって、則子を興味深く、目を輝かせてそう問いかけた。
則子は和子のその問いの意味を一瞬理解できず、目を見開いていたが、すぐに北川と自分との事だと気付いて
赤面した。
「まぁ!それ・・それね・・」
そうか・・。則子はあらためて自分の状況を振り返った。
家族、家庭、夫、そして息子・・。
素性すら定かでなかった男。
40才を過ぎた、いいとしをした女。
口説かれる。
許す。
忘れられなくなる・・。
成り行きは違えど、自分も和子と同じ状況に置かれていることに則子は気付いた。
「まだ逢っているの?」和子が言う。
うつむいていた則子は微笑ながら、小声で話す。
「・・えぇ・・たまにね・・」 Image ttp://up.mugitya.com/img/Lv.1_up72692.jpg
「半年でやめるつもりといっていたけど、やっぱり出来ないみたいね」
「たまたまよ・・。別に、やめようと思えばいつでもやめられるわ」
「そぉ・・そうかしら・・?」
「そっ!」
則子はそ知らぬ顔で、あんみつを口に運んだ。
「旅行、行ってきたんでしょ?」
「いえ、まだよ」
「あら、私が彼に変なことされる前に会った時、行くって言っていたじゃない?」
そこでようやく則子は、和子の言っている旅行が、今度のことではなく、前回の河口湖の健であると気付いた。
「そう!そうね。うん・・それは・・行ってきたわ」
「その様子だと、もう何度もお出かけになっているみたいね」
和子にそう悟られて、則子はあわてて否定する。


222 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/01/19(金) 01:00:47 ID:uUw0EujC
「そんなことないわ!実際に行ったのは一度だけよ・・」
「あら。一度だけでもいいじゃない。羨ましいわ」
そう言って和子は食事をほおばりながら、そしてまた則子にしげしげと尋ねてきた。
「ねぇ・・、やっぱり、そういう方と行くと、その方と『お部屋』にいることが多くなるの?」
「やだわ、そんな・・。遊びに行くのだから、それは、全く何もしないというわけではないけど・・」
「ふぅん・・。そんなものなのね」
実際は違う。そう、実際はまさに、その『お部屋』にこもりきりであった。
そんな事実はいくら和子であっても話すわけには行かない。
「あなただって、若いボーイフレンドが出来たんだから、お出かけしてみればいいじゃない」
今度は則子が振ってみる。
すると今度は和子が、自分と相手の出かけた様を予想したのか、恥ずかしそうに顔を手で覆った。
「いやだわ、そんなの。そんな事としたらあの子、何をしてくるか分からないわ」
さらに和子は続けた。
「そんなこと難しいわ。第一、主人にどう説明するの?無理よ・・」
和子はそういった後、不思議そうに則子を見た。
「あなたはどうしているの?ご主人と律子ちゃんが海外に行ったことは聞いたけど、繁君は家にいるんでしょ?」
「あの子もたまに旅行に行くから、そんな時を見計らって、いくの・・。だめなお母さんね・・。」
「ううん。でも、繁君、あなたのことは知らないの?」
「知らないわ・・。母親の変化に気付いてくれるくらい、関心を持ってくれるような繊細さがあればいいんだけど・・」
則子は話しながら、そんな言葉を、確か北川の腕の中でも言ったなと思い起こした。
「繁君、小さい時からお母さんのこと大好きだったから、知らないようで意外と気付いているかもしれないわよ」
「それがねぇ・・。たとえばね、一度、うっかり出掛けに息子の前でミニをはいた姿を見せてしまったことがあるの」
「あら、ミニ?めずらしいわね。今自分、ミニだなんて・・相手の方の好み?」
「ううん、ちがうの。ちょっと気張ってみただけ。結果的に印象は悪くなかったみたいだけど」
さらに則子は続けた。
「それでね、息子の前でヒラヒラなミニの姿を見せてしまったのに、あの子ったら、全然、なんの反応も見せないのよ。
いつもどおり、『行っておいで』ですって」


223 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/02/26(月) 07:34:58 ID:mCc5b7Z6
ヾ(゚ω゚)ノ゛

224 :名無しさん@お腹いっぱい。:2007/03/21(水) 01:41:41 ID:Au2EouL1
どうもです・・忙しいです・・少しお待ちを・・
昔の雑誌をアップしておきます
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